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マレー半島モンスーン寄稿
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今回は本に書ききれなかった麺をいくつか紹介します。

まず一杯22リンギットもする「32 ザ・マンション」の蟹のラクサ。

P1160448.jpg「32 ザ・マンション」は私たちの著書にある「お屋敷コレクション」に登場してもおかしくない由緒正しきペナンのコロニアル邸宅のひとつですが、誌面のスペース上、載せることができませんでした。(地図には載っています)

この屋敷はケンブリッジで学び、数々のビジネスを手掛けたペナンのセレブリティ一族、リョン・イン・キーンのために1926年ジョセフ・チャールス・ミラーが手掛けたもの。E&Oホテルから徒歩数分の海岸沿いにある薄ピンク色の豪奢なお屋敷です。

嬉しいことに近年レストランとして開放し、一般人もお屋敷の中を楽しめるようになりました。

パティオ風の部屋や、モダンに改装された部屋、かつてのお屋敷の雰囲気を存分に味わえる雰囲気のあるバーなど、それぞれ趣が異なる部屋に分かれており、すぐ横に海を望む屋外のテラス席は大人気のようです。

肝心のレストランのお料理は……というと、西洋料理を中心としたお味はまあまあといったところなのですが、メニューの一番最後にポツンと一品だけ記載してあるローカル料理「Crab Laksa」が抜群に美味しいのです。



お店の人に聞くとオーナー一族自慢の麺料理だそうで、クラブ・ラクサ専用のシェフがいるそうです。

普通魚でダシを取るペナン・ラクサですが、32ザ・マンションのものは、蟹肉からダシを取り、ドロリとした濃くのあるグレイビーの中にチャンクした蟹肉がぎっしり入っています。ほどよい甘味も全部蟹肉の甘味だそうで、リッチな風味に打ちのめされました。
このラクサはサイアミーズ・ラクサにヒントを得たものだそうで、ココナッツミルクとタマリンドが程よくブレンドされていました。

22リンギットという、ペナンの麺料理ではあり得ない高値ではありますが、雰囲気とともに味わう豪華な麺として大変オススメの逸品です。


P1160207.jpgお次はがらりと変わり、わずか3リンギットで食べられる美味しいホッケンミー(福建麺)の紹介です。
場所はロロン・スラマにある私たちの本でも紹介した有名なチャークエイティアオの店、興發茶室(カフェ・ヘンフゥア)の真ん前に出ている屋台。凝縮したエビのスープは日本人なら誰もが病みつきになる味。チャークエイティアオを注文した際、道路を横切りホッケンミーも注文してみましょう、運んできてくれますよ。屋台のオジチャンに美味しいね~と言ったら、何とスープを教えてくれ!と頼み込んできた日本人男性がいたそうです。









P1110147.jpgさて次は何とも不思議なレアものの麺「青麺」を紹介します。はっきり言ってこの麺は決して美味しいものではないのです。なぜ紹介するか?というと、はるか昔からペナンに伝わる福建人のお袋の味的存在の麺なのだよ、と地元の食通に教えてもらったからです。今、ペナンでこの麺を食べられるのはジャラン・ガドワラにある超ディープな「七條路南来ホーカーセンター」のみとのこと。味は、スープを吸い込んでプクプクにのびきった麺とでも言いましょうか、アルデンテ好きの日本人には受け入れがたい鍋底にこびりついた煮込みラーメン?といった感じなのですが、面白いのはスープが薄味だからか、醤油スープをタピオカで固めたものが中に入っています。さらに面白いのはよーく見るとタピオカの中に干しエビも入っているのです。
これを全部溶かして混ぜ混ぜにしたら、シンガポール・スタイルのホッケンミーのようになるかもしれませんね。イマイチ味がはっきりしないこの青麺ですが、昔を懐かしむオジチャンたちが1人ですすっている光景をいくつも見ました。こういう麺が残っているのもペナンの良さなんでしょうね~。

ちなみに「七條路南来ホーカーセンター」は美味しいものの宝庫です。私の大好きなサゴの炒めものや、ミキさんの好きな鴨のクエイティアオ・スープ麺やお汁粉系のデザートも充実。ニョニャ・クエも沢山ある市場を併設している地元密着型の活気あふれるホーカーです。

