今年も残すところあと数日となりました。
12月19日に日本アセアン・センターで行われましたプラナカン・セミナーは、年末の慌ただしい中にもかかわらず、お陰様で予想をはるかに上回る多くの方々にお越しいただき、本当に嬉しく、心より感謝を申し上げたいと思います。
改めてプラナカン、ニョニャ・ババの文化に興味を持って下さる方が日本に多い事を知り、私共もますます研究を重ね、お伝えしていかなくては、と気持ちを引き締めた次第です。本当にありがとうございました。
さて、年末には毎年恒例となっているMakanMakanのシェフ、平岡宅で忘年会が行われます。この忘年会には年に1度しかお目にかかれない人たちも参加されるので、この日のために平岡シェフは一年の集大成ともいえるお料理を何日も前から仕込んで下さいます。その数、満漢全席ならぬ、「満馬全席?」ともいえるほど、あまりにも多くの料理が出るので、途中でギブアップして床で寝てしまう人が出る、、という、まさに「食い倒れ」の忘年会なのです。残りもののお持ち帰りも半端ではなく、行きよりも帰り道がズシリと重い、嬉しい忘年会でもあります。毎年テーマを持ったお料理が並ぶのですが、昨年はジョホールで習ったスルタンのお料理を中心に15品ほど、「今年は基本に戻る」という感じでシンプルながらしみじみ美味しいお料理が並びました。
そのいくつかをご紹介しましょう。
まずは2種類のアチャー、
手前は干したプチトマトや干しアンズ、干し梅、プルーン、パイナップル、レーズンなどを炒めたスパイスにじっくり漬け込んだまったり甘いフルーツのアチャーです。プチトマトの爽やかな酸味、濃厚なプルーンやジューシーなパイナップルなど、それぞれにスパイスが溶け込み、最初からノックアウトの逸品でした。奥はおなじみのニョニャ風アチャー、野菜を全て天日干しにし、サクサクとした蓮根を入れるのが平岡シェフ流です。これも止まらない美味しさ!この2品で胃袋が全開となり、そのあとに続くお料理が次々と入っていくのです。
次は香ばしいニョニャ風揚げ春巻きとイカトースト。
毎年リクエストの出るブラチャンチキンの次にはニョニャ風生春巻きのポピア。
もちろんクレープ状の皮もソースも手作りです。ポピアに巻き込む黒砂糖のソースはマラッカのプラナカンから教わった秘伝のレシピ。好きな具をたっぷり巻いていただくボリューミーなお料理です。
こちらは米粉ではなく、生のお米と麦から丁寧に作られた大根餅。
もっちりとした食感に大根のほんのりとした甘さが伝わる手作りならではの深い味わいでした。
お口直しにはサンバルブラチャンで和えた鯛のサラダ。ちりばめた落花生が香ばしいアクセントとなっています。
こちらはシンガポールのとあるニョニャ料理店の名物ともなっている「オタオタ入りのロールキャベツ」スパイスやハーブがたっぷりきいたオタはロールキャベツの具にもぴったり!まったりと口のなかでオタがトロケます。ココナッツのソースを絡めながら皆さんあっという間に完食です。
そしてお次は平岡シェフが大好きな客家料理の算盤子(アバカス)。
季節のセレベス芋を白玉団子風にし、それを木クラゲや、干し椎茸などとさっと炒めたもの。これぞまさに家常菜の極みともいう、しみじみおいしい家庭料理でした。こんな料理を食べられるのも年に一度の忘年会だからですね。
次はパンチのきいたマレー風カリーにロティジャラ。レース状になったクレープを複雑なスパイスを楽しむマレー風カリーとともに手で食べます。後から辛さがジワリ!でも、これでまた胃袋が爽快になり、絶妙のタイミングでの登場です。
次はブアクルア・ビーフ。
ブラックナッツのブアクルアがたっぷりソースに溶け込み、とろとろに煮込まれたビーフはまさにマレーシア版ビーフシチューと言える美味しさ。これにはお醤油も入っているので、どこか馴染みやすい味で、ご飯を下さい!と言った人が続出。
濃厚な味の続きはほっと一息、甘酸っぱい魚の煮込み「アサム・プダス」です。 個人的に大好きなお料理のひとつ。独り占め状態でいただきました。
そして前もってリクエストのあった「海南チキンライス」の登場です。
ジンジャーソースもチキンライス用のチリソースも平岡シェフのは絶品!鶏のエキスたっぷりのご飯をわしわしと頬ばり、チキンをソースにひたし、ひたすら食べ続ける皆さん、箸はまだまだ進みます。
こちらはキッチンで撮った魚と揚げ豆腐の土鍋煮込み。すごい迫力です。オイスターソースをきかせたスープでじっくり煮込まれたセレベス芋が、こっくりと良い味に仕上がっています。みんなで芋の奪い合い!!まだまだ皆さんギブアップ無し。
お次もリクエストのあった台湾風ビーフン。大盛りの2皿分で油はわずか大さじ一杯というのに、野菜の甘みで食べ答え満点。しっかり出汁を吸い込ませたビーフンがいくらでもつるつると入ってしまう、〆にはやっぱり麺だなぁ~と思わせる一品でした。
