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マレー半島モンスーン寄稿
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先週1月28日、私Mikiはシンガポールの日本人会にてプラナカンについての講演会をさせていただきました。予約受付開始からあっという間に予約いっぱいとなったそうで、約100名の方が聴講されました。本を買って興味を持たれたという方もいらしておりましたし、博物館ガイドの方たちもいらしてくださって、久しぶりに皆さんのお顔を拝見できて嬉しかったです。

今回初めてプラナカンについて話を聞かれた方も多いと思いますが、とくに日本人女性は手先が器用な方が多いので、刺繍やお料理などに興味をもたれるといいなと思います。また、今回中医学を専門に取材をされているライターの女性もいらして、プラナカンを中医学の観点からご興味持たれたと伺いました。プラナカンでこの分野の研究をされている人は他にいないと思いますので、是非是非掘り下げていただきたい、と思います。現代の中国では無くなってしまったものもあるやもしれません。

いろんな人が集まればいろんな観点、角度で見られます。先日もペナン在住の芸術家の方から「どうしてプラナカンの器は日本やヨーロッパの市場に流れていかなかったんだろう?あんなに綺麗なものがどうしてプラナカンだけに売られたのか?」と質問を受け、「あのような色使いは当時のヨーロッパ人や日本人のテイストに合わなかったのでは?」と安易に考えてしまいましたが、これもまた研究すると面白い事実があるかもしれません。

こういう講演会って準備とか大変ですが、私にとっても新鮮なものがあるので、こういう機会を設けていただけるのはありがたいことですね。ご準備いただいた婦人部の皆さん、本当にご苦労様、そしてありがとうございました。
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P1170091.jpg私たちの間で「おじいちゃん」と日本語で呼び、大変親しくさせていただいているマラッカのババ・ニョニャ・ヘリテージ博物館の館長さん、チャン・キムレイ氏の誕生会に先月末、招かれて行って参りました。嬉しいことに西暦と旧暦、両方の誕生日を祝ってきました。

御歳85才になられたおじいちゃんですが、テレビ・ドラマ「リトル・ニョニャ」による急激なプラナカン人気のためか、テレビや雑誌の取材がひっきりなし。それ以外にも会合やら視察など休む暇もないほど忙しい日々を送っています。先月は胡錦濤中国国家首席が博物館を訪れたそうです。

そんな中でも、おじいちゃんはいつも私たちの訪問を心待ちにして下さり、ニョニャ・ババ研究の疑問はもちろん、あちこちお世話を焼いてくれます。毎日おじいちゃんの運転で色々なお店に連れていってもらえるのも楽しみのひとつです。

実はおじいちゃんはニョニャ料理の生き字引でした。
名門チャン一族の長男として、幼少よりお祖母ちゃんや母親の寵愛を受け、美味しいものは何でも真っ先におじいちゃんの口に入れられたと言います。プラナカンの家庭に欠かせない日々のティータイムには、必ずお母さんの手作りスイーツが並び、おじいちゃんもアイスクリーム作りやポピアの皮作り、おいしいコーヒーの入れ方など、毎日何かしら料理の手伝いをさせられたそうです。そのせいか、今でも料理やお菓子の細かい配合まで記憶されているのには、私も同行した平岡シェフも驚きの連続でした。

でも不思議に思いませんか?
プラナカンの名家の長男がキッチンに入り浸り、おまけに使用人もいるというのに料理の手伝いをさせられたとは。
どーしてまた??とこっそり聞いてみると、若いころハンサムで超モテモテだったおじいちゃん、家から一歩出るとおじいちゃん目当ての女の子たちが沢山群がっていたそうな(笑)

そんな状況を察したお母さんとお祖母ちゃん、なるべく外出をさせないように、美味しい料理を一緒に作ることで必死にくい止めていたとか。
なんとも微笑ましいエピソードではありませんか。

P1170087.jpgさて、おじいちゃんの誕生会は福建スタイル。まず赤いゆで卵が出てきました。殻だけが赤く、中身は普通のゆで卵でした。本来誕生日の人には2個サーブされるそうですが、その場合完食しなくても、ちょこっと噛むだけで良いそうです。

お次はピンク色の桃饅頭。スイーツに目のない私はそのままパクパク食べていたら、あややや…回りは全員ピンク色の皮を剥いて食べていました。中は上品な蓮の実餡でした。







P1180139.jpg次々とお目出度い料理がテーブルを賑わせましたが、誕生日に欠かせないのはBirthdayMeeことミースワ(麺線)。
麺が長寿を意味するのは日本も同じですが、誕生日のミースワには2種類あります。ひとつは氷砂糖入りスープの中に入った甘~いミースワ。末長く甘い人生を送れるようにと、昔はこちらを多く食したそうですが、あまりにもマズイせいか?最近は誕生日でも塩味のミースワを食す人が多くなったようです。
おじいちゃんも、写真のようにお肉たっぷりのミースワをペロリと食していました。これにも卵は欠かせません。