ただし、旅行客でも行きやすいプラウティクスやチョーラスタ・マーケットより、ずっとディープな場所にありますので、夕方日本人女性が1人で…というのはあまりオススメしません。行く場合はタクシーで乗り付けて、待っててもらうのが良い方法です。
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ペナンにはおいしい屋台料理がたくさんあります。

チエさんいちおしはペナン・ラクサ(アサムラクサ)ですが、私はチャークエイティヤオです。

米の粉でできたちょっと幅広麺をエビ、もやし、ラプチョン(腸詰め)などと一緒にちょっぴりスパイシーに炒め上げたペナンの名物料理です。

これはシンガポールにもマレーシアの他の地域でもありますが、ペナンのは別格のおいしさなのです。

初めてペナンに行く前にシンガポールのプラナカンの友人たちに「あまりにもおいしくて2皿おかわりしちゃった。おかげで他のもの食べられなくなった」とさんざん聞かされていましたが、本当にそのとおりだと思いました。

シンガポールのは黒くてあま〜い醤油で炒めるため、日本人には苦手な人も多いです。しかしペナンのは甘くしません。辛いのが苦手でなければ好きになる人は多いでしょう。

それでも、やはりおいしい店を見つけることは大事です。
ペナンでは地元の人たちの間でどこの店がおいしいかでよく論争になっています。

IMG_1083.jpg  

私が好きなこの店は、「シンガポール人が大行列するから値段が高い、オバさんが無愛想」でガンガン文句言う人がたくさんいます。でも、とあるペナン人のサイトで「でもやはり味は良いのではないかしら?」と書かれていたのと私は同感で、たしかに高いし、無愛想だけど、味は他よりいいと思うのです。

この料理で大切なのは、炭火の強火で炒めること、一皿分ずつ炒めること、です。
このオバさんのは、それをちゃんと実行してます。だから麺は本当にアツアツだし、Wok Hei(鍋のおこげの風味?)がちゃんと付いてます。Wok Heiの香りのしないチャークエイティヤオ、これだけは認められません!

もう一軒有名なシスターズ・チャークエイティヤオ(姉妹でやってるからその名がついた)には、日本人に連れられていったからでしょうか、4人分をまとめて調理して出してきたので、全然おいしくありませんでした。

あとDato Kramat通りにある亜龍、という店も地元ッ子お薦めですが、ここは具にエビの他にもシャコを加えるのですごく高いと聞きました。私はほかにSiam Rdにあるお爺さんの屋台が好きです。

実は今回無愛想オバさんの店を取材しました。
オバちゃんは強烈な入れ墨眉毛と赤い布袋さんみたいな帽子がトレードマーク。いけばすぐにわかります。
たしかにオバちゃんもその娘だか親戚だかしらない人たちも全員愛想というものがまったくありません。
ところが!今回の取材では話をするうちに皆ニコニコ。
これは、100年に一度見られる笑顔かも???

世界初公開!オバちゃんの笑顔


愛想がないのは確かですが、でもだからといって、意地悪なこと言われたり、されたりといった不愉快な経験は私個人はありません。愛想がないだけだと思うんですけど・・・・
ここだけの話ですが、値段が高いだけですべてを否定したがるアンフェアな人ってシンガポールやマレーシアにはとても多いんですよ。そう、ケチで負けず嫌いなんです。

味はいつものとおり。おいしかったです。
取材だからって、特別扱いもなく。ちゃんとお代も取られましたし。

最近はオバちゃんも自分のお店を持つようになりましたので、行列しなくても、
店内で座って料理を待つことができます。
オバちゃんもお金いっぱい稼いだんでしょうか?ペナンで大御殿を見るたびに「オバちゃんの家だったりして!」とチエさんといつもふざけてます。

ものは試しに一度トライしてみてはいかがでしょう。
一皿RM5〜です。(ペナンでは普通RM3ぐらいなので、高いと言われます)