このあとは各種スイーツのオンパレード!その最初に「ルンパウダン」が登場。ニョニャ料理で有名なスイーツです。スパイスをきかせたエビ味噌をもち米でくるみ、バナナの葉っぱで包んで蒸し焼きにしたもの。さすがにここまで来ると「おこわ」を食べられる人はもういませんでした(笑)そしてマンゴープリンやらケーキやら、、、延々続いた宴が終わったのは夜も遅い時間になっていました。
手間暇かけ、丁寧に作り込まれた料理の素晴らしさを再確認するとともに、来年もまた美味しく食べ、多くを学べる年でありたいと願っております。皆さまもどうか健やかで和やかな良いお年をお迎え下さい。
12月19日に日本アセアン・センターで行われましたプラナカン・セミナーは、年末の慌ただしい中にもかかわらず、お陰様で予想をはるかに上回る多くの方々にお越しいただき、本当に嬉しく、心より感謝を申し上げたいと思います。
改めてプラナカン、ニョニャ・ババの文化に興味を持って下さる方が日本に多い事を知り、私共もますます研究を重ね、お伝えしていかなくては、と気持ちを引き締めた次第です。本当にありがとうございました。
さて、年末には毎年恒例となっているMakanMakanのシェフ、平岡宅で忘年会が行われます。この忘年会には年に1度しかお目にかかれない人たちも参加されるので、この日のために平岡シェフは一年の集大成ともいえるお料理を何日も前から仕込んで下さいます。その数、満漢全席ならぬ、「満馬全席?」ともいえるほど、あまりにも多くの料理が出るので、途中でギブアップして床で寝てしまう人が出る、、という、まさに「食い倒れ」の忘年会なのです。残りもののお持ち帰りも半端ではなく、行きよりも帰り道がズシリと重い、嬉しい忘年会でもあります。毎年テーマを持ったお料理が並ぶのですが、昨年はジョホールで習ったスルタンのお料理を中心に15品ほど、「今年は基本に戻る」という感じでシンプルながらしみじみ美味しいお料理が並びました。
そのいくつかをご紹介しましょう。
まずは2種類のアチャー、
手前は干したプチトマトや干しアンズ、干し梅、プルーン、パイナップル、レーズンなどを炒めたスパイスにじっくり漬け込んだまったり甘いフルーツのアチャーです。プチトマトの爽やかな酸味、濃厚なプルーンやジューシーなパイナップルなど、それぞれにスパイスが溶け込み、最初からノックアウトの逸品でした。奥はおなじみのニョニャ風アチャー、野菜を全て天日干しにし、サクサクとした蓮根を入れるのが平岡シェフ流です。これも止まらない美味しさ!この2品で胃袋が全開となり、そのあとに続くお料理が次々と入っていくのです。
次は香ばしいニョニャ風揚げ春巻きとイカトースト。
毎年リクエストの出るブラチャンチキンの次にはニョニャ風生春巻きのポピア。
もちろんクレープ状の皮もソースも手作りです。ポピアに巻き込む黒砂糖のソースはマラッカのプラナカンから教わった秘伝のレシピ。好きな具をたっぷり巻いていただくボリューミーなお料理です。
こちらは米粉ではなく、生のお米と麦から丁寧に作られた大根餅。
もっちりとした食感に大根のほんのりとした甘さが伝わる手作りならではの深い味わいでした。
お口直しにはサンバルブラチャンで和えた鯛のサラダ。ちりばめた落花生が香ばしいアクセントとなっています。
こちらはシンガポールのとあるニョニャ料理店の名物ともなっている「オタオタ入りのロールキャベツ」スパイスやハーブがたっぷりきいたオタはロールキャベツの具にもぴったり!まったりと口のなかでオタがトロケます。ココナッツのソースを絡めながら皆さんあっという間に完食です。
そしてお次は平岡シェフが大好きな客家料理の算盤子(アバカス)。
季節のセレベス芋を白玉団子風にし、それを木クラゲや、干し椎茸などとさっと炒めたもの。これぞまさに家常菜の極みともいう、しみじみおいしい家庭料理でした。こんな料理を食べられるのも年に一度の忘年会だからですね。
次はパンチのきいたマレー風カリーにロティジャラ。レース状になったクレープを複雑なスパイスを楽しむマレー風カリーとともに手で食べます。後から辛さがジワリ!でも、これでまた胃袋が爽快になり、絶妙のタイミングでの登場です。
次はブアクルア・ビーフ。
ブラックナッツのブアクルアがたっぷりソースに溶け込み、とろとろに煮込まれたビーフはまさにマレーシア版ビーフシチューと言える美味しさ。これにはお醤油も入っているので、どこか馴染みやすい味で、ご飯を下さい!と言った人が続出。
濃厚な味の続きはほっと一息、甘酸っぱい魚の煮込み「アサム・プダス」です。 個人的に大好きなお料理のひとつ。独り占め状態でいただきました。