P1180134.jpg旧暦の誕生会にはスイーツのクエ・アンクーも登場。特別に作ってもらったというアンクーは、市販品より幾分大きめで、中身はピーナッツがぎっしり詰まった香ばしいピーナッツ餡。甘さも控えめで、超モチモチ!こんなに美味しいクエ・アンクーは初めてでした。ちなみにアンは福建語で赤、クーは亀の意味。亀の甲羅を型どったクエはお祝いには欠かすことのできないスイーツです。



記憶力抜群で、いつも茶目っ気たっぷりのおじいちゃん。100才まで長生きしてほしい!と私たちは願っています。
プラナカン・フェスティバルのご案内

TOTALLY BABA-LICIOUS
Peranakan Festival 2009

開催期間: 11月27日〜12月6日

さて、プラナカン・コンベンションを軸に開催されるプラナカン・フェスティバルが今年はシンガポールで開催されます。

先のブログではコンベンションはメンバーのみ、と書きましたが、非会員も参加できるそうです。ただし、参加費は$150 !! コンベンションはHotel Royal @ Queensで開催されます。
お申し込みはこちらまで:
babaconvention@peranakan.org.sg

一般の方におすすめなのは、SMUのコンコースで開催されるバザール。100店舗ほどの露店が出店するそうで、ニョニャ・クエやニョニャ料理、工芸品や雑貨のお店が集まります。ライブ・バンドの演奏などもあるそうです。また、プライベート・コレクションからアンティークなどの販売もあるそうです。
11月28日と29日の2日間、午前11時から午後6時まで。

また、同日同時刻にはSMUのSchool of Economics & School of Social Sciences Building(1階)にて、ニョニャ料理のデモンストレーションが行われます。マラッカのチッティーやユーラシアンのシェフも参加するとか??


また、フェスティバル開催期間中には特別ツアーPeranakan Trails: Heritage Tourも企画されています。ババ・ハウスまたはプラナカン博物館を見学後、プラナカン所縁のエリアや施設を見学し、ラストはカトンのキムチュー(お店)でニョニャ料理のランチでしめくくり。1人S$28、Luxury Tours (Tel: 6732 4188) にお申し込みください。

その他にもイベントが用意されています。
詳細はこちらでご確認ください。
シンガポール・プラナカン協会公式サイト
http://peranakan.org.sg/index.php?option=com_content&task=view&id=240&Itemid=1



シンガポール、マラッカ、ペナンのプラナカン協会が一堂に会するプラナカン・コンベンションは毎年12月頃に開催されます。毎年各都市持ち回りで開催するのですが、今年はシンガポールです。
コンベンションにはメンバーしか参加できませんが、プラナカン関連のお店が出店するといったイベントがいくつかありますので、皆さんもそちらへ行ってみるといいでしょう。また詳しくはのちほどお知らせしたいと思います。

このコンベンションのイベントの一つとして、国立シンガポール大学のホールでプラナカンのお芝居が上演されます。このお芝居の見どころはなんといっても、女形スターのGTライ復活。まあいろいろとプラナカンは難しいんですよ。内輪もめが原因で彼はしばらく演劇活動からは遠のいていましたが、今回プラナカン協会の働きかけで彼のお芝居が復活となったわけです。きっとナザン大統領もご来場のはず!

是非GTのビビックぶりを目の当たりにしていただきたいところ。ですが、このお芝居はババ・マレー語での上演です。(もしかすると字幕つきかも)

で、このお芝居は英語で上演の日も設けているのです。プラナカン演劇の英語上演はこれが史上初です。
ただ、英語上演ではGTは見られません。英語用の役者さんたちが出る様子。

“Bilek Roda Hidop” (ババ・マレー語版)
“Bedrooms” (英語版)

(ババ・マレー語)25 - 29 Nov 2009
水、木、金、日曜は午後8時の上演(土曜は午後3時の回も)
(英語)1 - 6 Dec 2009
火〜土曜は午後8時の上演(日曜は午後3時の回も)

チケット予約は市内のSISTICで
オンライン予約はこちら


PRESENTING THE PERANAKAN ASSOCIATION'S NEW PLAY

• Peranakan theatre as you have never seen it before!

