プラナカンを研究していて、ふと現代のシンガポール人のことを思い出すことが度々ありました。
英国式マナーを身につけていた「上流きどり」のプラナカンたちは、中国からやってきたばかりの移民たちを見下したのです。新客たちは奴隷同然にやってきた大変貧しい人々で、教養もマナーも知らない粗暴な人間ばかりでしたから、当然といえば当然です。
現代のシンガポールにも今、中国からの新移民たちが増えています。シンガポール人たちは「メインランド・チャイニーズ」と言って彼らを馬鹿にしています。たしかにシンガポール人のように英語が話せず、中国式の粗野な振る舞い(大声でしゃべる、マナーが悪い、奇妙なファッションなど)のメインランド・チャイニーズには辟易するところがあります。ニュージーランドやオーストラリアでもこのような中国人移民が増大しており、社会問題にもなっています。シンガポールでは語学留学と称してやってきては、不法就労している人たちもたくさんいます。ゲイランには今、中国からやってきた売春婦が溢れています。(もちろん、大学卒のエリートたちもたくさん移民してきていますので、メインランド・チャイニーズがすべて見下されているわけではありません)
このシンガポール人VSメインランド・チャイニーズを見るにつけ、プラナカンVS新客のことを思い出すのです。
しかし、私としては、彼らの流入が大変ありがたいと思うこともあります。それは、彼らが大陸の味をシンガポールにもたらしてくれたからです。
シンガポールの中国料理は南方の影響が濃く、日本で食べる中国料理はもちろん、中国本土や香港で食べられているような中国料理とも異質です。そんな南方式中国料理に耐えられない新移民の人たちが自分たちの口にあう料理を出すようになったのです。シンガポールやマレーシアの中国人は塩気のある味が苦手で、四川料理や中国北部の料理が食べられませんが、これらの北方の料理は私たち日本人の口にもよく合います。
そんな中国料理を出す店がゲイラン地区に溢れています。
本格的な四川料理、北京や満州の料理、ウイグル自治区から来た中国人たちの料理などなど。これらの店のいいところは、麺・餃子がおいしいこと。手打ちですから、手打ちうどんのようにしこしこした麺が食べられます。シンガポールにはこれまで「手工麺」(手打ち麺、の意味)と称するホーカーがたくさんありましたが、パスタマシーンで一回延ばした程度のへニャへニャばかりで、私には不満がいっぱいでした。しかし、メインランド・チャイニーズの皆様のおかげでしこしこの麺が食べられるようになり、非常に喜ばしい限りです。
これらの店で困ることは、メニューが解読不可能なことが多いこと。英語訳がついていても、「はて、さっぱり意味不明」という滅茶苦茶な英語になっていることもあります。中国に何度も旅行している私は、大体見当は付きますが、わからないことも多く、失敗もあります。それから、サービスに問題があることも。一番最初に行った四川料理の店は、味は大変よかったのですが、オーナーのメインランドおばさんが異常にウザイ。こちらが中国語がわからないといってるのにやたらに話しかけてくるくせに気が利かない。絶品マーボー豆腐がでてきたというのに、電話に夢中で、いくら呼んでもご飯を持ってこない!ご飯なしでどうマーボー豆腐を食べろというのか??私がイライラ頂点に達していても、ニコニコ笑いながら、「マンマンツー」(ゆっくりお食べ)と言ってくる。殺したろか?と思ったこと、数回。先日、再度いってみたら味が大分変わってました。あれじゃあー、シェフも逃げるよな、と納得した次第です。それから、メインランドの人たちは味の素が大好きなので、時々味の素たっぷりの料理を出す店もあるので注意です。
↑本場のチンジャオロウスーとは、ピーマンではなく、本当にグリーン・チリを使う物なんですか?? 辛いです!
今のところ、レギュラーで出没しているのは、「北方春餅」という看板のお店。ここは人気の高いお店で、メニューも中国語しかありませんが、英語ができる若いお姉さんがいます。ここの看板にもなっている春餅というのは、春巻きの皮のようなもの、中国版クレープとでもいいましょうか。これで串焼きの肉を包んだり、炒め物を包んだりして食べます。ここは大体の料理が辛いですが、餃子や焼きそば、麺類は子供でもいけます。とくに麺が手打ちでおいしく、ここのチャオメンはおすすめです。
←ジャガイモの千切りを黒酢でサッと炒めたもの。
これも春餅に包んで食べます。
お店はKallang駅から徒歩5分ほど、Geylang Rd.沿いにあります(Jalan Ayerの裏手あたり、中国料理屋がいっぱい並んでます)。
すぐ食べ物の話題に戻るね、私たち。
英国式マナーを身につけていた「上流きどり」のプラナカンたちは、中国からやってきたばかりの移民たちを見下したのです。新客たちは奴隷同然にやってきた大変貧しい人々で、教養もマナーも知らない粗暴な人間ばかりでしたから、当然といえば当然です。
現代のシンガポールにも今、中国からの新移民たちが増えています。シンガポール人たちは「メインランド・チャイニーズ」と言って彼らを馬鹿にしています。たしかにシンガポール人のように英語が話せず、中国式の粗野な振る舞い(大声でしゃべる、マナーが悪い、奇妙なファッションなど)のメインランド・チャイニーズには辟易するところがあります。ニュージーランドやオーストラリアでもこのような中国人移民が増大しており、社会問題にもなっています。シンガポールでは語学留学と称してやってきては、不法就労している人たちもたくさんいます。ゲイランには今、中国からやってきた売春婦が溢れています。(もちろん、大学卒のエリートたちもたくさん移民してきていますので、メインランド・チャイニーズがすべて見下されているわけではありません)