オバちゃんのお店はコムターからまっすぐ伸びるMacalister Roadを行き、Lorong Selamatを右折します。100メートルほど行ったあたりで店の前に屋台が出ています。赤い帽子を探してください。
またまたご無沙汰しています。

取材でペナン、マラッカに長期で行っておりました。
どちらの街も倒れそうなぐらいの灼熱地獄、私などはまるでビーチに行ったかのように日焼けをしてしまいました。

その上、尋常ではない食わされぶり。ペナンではなんと一日15食、なんて日が続いてしまいました。
福建人の多いペナン、福建人は客もてなしがよいのだと聞きますが、本当にそのようです。

さて、あんまり本などで紹介したりはしないのですが、個人的に結構好きなこちら式のワンタンミーを今回ご紹介したいと思います。




ドラマ、「リトルニョニャ」の中でも何度か登場するTok Tok Meeとはワンタンミーのことです。

ワンタンミーとはワンタン麺、ですが、日本のものはもちろん、中国や香港あたりのものともかなり違うのがマレー半島式です。あまりにも違うので、あまり日本の方に薦めることはありません。かくいう私も最初シンガポールでワンタンミー食べて、テーブルひっくり返したくなったことがあるからです。私は香港のワンタン麺が好きなのでマレー半島式はとても許せるものではなかったのです。。

ワンタンは蝦と豚ひき肉をベースとした餡を小麦粉の皮に包んで茹でたもの(ペナンでは店によって揚げたものを入れるところも)。これは基本的には香港あたりと同じですが、香港の味を知っている人には物足りない出来と言わざるをえません。

でも、こちらのワンタンミーのポイントはワンタンではないと最近私は認識するようになりました。

こっちでワンタンミーというと、スープではなく、タレを和えて食べるのです。
タレはマラッカではチリソースが多いですが、ペナンでは黒い醤油ベースのタレが多いです。ペナンのこのタレが美味しくて、醤油ベースなのにしょっぱくない、甘くもない、絶妙な味なのです。
こちらのワンタンミーは、ワンタンよりも、麺の歯ごたえや、このタレやらチリソース味と麺との絡み具合がポイントだと思います。

初めて食べる人はワンタン麺という概念を捨てて、食べてみるとよいかも知れません。

私も香港のものとは別物、と思って食べるようになり、段々好きになってきました。
マラッカも行きつけに好きな店があり、そこで食べていたら街の人に目撃され、ババ博物館のオーナーのおじいちゃんにまで伝わってしまいました。翌日「あそこでワンタンミーを食べていただろう」と言われ、「もっとおいしいワンタンミーを食べさせてやる」と連れて行かれた店のが写真のものです(ワンタンの数は嘘です。おじいちゃんが「わしのも食え」といっぱいのせました)。

そのときにおじいちゃんが「香港のワンタンミーはひどかった」と言ってるのを聞いて、すごくびっくりしましたが、なるほど、本当に土地が変わると嗜好ってこうも変わるものなのだな、と再認識。

私はどちらも別物として好きですけどね!
イポーには客家の人たちも多く住んでおり、客家の麺や塩蒸しした丸ごとチキンなどの名店があります。

しかし、客家と言えば私たちの大好物『雷茶』を食べないわけにはいきません。

以前イポーに滞在中、街中の何気ない屋台で雷茶を食べたのですが、その時『スープは売りきれたけど、ご飯だけはあるよ』と言われて食べた具沢山のごはんの美味しさが忘れられませんでした。私たちは美味しい雷茶はどこで食べられるのか?持ち前の食いしん坊根性で街中のお店で聞きまくりました。タクシーの運転手さんにも聞き込み。

しかし、『らいちゃ』という発音がまったく通じなかったのです。『はっからいちゃー』と言ってもチンプンかんぷん。

おかしいな〜?と思いながら、ホワイトコーヒー店をハシゴした後、2人でふらりと立ち寄った老舗の乾物屋さんで、雷茶〜雷茶〜知ってますか〜?と聞いたところ、やはりわからず、漢字で書いてみたら、「あ、ルイ・チャー!」と発音を直されたと同時に「GreenTownにあるMaxis(携帯電話の会社)の真ん前にあるお店がおすすめだよ!」と言われたのです。