• GT Lye's first stage performance in years! With the cream of Baba
Malay theatre: Frederick Soh, Mabel Lee and Cynthia Lee!

• First play in Singapore to be staged consecutively in 2 language
versions. Please SEE BOTH!

• Young director and head of theatregroup Ekamatra ZIZI AZAH directs
the Baba Malay version.

• Celebrated founder of the Necessary Stage ALVIN TAN directs the
English version. Co-founder HARESH SHARMA is dramaturg for the
production.

• Fascinating ensemble for English cast: Nora Samosir, Neo Swee Lin,
Anabelle Francis and TV heart throb Julian Hee!

• Exciting contemporary stage, lighting and costume designers!

• A new play by first-time playwright ADRIAN KOH, that took 3 years to
perfect and refine! Gripping story, contemporary presentation, but
Peranakan to the bone! This is the Peranakan story!

• 20% DISCOUNT for members of The Peranakan Association. Membership
cards must be presented at SISTIC outlets for discount. Privilege not
available for online bookings.

• SISTIC online discounts for OCBC card holders.

• BILEK RODA HIDOP = The Room of the Wheel of Life (in case you're
wondering)
シンガポールで史上空前の大ヒットとなったTVドラマ『リトル・ニョニャ』。

その後主演のジャネット・オウちゃんはCMや広告に引っ張りだこ、だとか。

そのジャネットちゃんに実は先週会いました。
衣装合わせのために、ペナンのクバヤ・テイラー、キムさんの付き添いとしてです。

実は先週末、シンガポールのインドア・スタジアムでリトル・ニョニャのミュージカルがあり、その舞台で着る衣装をオーダーするため、ペナンのキムさんにジャネットちゃんが直々にお電話で注文していたのです。ジャネットちゃんは4月に行われたプラナカン博物館1周年記念のフェスティバルでキムさんの作品を見て一目惚れ、だったそうです。

1年ぶりくらいに見たジャネットちゃんは、「え?こんなに小柄だったっけ?」というほど小柄で、子供が来たのかと一瞬思ってしまいました。こんなに小柄な人ならアンティークのクバヤも着れるわけです。
ほとんどスッピンに近い感じで、とってもカジュアルな服装での出で立ちでしたが、クバヤを着せ写真を撮ると、ほれ、このとおり、フォト・ジェニック!



「日本では放映予定ないのですか?」と聞くと、
「あなたがプロモートして!!」と逆にお願いされてしまいました。
日本のテレビ局、どこかありませんかね?
ドラマの筋的には、「おしん」みたいな感じですから、
ハマる人はハマると思うのですが。

ミュージカルの方は私も招待券をもらい、行ってきましたが、中国語で字幕なしですから、ちょっと飽きました。
ストーリーはドラマのとはかなり違うのと出演者も違うのでがっかりした人も多かったようです。
舞台に登場したのはジャネットちゃんと日本人の山本君役の俳優、それからお婆ちゃん役の方のみ。

後日地元の新聞で「歌は口パク。福建語の俗語が多くて下品。ストーリーも稚拙」とさんざんこき下ろされていました。
私的にはクバヤの着方が一番気になりましたが。

でも、今の時代、こういう万人向けのミュージカルやお芝居にしないと、プラナカンに興味を持つ人は増えないでしょう。会場にはサロンクバヤ姿の人がたくさんいました。顔なじみのプラナカン演劇の人たちにも会いました。この人たちがどういう感想を抱いたかなあ、とそれが気になりました。プラナカンの人たちがやってる演劇ではここまで集客できないのは事実です。たしかに問題は多いけれど、あまり見た目のよろしくないオバちゃんたちばっかりが出てる劇よりも、きれいな若い女優さんたちの方が人を惹き付けますよね。たしかにすらりとした若い女性たちがクバヤで勢揃いはなかなか見事でした。しかも歌もミュージカルのプロですからうまいですしね。

ま、あんまりハナから否定せず、建設的に考えて協力しあっていったら良いのでは、と思いました。
「イポー行くの?じゃ、アヤム・タオゲイ食べなくちゃダメよ」
マラッカですら言われたイポー名物です。

IMG_0388.jpgIMG_0361.jpg















茹でたチキン(白斬鶏パッツァムカイ)とさっと湯がいただけのもやし。
身のしまった地鶏なのでソフトではないものの広東人好みにツルツルとした食感が残るように通した絶妙な火加減。そしてしゃきしゃき感がはっきり残るようにさっと鶏のゆで汁で湯がいたもやし。どちらにも甘めの醤油ダレがかかっています。