このシンガポール人VSメインランド・チャイニーズを見るにつけ、プラナカンVS新客のことを思い出すのです。
しかし、私としては、彼らの流入が大変ありがたいと思うこともあります。それは、彼らが大陸の味をシンガポールにもたらしてくれたからです。
シンガポールの中国料理は南方の影響が濃く、日本で食べる中国料理はもちろん、中国本土や香港で食べられているような中国料理とも異質です。そんな南方式中国料理に耐えられない新移民の人たちが自分たちの口にあう料理を出すようになったのです。シンガポールやマレーシアの中国人は塩気のある味が苦手で、四川料理や中国北部の料理が食べられませんが、これらの北方の料理は私たち日本人の口にもよく合います。
そんな中国料理を出す店がゲイラン地区に溢れています。
本格的な四川料理、北京や満州の料理、ウイグル自治区から来た中国人たちの料理などなど。これらの店のいいところは、麺・餃子がおいしいこと。手打ちですから、手打ちうどんのようにしこしこした麺が食べられます。シンガポールにはこれまで「手工麺」(手打ち麺、の意味)と称するホーカーがたくさんありましたが、パスタマシーンで一回延ばした程度のへニャへニャばかりで、私には不満がいっぱいでした。しかし、メインランド・チャイニーズの皆様のおかげでしこしこの麺が食べられるようになり、非常に喜ばしい限りです。
これらの店で困ることは、メニューが解読不可能なことが多いこと。英語訳がついていても、「はて、さっぱり意味不明」という滅茶苦茶な英語になっていることもあります。中国に何度も旅行している私は、大体見当は付きますが、わからないことも多く、失敗もあります。それから、サービスに問題があることも。一番最初に行った四川料理の店は、味は大変よかったのですが、オーナーのメインランドおばさんが異常にウザイ。こちらが中国語がわからないといってるのにやたらに話しかけてくるくせに気が利かない。絶品マーボー豆腐がでてきたというのに、電話に夢中で、いくら呼んでもご飯を持ってこない!ご飯なしでどうマーボー豆腐を食べろというのか??私がイライラ頂点に達していても、ニコニコ笑いながら、「マンマンツー」(ゆっくりお食べ)と言ってくる。殺したろか?と思ったこと、数回。先日、再度いってみたら味が大分変わってました。あれじゃあー、シェフも逃げるよな、と納得した次第です。それから、メインランドの人たちは味の素が大好きなので、時々味の素たっぷりの料理を出す店もあるので注意です。
↑本場のチンジャオロウスーとは、ピーマンではなく、本当にグリーン・チリを使う物なんですか?? 辛いです!
今のところ、レギュラーで出没しているのは、「北方春餅」という看板のお店。ここは人気の高いお店で、メニューも中国語しかありませんが、英語ができる若いお姉さんがいます。ここの看板にもなっている春餅というのは、春巻きの皮のようなもの、中国版クレープとでもいいましょうか。これで串焼きの肉を包んだり、炒め物を包んだりして食べます。ここは大体の料理が辛いですが、餃子や焼きそば、麺類は子供でもいけます。とくに麺が手打ちでおいしく、ここのチャオメンはおすすめです。
←ジャガイモの千切りを黒酢でサッと炒めたもの。
これも春餅に包んで食べます。
お店はKallang駅から徒歩5分ほど、Geylang Rd.沿いにあります(Jalan Ayerの裏手あたり、中国料理屋がいっぱい並んでます)。
すぐ食べ物の話題に戻るね、私たち。
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- ゲイランは美味の宝庫!
ゲイランといえば赤線地帯、猥雑なイメージが先行してしまいますが、実はシンガポールでもピカ一のグルメ地帯なんです。それは追々ご紹介しましょう。「
北方春餅」は何を食べても丁寧に作ってあり美味しいですよね。まったくアレンジされていない北方料理がそのまま味わえます。
もちもちの皮の水餃子、弾力のある手延べ麺。麺とあえた容赦なく辛い唐辛子のソースなど、日本人にも好きな味、間違いなしです。
個人的には写真にもあるジャガイモをさっと炒めたものや、千切りジャガイモの冷菜も大変おすすめです。
今日本でもクミンなどで味をつけた羊の串刺し肉(チャイニーズ・モスリム料理)など、食べられるようになってきましたが、シンガポールのここにはかないません。
北京語ができる人といかないとメニューを見て、とんでもないものが出てくるのも楽しいですよ~~~。
北方春餅」は何を食べても丁寧に作ってあり美味しいですよね。まったくアレンジされていない北方料理がそのまま味わえます。
もちもちの皮の水餃子、弾力のある手延べ麺。麺とあえた容赦なく辛い唐辛子のソースなど、日本人にも好きな味、間違いなしです。
個人的には写真にもあるジャガイモをさっと炒めたものや、千切りジャガイモの冷菜も大変おすすめです。
今日本でもクミンなどで味をつけた羊の串刺し肉(チャイニーズ・モスリム料理)など、食べられるようになってきましたが、シンガポールのここにはかないません。
北京語ができる人といかないとメニューを見て、とんでもないものが出てくるのも楽しいですよ~~~。
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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Miki & Chie
性別:
女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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