はてGreenTownとはどこぞや?と聞くと、ちょっと離れている、と言われ、これは無理かなぁ〜と思っていたら、何と私たちが宿泊していたシュエン・ホテルから徒歩5分の、なかなかイポーにしてはお洒落なお店が立ち並ぶ一角でした。

P1090046-1.jpgIMG_0397.jpg















で、やっとありついたのがこの写真。
それぞれにしっかりと味付けした野菜(青菜、くこの葉、インゲン、インゲン豆、チャイポーという漬け物など)がご飯の上にたっぷり。あと、ピーナッツもおいしい。これをまぜまぜして(上右の写真)食べるだけでも至福!
そしてスープはハーブの豊かな香りとともに、ほんのりとした甘味と上品な濃くがあり、いったいスープのベースは何なんだろう?と気になったら、いても立ってもいられなくなる性分で、即座に聞き込みです。

素菜がベースの雷茶ですから、チキンなどの動物系のスープを使っているはずがありません。お店の人に、このスープのダシは何を使っているんですか?と大きなお鍋の中を覗かせてもらうと、たぐり寄せたおしゃもじの中には大根みたいな輪切りの野菜が。ちょっと食べてみていい?と手を伸ばして味見をしてみると、蕪のようにやわらかな繊維の食感。平岡シェフも呼び、皆で手を伸ばして白い野菜を味見しました。蕪か?バンクアンか、コールラビか? お店の人は英語があまりできず、かといって、漢字で書けといっても書けないという・・・
でも上品なスープの元はこのお野菜と大豆のようです。

このスープベースにバジルやミントなどのハーブ類がつぶされて入っています。この店のはバジルの味が強く、まるでイタリアのペストに近い味のするスープで、苦みも少なく、とても美味しく味わえます。

雷茶って本当にヘルシーで美味!と感激しながら、あっという間に完食。

P1090044-1.jpgこの雷茶屋が入ってるフードコートはどのお料理もレベルが高く、ハーバルスープ麺(写真)なんかも、あっという間に胃袋に収まりました。

GreenTownを教えてくれた老舗の乾物屋さんのオジサンに感謝です。











P1090062-1.jpgちなみに乾物屋さんではダシを取るのに最高のイカンビリスを購入しました。イカンビリスもクオリティーはピンからキリまであり、値段も高いものはすごい。姿も形も透き通るように美しいのです。マレーシアのパンコール島産のものが最高級品と教えてもらいました。
ダシを取るのに適したものから、炒めものに良いもの、丁寧に頭と内臓を取り除いてあるものなど様々で、日本人が鰹節にこだわるように、マレーシアではイカンビリスに色々なこだわりがあるんだ〜と、乾物屋さんから学んだ楽しい出会いでした。

こんな素敵な発見があるから街歩きはやめられませんね!





Jeram Wah Chai Lui Cha
Tel: 012-5818392

場所はMaxis Centreの向かいにある GT Kopitiam。
Maxis Centreの住所は
No.1 Persiaran Greentown 8,
Greentown Business Centre
世界中、どこの国でも人気のフライドチキン。シンガポールやマレーシアでも同様に人気で、とくにチャイニーズの人たちが目がないのは手羽先、チキンウィング。
今日は、その中でもめっぽう美味しい蝦醤(ハーチョン)の風味をつけた手羽の唐揚げの作り方をお知らせしましょう。

シンガポールでは屋台でも、レストランでも出されるこの唐揚げ。
現地では「ハーチョンカイ」として親しまれています。
先日Makanさんにアッサム・ラクサを教えていただいた時、私たちの大好物「ハーチョンカイ」も教えてもらいました。
2008073014290000.jpg2008073013480000.jpg
















ハーチョン(蝦醤)とは、小エビを発酵させてどろりとしたペースト状のソースにした香りと塩気の強い醤で、グレーがかった鈍い茶色をしています。先日ラクサに添えた真っ黒で甘味のあるプローン・ペーストとは違い、日本で手に入りやすいものは李錦記で出しているシュリンプ・ソース。日本語表記は「えびみそ」として出ているようです。(日本の甘いえびみそと勘違いしてしまいそうですが、違います。)
これを使って鶏をマリネすると、ジューシーな肉の旨みに蝦の塩気と風味が加わり、東南アジアの香りが漂う濃厚な味の唐揚げとなります。ついもう一本!と手が伸びる、後を引く美味しさです。
ごく簡単にできますので、是非試してみてください!