このおかずに添えるのは、イポー名物のホーファンか、チキンライスのライス。
ライスにもやし、にすっかりはまった私たち。もやしだけでもライスがいっぱい食べられるんです。1人一皿くらい頼まないと足りないくらい、もやし食いまくりのテーブルでした。

このイポー名物を食べるなら、「Lou Wong Tauge Ayam Kuetiau (老黄芽菜鸡沙河粉)」へ。私たちは初日ここを目指して行ったのに、月に2回ほどあるという不定休にぶつかり、泣く泣く隣の店Ong Keeへ。ここも悪くはなかったですが、翌日ようやくありつけたラオ・ウォンのアヤムタオゲイは、やっぱりもっと美味しかった。
鶏の味もよいし、ここはまたおいしいビーフボール(牛肉団子)のスープも人気なんです。

Lou Wong Tauge Ayam Kuetiau
49, Jalan Yau Tet Shin (夕方6時ごろからの営業)

この店があるのはニュータウン・エリアで、観光客も多いエリアなのですが、地元ッ子でいっぱいの有名店がいっぱいあるんです。飲茶で有名なFoh San(富山)、カリーミーの店、ハッカミーの店、ビーフヌードルの店・・・それに塩竈チキンにバクワ(中国版ポークジャーキー)、タオサーピア(アンコ入りの饅頭)などなど。それに観光客用の土産ショップも多いですね。イポー名物のポメロー(巨大な柑橘類)も売られています。
だから食を満喫したい人はこの近辺に宿をとるべし!

IMG_0358.jpgそしてイポー名物といえば、ホーファン。河粉と書くとおり、川のようにちょっと幅広な米の麺を指します。ところが、他のエリアでホーファンというと、もっと幅広な(2cm以上はあるか)麺をさし、イポーでいうホーファン(5mm程度)はタイのセンレックやベトナムのフォーに似ており、まだクエイティヤオと呼ぶ方が適切では?(事実、なぜ上記アヤムタオゲイのLau WongはKuetiauになっているのか)





←天津の絶品チキンホーファン

でもイポー・ホーファンといったらそういう麺なのです。
とにかくふわっとソフトでつるつる、これは他ではなかなか味わえません。実は先日こちらのOldtown Coffeeのチェーンでイポー式ホーファンを頼んだのですが、でてきたものは、ツルツル感失格!! イポーでさんざん食べてきた舌には「こんなにも違うか?」というほどの違いを感じました。ざらついた食感に、米の粉臭さが気になります。この差は水なのでしょうか??

広東人というのは、とかく食感を気にします。
ふわふわっとソフト、つるつるっとスムース、軽いさくさく感、といった実に繊細な歯ごたえ、舌触りにものすごくこだわります。ですから広東式飲茶の点心は芸術品のようではないですか。透き通るような薄さの餃子やシュウマイの皮、広東人にとっては北方の餃子やシュウマイ、饅頭などはラフすぎて堪え難いほどの代物なんです。魚料理も蒸すのが最高の調理方法とされています。

IMG_0354.jpgそんな広東人がこだわるホーファンですから、想像に難くないでしょう。
まあ、イポーならばどこでもおいしいホーファンが食べられますが、イポーで外したくないお店第2弾で是非味わってみてください。そのお店はHouse of Mirrorとも呼ばれている「天津 Thean Chun Kopitiam 」というお店です。

ここにはいろんな美味しいものが揃っていますが、まず入り口のところで有名なチキン・ホーファンを注文します。エビのだしがよくきいた、さっぱり味のおいしいスープでつるつるっと食べてください。

そして店の奥の方にチーチョンファン(猪腸粉、米の粉をシート状に蒸してくるくると巻いたもの)カリーソースがけを売ってるおじさん、ポークサテーのおじさん、などがおり、隣の店からポピア(生春巻き)も頼むといいでしょう。どれが店の人だかよくわからなくなってきますが、とにかくポピア!と頼めば、となりの店からも持って来てくれるのがマレーシアのいいところ(笑)!

