Muar(ムアー)といえばマラッカからマラッカ海峡沿いに車で1時間くらい南下したところにある港町ですが、ムアーの名前を有名にしているのは、マレーシア好きなら誰もが知っている名物料理のオタオタ。そんなムアー名物がマラッカで食べられるのがこちらのお店です。
プラナカンご夫妻のお気に入りのランチ場所でもあります。
外観はものすご~くそっけない地味なお店でしたが、ランチをとうに過ぎた時間でもお客様が次々と入ってきます。
屋台などで売られているオタとは違うこの厚さ。中には魚の切り身がゴロゴロ、フレッシュなハーブに、ほどよくきいたスパイスと魚のムースが一体化して、これはもうファインダイニングでも出せる立派な魚料理です。Mikiさんも平岡シェフも唸りながら食べておりました。
こちらがもうひとつの名物イカン・アサム・プダス。
魚は丸ごとか、切り身の部位などが選べるようになっていました。
ふっくらとした身のお魚は名前を忘れましたが鮮度の良さがひとくちでわかります。
アサム(タマリンド)のソースも酸っぱすぎず辛すぎず、さらりとしながらも独特のコクがあって、ご飯にかけながら食べると止まりません。
この名前で調べてみると、あのアロワナなんかも出てきてしまいます(笑)聞くとこれも名物のひとつだそうで、味はカマスやキスのようなさっぱり系の香ばしい白身魚で、ダークソイをつけて食べましたが、これはあまりにも身が少ない。。。。
どうしたら卵がこんなウロコ状になるのか?と思わず平岡シェフに作り方を聞いてしまいましたが、大量の油の中でシャッフルするのがポイントでした。脂っこいもの好きのChieにはたまらない病みつきになるお味です。
ほんのり塩魚の風味が加わったシャキシャキのもやし炒めは私たちの大好物。お店にあると必ずオーダーしてしまうのですが、マレーシアのもやしって小さいけれど身がぷっくらしていて本当に美味。
どれも素材勝負のシンプルなお料理ばかりでしたが、次回も必ずリピートしたいお店です。
でも、今日も大満足のランチでした。場所はこちら。
今回もわずか2日で胃袋がダウンしそうになったChieですが、マラッカに行くからには覚悟して普段から鍛えておかないといけない、、、と痛感した旅でもありました。
ペナンから深夜バスでマラッカに向かっていたMikiさんは、すでに朝5時半からプラナカンご夫妻の「もう到着したのか!?」という猛烈なラブコールを受け、早朝から食事をスタート中。
一方、シンガポールから車でマラッカ入りをする私たちは、ドライバーさんの都合でのんびり10時半にシンガポールをスタート。途中、ほとんど寝ずに食べ続けのMikiさんから「一人では無理~!早く来て~」とSOSが。しかし、折しも日曜日のマラッカへの道は大混雑。到着したのは3時を回った頃でした。
プリに着いたとたん部屋に荷物を置く時間も無く、「Hello ~~!お母さんがお店で待っているよ~」とカワイイ息子さんがロビーに出現。優しくて気の良いお父さんはいつも車の運転係で、チーマンション横に停めてあった車に早速乗り込み、到着してわずか数分で連れていかれたのが、今マラッカで話題のこちらのお店「Straits Affair」。Peranakan Café & Tea Roomです。
このお店は億万長者通りの名前にもなっているタンチェンロック家、今でもその通りに居を構えるプラナカンのきっての名士タン家のBaba8代目がOpenしたお店で、プラナカンのお菓子を存続・保存し、多くの人たちに食べてほしいというコンセプトで立ち上げたお店です。
奥にはタンチェンロックのポートレートがかかっていました。
Menuはスイーツだけではなく、ラクサやミーシャムなどのお食事もできるようになっています。
ほどよい濃くがありながらも、細めのビーフンでさらりと食べられるラクサ
タン家のレシピによるグレイビーをかけていただくニョニャのドライミーシャム。バンクアンがたっぷり載っていました。
鶏肉とポテトが詰まったマラッカ・ユーラシアンのミートパンこと、パン・スーシ。こんなメニューがあるのも嬉しいところです。ぽってりと温かみのある白い陶器に盛り付けるのが素敵ですね。
そしてマラッカといえばチェンドル。 マラッカ名産である香ばしい椰子の黒砂糖グラマラッカをたっぷり使ったチェンドルはやはりマラッカで食べるのが一番。
もうひとつ黒砂糖の風味をふんだんに味わうのに欠かせないのがオンデオンデ。こちらのオンデはかなり小ぶりながらも、黒蜜がたっぷりでおいしかったです。
Straits Affairには嬉しいことに「プラナカン・アフタヌーンティーセット」というのもありました。3段重ねのトレイで来るプラナカンのアフタヌーンティーセットを次回は是非試してみたいと思います。
もうひとつ、美味しいと評判のニョニャ風パンケーキの「アポン」もオーダーしたかったのですが、すでに売り切れで残念!