鶏手羽先10本(できるだけ大きいもの)
ハーチョン15g(強い風味が好きな人はもっと)、酒、サラダ油、オイスターソース、砂糖、塩、生姜汁、それぞれ小匙1~2杯を、味を見ながらブレンドする。そこに白コショウ少々と、片栗粉大匙2杯を入れよく混ぜ合わせ、鶏の手羽先を加えて全体がなじむように手でよくもみこむ。←ここがポイント! そのまま3時間漬け込んでください。
揚げる直前に、もういちど軽く片栗粉をまぶし170度の油で3~4分ほど揚げ、さらに2度揚げをする。
食べるときは、もちろんそのままでも充分美味しいのですが、現地ではこれに甘めのチリ・ソースもしくは「金柑ソース」などの甘さをつけて食べます。
あとはライムをぎゅっと搾って、アツアツをど~~ぞ。
マラッカで今回一番印象に残っている食べ物が、海南系が作るサテー(ヤキトリ)。

IMG_8713.jpgチー・マンション見学のあとにチーさんに連れて行ってもらったのが、このサテー屋。
前からジョンカーストリートには美味しいポークサテーの店があったが、よそに移転してしまったという話は聞いていました。なかなか食べに行く機会がなかったのですが、今回ついに。

何がマレーのものとは違うかと言うと、大きな点は豚肉をも使うということ。
さらに、ここのサテーの人気の秘密はそのソース。

サテーのつけダレは通常ピーナッツ・ソースで、シンガポールあたりではこれはマレーの店だろうとチャイニーズだろうと同じです。しかしここのピーナッツ・ソースにはパイナップルが入っているのです。程よい酸味と甘みが絶妙なのです。

席に着くと、まずどかんとたっぷり盛られたピーナッツソースが。 こんなにいらないよ、なんて思ってたら大間違い。美味しいソースがあっという間に無くなります。

こちらの食べるペースを見計らって、おじさんがサテーをどんどん持ってきてくれます。 チキン、豚、マトン、そしてモツやレバーなんてサテーでは珍しい串もあります。 そしてお会計は食べた串の数で勘定されるのです。 一人10本は軽くいけます。

パイナップル入りのソースはニョニャのサテーからアイデアもらったのかな?と思いました。 というのは海南人の多くはプラナカンの家で調理人をしていた人が多いし、ニョニャ式サテーのソースもパイナップルを使うからです。

実はマラッカへ来る前日にシンガポールのニョニャの友人にランチに招待され、ニョニャ式サテーをごちそうになったばかりでした。ニョニャ式サテーのソースはパイナップルをメインにチリなどを混ぜたさっぱりタイプ、ピーナッツは入りません。これが思いのほか、美味しかったのです。 今までレシピ本では見知っていたのですが、とくに興味はなかった。ところが、感激に近いものがありました。さすがニョニャ料理だな!とあらためて感心したくらいです。 で、ニョニャ式も美味しかったけど、このピーナッツ入り海南式も同じくらい美味しいと思いました。

マラッカのフランス人の友人までもが、この海南式サテーを絶賛していましたが、「こんなに美味しいサテーソース、どうして誰も真似しないんだろう?」と不思議がっていました。 これは「世界遺産リスト@マラッカ」に入れるべき逸品です。

お店はヒーレンストリートよりも海側のコタ・ラクサマナ地区にあり、マラッカ川に面しています。もともとジョンカーでお店をやっていた先代から、子供たち4人がのれん分けしたのだそうです。もう一軒はJalan Kampong Kuliのあたりにあり、こちらの方が観光客は行きやすいかもしれません。