IMG_0362.jpgサテーは黙ってるとたっぷり皿に盛って持ってきます。食べた本数でお会計式になっていて、冷めると取り替えにきてくれたりするんです。精肉以外にもモツなんかもあって、こりこりとフレッシュで美味しいのです。

まさにフードパラダイス!なお店、こう、これでもか、これでもか、と出てくると、だんだんこの店のありがたさがわからなくなってくるのですが、イポーでないと食べられないものばかりなのだから、もっと感謝して食べないと。

そして最後に絶対に忘れてはならないのが、カスタード。日本でいうプリン、なのです。カスタード味がしっかりした懐かしい味のプリンで、食後のデザートにぴったりです。

Thean Chun
73, Jalan Bandar Timah(オールドタウン)


IMG_0352.jpgでもね〜、ホテルから老黄に行く途中にもアヤムタオゲイのお店があったんですよ。で、けっこう人は入ってるんです。老黄にいかなくても結構美味しいお店ってイポーならあるんだろうなあ、とも思いつつ、私たちにはいろんな店で試してる腹と時間の余裕はないと断念。でも朝ちょっと立ち寄った、その並びの飲茶の店も結構いいんですよ。さすが広東人の街だなあ、を実感しました。



←街で適当に入った飲茶屋のハーカオ(蝦餃子)。
 透明で薄い皮も見事、エビもぷりぷり。
以前当ブログでも書いたことがありましたが(こちらの号)、シンガポールの中国語チャンネルでプラナカン・ドラマ『リトル・ニョニャ』が放映されました。12月いっぱいでしたので、日本に帰省していた私は見逃しましたが、シンガポールでは空前の大ヒットとなり、26%の高視聴率を獲得したそうです。(なお、主演女優は上記のブログに掲載した写真の左から2番目の方です)

今やシンガポールではプラナカン関連のビジネスは大繁盛だそう。たくさんの女性がチャイニーズ・ニューイヤーにはクバヤを着ることにしているとか。去年まではプラナカン以外でクバヤ着てるのは私くらいのものだったのになあ。で、インドネシア製の安物クバヤは飛ぶように売れているのだそうです。
ビーズ刺繍のサンダルもベトナム製の安物はもうシンガポールでは完売に近い状態だとか。なんちゃってニョニャが街を闊歩するのでしょうか・・・・

昨日用事でカトン・アンティーク・ハウスに行ってPeter Wee氏と話をしました。このドラマの撮影が始まる前、この家でドラマの男優・女優が大集合して「プラナカンとは何たるか」を勉強しにきたその場所に私たちもいたわけですが、正直「大丈夫かなあ〜」と思いましたが、Peter Wee氏が監修/指導をしたようで、衣装なども彼のアンティークを借りたりしたんでしょうね。内容的にはそんなにとんちんかんなものではなかったはずと想像しています。(でもプラナカンの人たちはいっぱい文句ありそうな気がする、笑)

このドラマ以来、Peter Wee氏もかなり忙しくなったようで、昨日も5〜10分おきに電話が鳴りっぱなしでした。また、シンガポール人のペナンツアーが大人気で、ピナン・プラナカン・マンションなども一日200人くらいのシンガポール人が来るようになったそうです。マラッカはどうなんでしょうか、まだ聞いてません。

しかし、ここまでの大ヒットになるとは、まったく想像だにしていませんでした。でも正直なところ、プラナカンがテーマだからヒットしたんではないだろうとは思います。そんな文化的な理由ではなく、多分ストーリーが魅力的だったんでは。新聞などの記事には、このドラマのために大好きなダンス教室も休み、とか、ドラマの時間に合わせて帰宅するキャリアウーマンの話などが紹介されているほどです。

で、ちょっと気になるのでストーリーについてテレビ局のサイトで読んでみたら、どうやら内容はプラナカン版『おしん』のようですね。プラナカンの家に生まれて苦労する女性の一生を描いたものでした。
プラナカンの家では女主人の権力は絶大で、嫁やら妾やら奴隷(今でいったらメイド)は女主人に相当いたぶられたと聞きます。それはそれは残酷だったよ、なんてお年寄りの人たちは言います。そんなシーンもあったんでしょうか。なお、ストーリーの設定は1930年代からスタートで、日本軍によるシンガポール占領の時代の話もあります。主人公の母親は日本人カメラマンと恋に落ちて苦労のすえに結ばれるという設定もあります。

『リトル・ニョニャ』公式サイト
http://littlenyonya.mediacorptv.sg/index.htm

また、視聴者はとにかく主演女優がきれいだったとか、シンガポールにしては珍しくイケメン俳優がデビューしていたとか、で騒いだようです。ま、「プラナカン文化に興味があるから」なんてヤツはあんまりいないでしょう・・・
とにかくDVD化が決定しているので、いつか見てみたいと思います。

なお、今年はプラナカン・コンベンションがシンガポールで開催されますし、プラナカン博物館オープン1周年記念のイベントなど、プラナカン関連のイベントが充実するでしょう。世の中不景気なのにプラナカン関連だけは好景気、忙しくなりそうだとPeter Wee氏はにこにこしていました。
  • ABOUT
プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
  • プロフィール
HN:
Miki & Chie
性別:
女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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