ドリンクのメニューも豊富ですので街を散策の合間のいっぷくに、もしくは小腹が減った時や、3時のおやつに訪れるのにおすすめのお店です。
◆STRAITS AFFAIR
53 Lorong Hang Jebat (Inside Cheng Ho Museum)
場所はCheng Ho Museumの中とありますが、入口が分かりにくいので注意してください。
https://www.facebook.com/straitsaffair/
新年おめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうか宜しくお願い申し上げます。
さて、昨年暮れに平岡シェフ、丹保さんと久しぶりに3人そろってマラッカの旅をしてまいりましたので、少しですがご紹介したいと思います。
以前にもこのブログで何度かホテル・プリの部屋を紹介してきましたが、さらに右隣の屋敷まで拡張し、新たなスイートルーム「Puri Suites」ができました。プラナカン研究を始めたころから泊まり続けているホテルですので昔からの仲良しスタッフが沢山おり、新しい部屋に泊まりに来て~と案内をいただき、このたびやっと実現。
新しくできたPuri Suitesは、本館と比べて更にプラナカン屋敷の特徴を活かした造りと内装になっており、各部屋全てが違う大きさ、違う造りとなっています。まるでリトルニョニャの世界に紛れ込んだかのようでした。
ご紹介すると
こちらがPuri Suitesへの入口。スイングドアに宿泊客オンリーと書いてあります。
部屋の横にはプライベートな中庭があり、頭は狛犬?身体が魚のような縁起物がついた小さな池が。
窓が少なく、部屋が暗くなりがちなプラナカンハウスにおいて、充分な明かり取りの役目を果たしている中庭の威力を今回存分に知ることができました。
部屋を開けると中庭に面して廊下があります。手前の壁に取り付けてあるのは開くと鏡になっています。
ベッドルームはこんな感じ。キングサイズの寝心地の良いベッドでした。
奥には不思議な小部屋がありましたが、結局使いませんでした。
小部屋にあったテーブルとイスをベッドルームに移動して自分なりに部屋をレイアウトしてみたのがこちら。
部屋は素敵です。
女子旅やご夫妻の旅で泊まったら皆さん喜ばれること間違いなしでしょう。
しかし私たちは、どんな時でも部屋は必ず一人一部屋、シェアは無しと決めているので、今回は一人で泊まるのが少しコワかったです(笑)(ブルーマンションほどではありませんが・・・)別にお化けが出るわけではないのですが、夜になるとますます重厚感を増す黒い家具や、むやみやたらと広い部屋のレイアウト、すべての電気を消したらまるでお化け屋敷のキモだめし状態となってしまうため、1日ごとに今日はどのライトを消して寝るか?と試行錯誤の日々でした。平岡シェフからも「怖い!」とラインが。で、その平岡シェフの部屋というと、私の部屋の裏側の中庭をはさんだ奥にある182号室。部屋の前には素敵なプラナカン家具が配置されています。
ところが、、、中庭が怖い!!!古井戸です。
リトルニョニャではありませんが、過去にもしかしてこの井戸に~~~?と想像してしまうほど、平岡シェフは結局最後まで中庭のカーテンを開けることは無かったそうです。
部屋の中はこんな感じで可愛らしいコーヒーテーブルも配置されています。
壁の中に埋め込み式の食器棚があるものプラナカン屋敷の特徴ですね。中にはきちんとニョニャウェアが飾られていました。
新しいPuri Suitesの造りは2階建ての上下、まずタンチェンロックStに面して一部屋。その奥の中庭側に一部屋、さらにその奥の中庭に一部屋、そしてさらに奥となっており、中には1階と2階のDuplexになっている部屋もありますので、ホテルに直接好みを伝えて予約をするのが良いと思います。
一人で泊まらない限り、部屋はプラナカン屋敷の雰囲気バツグンで素敵ですよ♡♡
◆Hotel Puri Melaka