新味香
Sun May Hiong Satay House

50/50A, Jalan Kota Laksamana 1/1
Tel: 06-28117281
では第3彈には、本でも紹介していますが、潮州料理の名店、潮順龍棧をもう一度ご紹介します。

いつも、この店の前は何度か通り過ごしていたのです。チャイナタウンの中でももっともボロボロに近い通りにあって、店先に調理場があるので、配膳業者なのかなと思っていたのです。
ところが、ある晩くたくたになって遠くへ食べに行く力も尽きていたので、ホテルのそばに食べ物屋はないかとさまよっていたら、この店の明かりと中華鍋をゆする音がしたのでよく中を見てみたら、内側にちゃんと店があるではないですか?!
ドアを押して入ってみると、ほぼ満席状態。やった・・・!!
これが私たちとこの店の出会いでした。

ここの店は家族・兄弟で経営しており、中にいるおじいちゃんが初代らしく、
店先で鍋を揺すっているのがおじいちゃんの息子たち、そして店内にもその兄弟がいます。
おじいちゃんはあまり愛想はなく英語はできません。でも中の店を仕切っている息子(眼鏡をかけている、小柄の方)が英語は達者で愛想もよく、この店の名物をいろいろ教えてくれます。
なのでまずはこの青年に声をかけるといいですよ。

IMG_6582.jpg ここの店の名物は誰もが注文するオイスター・ヌードル。
見た目は濃厚ですが、いわゆるホッケンミーほどは味は濃くないし、しょっぱくもありません。でもオイスターのダシが出た奥行きのある深い味わいなのです。これは是非味わっていただきたい逸品。

潮州料理はフカヒレやアワビ、ナマコなどの高級食材を料理するのが得意です。お金に余裕のある方はこういうものを頼んでも良いでしょう。子豚の丸焼きを食べているテーブルもありました。ほかに潮州名物というとマナガツオの蒸し物。梅干しとキャムチャイという酸味のある漬け物でさっぱりと蒸し上げるので、魚の鮮度が命です。


でもそんな高級料理を食べなくてもきっと皆さんを感動させるのがこのお店です。ここのお店の野菜料理は本当に絶品です。

私たちはお兄さんおすすめの苦瓜の炒め物を食べたのですが、これが「うっめええ〜〜〜〜!!」と涙がでるくらい美味い。もちろん苦瓜ですから苦みはあるのですが、あっさりとした塩味なのに濃厚な深みのあるダシが絡んでいて、さらにそこに偏魚と呼ばれるヒラメ系の干し魚を揚げて細かく砕いたものを隠し味に加えているので、とても香ばしいのです。

あまりにも美味いので、もっと他にも食べてみたくなり、追加注文。
すでにオイスター・ヌードル、ナマコの肉詰め煮込み、苦瓜の炒め物を食べていたのですが、お兄さんに相談して、野菜炒めをもう一つとダックと豆腐の潮州式煮込みを少量ずつ料理してもらいました。

今度の野菜は名前がよくわからないのですが、ブロッコリやカイラン系の青菜なんですが、とっても茎が太く、その茎の部分を食べるのです。くわいのようにシャキシャキとしていて歯ごたえがいいのですが、なんといってもあのダシと干し魚の風味が加わるともう最高の味です。もちろん火加減も絶妙です。

もともと潮州料理は大好きで、シンガポールにも行きつけの店があるんですが、名物料理はもちろんのこと、野菜の炒め物が飛び抜けておいしいのも印象にあったんですが、この店で「やはり野菜炒めは潮州がNo.1だね!!」という結論に達しました。

ダックの煮物は潮州名物なんですが、本来はグースなんですよね、ダックじゃなくて。でも十分おいしかったですよ。八角などのきいたタレでじっくり煮てあります。味のしみた豆腐がまたおいしいんです。

また、この店は料理もおいしいですが、生ジュースもとてもおいしいです。いろいろな果物や野菜をミックスしたユニークでヘルシーなジュースが飲めます。これもお兄さんに相談すると、「じゃ、これとこれを試してみて!」とアドバイスしてもらえます。 潮順龍棧 55 Jalan Hang Kasturi Tel: 06-282 2353
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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Miki & Chie
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女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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