そして前もってリクエストのあった「海南チキンライス」の登場です。
ジンジャーソースもチキンライス用のチリソースも平岡シェフのは絶品!鶏のエキスたっぷりのご飯をわしわしと頬ばり、チキンをソースにひたし、ひたすら食べ続ける皆さん、箸はまだまだ進みます。
こちらはキッチンで撮った魚と揚げ豆腐の土鍋煮込み。すごい迫力です。オイスターソースをきかせたスープでじっくり煮込まれたセレベス芋が、こっくりと良い味に仕上がっています。みんなで芋の奪い合い!!まだまだ皆さんギブアップ無し。
お次もリクエストのあった台湾風ビーフン。大盛りの2皿分で油はわずか大さじ一杯というのに、野菜の甘みで食べ答え満点。しっかり出汁を吸い込ませたビーフンがいくらでもつるつると入ってしまう、〆にはやっぱり麺だなぁ~と思わせる一品でした。
このあとは各種スイーツのオンパレード!その最初に「ルンパウダン」が登場。ニョニャ料理で有名なスイーツです。スパイスをきかせたエビ味噌をもち米でくるみ、バナナの葉っぱで包んで蒸し焼きにしたもの。さすがにここまで来ると「おこわ」を食べられる人はもういませんでした(笑)そしてマンゴープリンやらケーキやら、、、延々続いた宴が終わったのは夜も遅い時間になっていました。
手間暇かけ、丁寧に作り込まれた料理の素晴らしさを再確認するとともに、来年もまた美味しく食べ、多くを学べる年でありたいと願っております。皆さまもどうか健やかで和やかな良いお年をお迎え下さい。
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- 無題
あけましておめでとうございます。おなかがなってしまいそうな、素敵なメニューですね!
私も12月にプーケット、ジョージタウンとシンガポールにFlying visitをしてまいりました。お写真拝見しますと、まったく消化不良です。。。
帰国後、セミナーにお邪魔し、あらためてプラナカン文化の深さに感激した夜でした。2013はもっとしっかりと”食べ歩き”したいです!!
私も12月にプーケット、ジョージタウンとシンガポールにFlying visitをしてまいりました。お写真拝見しますと、まったく消化不良です。。。
帰国後、セミナーにお邪魔し、あらためてプラナカン文化の深さに感激した夜でした。2013はもっとしっかりと”食べ歩き”したいです!!
- Bonpointさま
セミナーにおいでいただいたんですね、ありがとうございます。
現地でもなかなか美味しいものに出会うのは、難しいです。昨日もアンティヒロさんとそんな話をしていたんですよ。
プラナカンは奥深いというか、なかなか本物が出てきませんから、余計難しいですね。プーケットはいかがでしたか?レストランとして私が一番気に入ってるババ料理が味わえるのはプーケットです。すごくうるさいシンガポールのプラナカンのお友達もプーケットには一目置いてます。
現地でもなかなか美味しいものに出会うのは、難しいです。昨日もアンティヒロさんとそんな話をしていたんですよ。
プラナカンは奥深いというか、なかなか本物が出てきませんから、余計難しいですね。プーケットはいかがでしたか?レストランとして私が一番気に入ってるババ料理が味わえるのはプーケットです。すごくうるさいシンガポールのプラナカンのお友達もプーケットには一目置いてます。
- Bonpointさま
セミナーにおいでいただいたんですね、ありがとうございます。
現地でもなかなか美味しいものに出会うのは、難しいです。昨日もアンティヒロさんとそんな話をしていたんですよ。
プラナカンは奥深いというか、なかなか本物が出てきませんから、余計難しいですね。プーケットはいかがでしたか?レストランとして私が一番気に入ってるババ料理が味わえるのはプーケットです。すごくうるさいシンガポールのプラナカンのお友達もプーケットには一目置いてます。
現地でもなかなか美味しいものに出会うのは、難しいです。昨日もアンティヒロさんとそんな話をしていたんですよ。
プラナカンは奥深いというか、なかなか本物が出てきませんから、余計難しいですね。プーケットはいかがでしたか?レストランとして私が一番気に入ってるババ料理が味わえるのはプーケットです。すごくうるさいシンガポールのプラナカンのお友達もプーケットには一目置いてます。
- ABOUT
プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
- プロフィール
HN:
Miki & Chie
性別:
女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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