http://www.hotelpuri.com/
☆もうひとつ、おまけです。
最近タンチェンロックStやJonker Stには、昔ながらのプラナカン屋敷を改造したブティックホテルが沢山できていますが、 その中でもお薦めはHeeren Palm Suitesというわずか10室、オールスイートの小さなホテル。
こちらは奥行きが(多分80メートル級)のプラナカン屋敷2軒分を改装したもので、部屋はプリと比べて、家具や水回りがモダンで明るい雰囲気になっています。
一番大きなスイートルームでも2人でシェアするとリーズナブルなお値段です。撮影はしませんでしたがこちらのホームページからご覧ください。小さなホテルですので、予約はホテルに直接e-mailのようです。
◆Heeren Palm Suites
www.heerenpalmsuites.com
info@heerenpalmsuites.com
つい先日、シンガポール観光局として日本人初の観光大使に、俳優でフィルムメーカーの斎藤工氏が就任したばかりのシンガポール。ますます活気づいております。
そんな中で、多民族国家シンガポールの食と文化をより深く知りたい方々のために、シンガポールで催行されている興味深い食のツアーをご紹介します。
バラエティーに富んだシンガポールの食を解説付きで手っ取り早く体験できるのはいいですね。特にBetal Boxさんは検索をするとカトンのプラナカンツアーや面白そうなツアーが満載です。シンガポールにいらっしゃる際には是非参考になさってください
下記、シンガポール政府観光局さんのEニュースの案内から引用させていただきます。
「マカン・マカン:レッツ・イート」
ローカル料理が集まるホーカーセンター(屋台街)を通して、シンガポールの「食」の魅力を紐解くツアー。代表的な屋台料理だけではなく、店主から食材について学ぶなど、舞台裏を覗けるのもこのツアーの魅力。
[所要時間/言語] 4時間 / 英語
[問い合わせ先] A+B Edu Toursand Travel
[URL] www.abedutours.com.sg/on-shoestrings/makan-makan-lets-eat/
「チャイナタウン・フードウォーク」
10種類以上の伝統的な中国料理やストリートフードを楽しみながら、料理に秘められたストーリーに触れ、19世紀に遡るチャイナタウン形成の歴史や魅力を掘り起こすツアー。
[所要時間/言語] 4時間 / 英語
[問い合わせ先] Betel Box
[URL]www.betelboxtours.com/tour-detail/544dbacdda8162276649658d/chinatown-food-walk
「マカン・マカン・フードツアー@カンポン・グラム」
今日、モスリムの中心地となったカンポン・グラム。
ミシュランのビブ・グルマンに選ばれた「ハジャ・マイムナー」をはじめ、お菓子やカレーパフなど、地元のユニークな食を楽しむ3時間。
[所要時間/言語] 3時間 / 英語
[問い合わせ先] Wok’n Stroll
[URL] www.woknstroll.com.sg/product/makan-makan-kampong-glam/
「ホーカーセンター・ディスカバリー」
飲食店が集まるティオン・バル地区でシンガポールの食生活に触れるツアー。ローカルの朝食に始まり、市場探訪や南国のフルーツを試食したら、ホーカーセンターで店主の話を聞きながらシンガポールならではの庶民派グルメを楽しむ。
[所要時間/言語] 2~3時間 / 英語
[問い合わせ先] Wok’n Stroll
[URL] www.woknstroll.com.sg/product/hawker-centre-discovery/
シンガポールではチャイナタウンのライトアップのみならず、街中が販売商戦で盛り上がりますね。
一方、ペナンはあんまりたいしたことなくて。広東系が少ないから?
