シンガポールやマレーシアのお菓子屋さんを覘くと、いたるところで目にするお菓子が、このアン・クー・クエ(Ang Koo Kueh、もしくはAng Ku Kuihなどと表記してある)真っ赤な餅菓子ではないでしょうか。福建省近辺や台湾でも見かけるお菓子ですね。
ちなみに、福建語でアンとは紅色のこと、クーとは亀をさします。クエはお菓子(漢字で「粿」と書く)。その名の通り、亀の甲羅をかたどった「長寿と繁栄」を意味する真っ赤なお菓子で、 菓子の型抜きには亀の形をし、真ん中に「寿」の文字が刻まれたものを使用します。
赤ちゃんの満1ヶ月のお祝いに親戚や友人たちに配るお菓子として有名で(このお祝い時には赤く染められたゆで卵も一緒に配ります)、これをもらった人たちは当然お祝い金を入れたアンパオ(赤い色をした日本で言うお年玉袋)を渡すのが礼儀です。ですが、こういったお祝い事だけでなく、日常でも大変人気のあるお菓子で、街中では年中売られています。
実は、1ヶ月のお祝いに食べる「アン・イン(福建語で紅圓)」という、アン・クー・クエの兄弟分もおります。
こちらは平べったい甲羅型をしたアン・クーに比べ、つるりとしたゆで卵を半分に切ったような、こんもりと盛り上がった真っ赤なお菓子なのですが、アン・インをかつて取材した時、作られている場所がシンガポールではわずかに、「陳福成餅家(Tan Hock Seng Bakery)」という、チャイナタウンのFar East Square内にあるお菓子屋さん1軒のみでした。今はあるかどうか・・・・
赤い卵を配るのは、このアン・インの代わりなのかもしれませんね。形は似ています、そういえば。
アンクークエの真っ赤な皮は、もち米の粉に、なんとマッシュしたスイート・ポテトが練りこんであります。ですから時間が経っても硬くならず、ふんわりとした柔らかさを保っているのです。
これはニョニャ菓子の名物、オンデ・オンデの皮の製法と同じです。
中はさっぱりとした緑豆の餡で、かすかにココナッツの香りがします。
見た目はどぎつい色ではありますが、日本人の口に合うお菓子です。
日持ちはまったくしませんので、買ったらその日のうちに食べてください。
私たちが初めて料理研究家のTan Gek Suanさんのお宅を訪ねた時、手作りのアン・クー・クエと
カラフルなニョニャ菓子の数々、そして作りたてのラクサ・ヌードルで出迎えてくださいました。
感激とおいしさのあまり、レシピも聞かずに全部お腹に入れて帰宅したことを覚えています。
いずれにせよ、信心深く、節目ごとの行事や、中国本土でも忘れ去られたしきたりを重んずるプラナカンたちにとっても、特別なお菓子のひとつといえましょう。普通どこでも中国系の店で売られているものですが、やはりおいしいのはニョニャのレシピで作ったものです。マラッカのチャーリー・リー、シンガポールではトムソン・ロードにその名もアンクークエという有名店があり、どちらもニョニャ・レシピです。
ちなみに、福建語でアンとは紅色のこと、クーとは亀をさします。クエはお菓子(漢字で「粿」と書く)。その名の通り、亀の甲羅をかたどった「長寿と繁栄」を意味する真っ赤なお菓子で、 菓子の型抜きには亀の形をし、真ん中に「寿」の文字が刻まれたものを使用します。
赤ちゃんの満1ヶ月のお祝いに親戚や友人たちに配るお菓子として有名で(このお祝い時には赤く染められたゆで卵も一緒に配ります)、これをもらった人たちは当然お祝い金を入れたアンパオ(赤い色をした日本で言うお年玉袋)を渡すのが礼儀です。ですが、こういったお祝い事だけでなく、日常でも大変人気のあるお菓子で、街中では年中売られています。
実は、1ヶ月のお祝いに食べる「アン・イン(福建語で紅圓)」という、アン・クー・クエの兄弟分もおります。
こちらは平べったい甲羅型をしたアン・クーに比べ、つるりとしたゆで卵を半分に切ったような、こんもりと盛り上がった真っ赤なお菓子なのですが、アン・インをかつて取材した時、作られている場所がシンガポールではわずかに、「陳福成餅家(Tan Hock Seng Bakery)」という、チャイナタウンのFar East Square内にあるお菓子屋さん1軒のみでした。今はあるかどうか・・・・
赤い卵を配るのは、このアン・インの代わりなのかもしれませんね。形は似ています、そういえば。
アンクークエの真っ赤な皮は、もち米の粉に、なんとマッシュしたスイート・ポテトが練りこんであります。ですから時間が経っても硬くならず、ふんわりとした柔らかさを保っているのです。
これはニョニャ菓子の名物、オンデ・オンデの皮の製法と同じです。
中はさっぱりとした緑豆の餡で、かすかにココナッツの香りがします。
見た目はどぎつい色ではありますが、日本人の口に合うお菓子です。
日持ちはまったくしませんので、買ったらその日のうちに食べてください。
私たちが初めて料理研究家のTan Gek Suanさんのお宅を訪ねた時、手作りのアン・クー・クエと
カラフルなニョニャ菓子の数々、そして作りたてのラクサ・ヌードルで出迎えてくださいました。
感激とおいしさのあまり、レシピも聞かずに全部お腹に入れて帰宅したことを覚えています。
いずれにせよ、信心深く、節目ごとの行事や、中国本土でも忘れ去られたしきたりを重んずるプラナカンたちにとっても、特別なお菓子のひとつといえましょう。普通どこでも中国系の店で売られているものですが、やはりおいしいのはニョニャのレシピで作ったものです。マラッカのチャーリー・リー、シンガポールではトムソン・ロードにその名もアンクークエという有名店があり、どちらもニョニャ・レシピです。
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シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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