それに…。味しくない。月餅の有名店、という話も聞きません。
というわけで、この季節はシンガポールに行きたくなる私です。
誰か行くとすれば、買ってきてもらいます。
先月末に用事があったためシンガポールに行きましたが、さすがに早くて高島屋催場の月餅会場はありませんでしたが、馴染みの老舗の大同餅店で買いました。ここの蓮の実餡は手作りで、濃厚で美味しいんです。ブンガワンソロあたりの工場生産のものと食べ比べてみれば、全然違います。ま、ブンガワンソロでもペナンのよりは数倍マシですけどね。
そんな中、主人がイポーへ行く用事ができ、「広東人の多いイポーなら、期待出来るかも」と思いついた私は、早速イポーの人気店をチェック。何軒かある中で、ミンユエという店の月餅が美味しそうなのです。
そして買ってきてもらいました。それがこれ。
White Lotus Paste Single Yoke 1個 RM9なり
月餅はアズキ餡ではダメ!アズキ餡など安物なのです。蓮の実100%でなくては。
注意されたいのは、Lotus Pasteでは小豆が入っているんですね。White Lotus Pasteと書いてあるものが蓮の実100%なのです。値段が全然違うんですよ。
さすがイポー、なかなかのお味です。これ買うのに2時間並んだそうです。平日ですよ。
しかも1人一箱まで!
皮は薄く、餡がぎっしり。
白いのはパンプキンシード。プチプチ食感がたまらないです。
黄色いのが塩卵の黄身。この塩っぱさと餡の甘みがたまらない。この組み合わせ、本当に天才的と言わざるをえません。身悶えるほど美味。
本当はこの店、金華ハムとナッツがごっそり入った金腿(キムトィ)が名物だそうです。残念ながら平日には無いそうで、買えませんでした。
ううん、でも、このWhite Lotus Pasteだけでも大満足。もう一箱買えれば尚よし。
一年で一番、中華菓子職人が力を込めるのが月餅。
この季節、カロリーは気にせず、美味しい月餅を味わいましょう。
昨年夏、松涛美術館で催されたプラナカンの素晴らしいサロンクバヤ展から早一年。
今年はそのルーツともいえる世界中を魅了したインドの鮮やかな染と織の展覧会が開催されております。
オープニングレセプションには駐日インド大使、そしてコレクションの提供者である畠中光享画伯が列席され、華やかな幕開けとなりました。
嬉しいことに館内はプラナカンの時と同様に撮影可能。
入ったとたん一面に、天井から床まで~様々なテクニックを駆使した117本もの色鮮やかなターバンがたなびいており一瞬で目を奪われました。この迫力は実際にご覧になってのお楽しみです。
ターバンの数々
どこか和を思わせる絞り染のターバン
展示は、織や刺繍、絞り、金銀の印、木版捺染による文様のつけ方など、それぞれの技法ごとに分けて展示と説明がされており非常にわかりやすかったです。
展示品を通して、プラナカンのサロンの生産地であるインドネシア、そしてヨーロッパや日本はもちろん、まさにここから世界中へ発信され、運ばれ、それぞれの国や人々に愛され、独自のものとして定着していった道筋がたどれるような、インドの底力を改めて痛感させられました。
会期中は畠中画伯による「インド染織の魅力と世界に与えた影響」という興味深い講演会や、更紗の文様作りなど、様々なイベントが行われますので是非足を運ばれて下さい。
(下記、松涛美術館さんのサイトより)
1498年のバスコ・ダ・ガマのインド航路発見以後、頻繁な交易を通じて世界に輸出されたインド染織品は、世界の人々を魅了しました。日本にも近世初期に、木綿布に手描きや型で文様を染めたいわゆる「更紗」が輸入され、茶の湯では包裂や敷布として珍重されました。当時の日本は木綿布を色鮮やかに染色する技法を持たなかったため、舶載のインド染織品は、人々を魅了したことでしょう。本展では、日本画家、畠中光享氏のインド染織コレクションから約150件を選び、制作当初の姿である「布」という広い画面でみることによりその魅力を紹介します。また、同氏コレクションのインド細密画の優品も併せて展観します。
会期)8月8日(火)~9月24日(日):*休館日がありますので要注意。
前期:8月8日(火)~8月27日(日)
後期:8月29日(火)~9月24日(日)
渋谷区立松涛美術館
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