マラッカといっしょに世界遺産になったペナン。
地元の人たちは(プラナカンだけかも?)結構冷めているそうです。
ジャーナリストで歴史建築保存活動に積極的なサルマさんも「ユネスコがお金をくれると思ったら大間違い」と警鐘しています。地元の人のなかには、「これでペナンやマラッカの不動産価格が上がる」なんて勘違いしている人もいるんだそうです。
さて、ペナンの友人のもう一人、クバヤテイラーのキムさんの娘さん、イアンさんにスポットを当てた記事がスター誌に掲載されました。
http://thestar.com.my/metro/story.asp?file=/2008/7/20/sundaymetro/1586974&sec=SundayMetro
東京でファッションの勉強をされたイアンさんは日本語もペラペラ。でもそんな彼女はペナンの女番長みたいな人で、たくさんの武勇伝があります。間違ったことが嫌いなので、間違っていると思ったら誰に対してもはっきりという(そういう武勇伝がいっぱい)。その実、彼女はとても気遣いの出来る人。私はそんな彼女が大好きです。
写真)刺繍をするキムさんと横で見守る娘のイアンさん(右隣のピンクのクバヤ)
お母さんのキムさんは、仕事一筋の職人さん。一日3時間睡眠も珍しくなく、寝ても覚めてもクバヤのことばかり。私たちが先月ペナンに到着した日、キムさんは私たちをもてなしてくれたあと、できたクバヤをクアラルンプールのお客さんにどうしても手渡ししたいと深夜バスでクアラルンプールへ向かいました。なんとその翌日の昼にはペナンに戻って来て、「ああ、お腹すいた」と言って、私たちをディナーに連れてってくれたのです。いつ寝たんだ?75歳の高齢のおばあさんが、ですよ?? 家族の人たちが「DHLで届けてもらったらいいでしょ?」といくらいっても聞かない。「私はそういう今風なやり方は嫌い」といって、意地でも遠路かまわず出かけて行くのです。
ディナーを終えると、すぐにソワソワし始めます。ミシンに向かいたくて仕方がないのです。キムさんは「仕事ができなくなったら、私は死ぬ」と言っていますが、大げさではありません。マレーシアの王室、政府VIPはおろか、インドネシアやシンガポールの要人たちからも注文を受ける彼女は、マスコミの取材やらパーティやらでひっぱりだこでもありますが、そういう派手な舞台が苦手で興味もなく、ミシンにむかえない時間が長くなると本当にイライラしはじめるのです。私はここまでワーカホリックな人を見たことがありません。
そんなお母さんを見て育ち、尊敬しているイアンさんも最近やっとお母さんに腕を認めてもらえるようになったそうです。現代っ子の彼女は「クレイジーなママ」の真似は私にはとても無理、と正直に認めていますが、ママと同じ目的に向かっているつもり、と語ります。
一点もので仕上げるクバヤ、労力と時間がかかるため、お金儲けにはならないと言います。
しかしお母さんを全面的に信頼し、サポートしてくれた故ダティン・スリ・エンドンさん(アブドゥラー・バダウィ首相夫人)の「ニョニャクバヤの文化を後世につなげてほしい」という遺言にも応えるため、イアンさんもあえてこのイバラの道を選んだそうです。彼女の努力が報われる日が近いことを祈ります。
Kim Fashion
170-4-77, Gurney Plaza, Penang, Malaysia
Tel: +604-226 6110
地元の人たちは(プラナカンだけかも?)結構冷めているそうです。
ジャーナリストで歴史建築保存活動に積極的なサルマさんも「ユネスコがお金をくれると思ったら大間違い」と警鐘しています。地元の人のなかには、「これでペナンやマラッカの不動産価格が上がる」なんて勘違いしている人もいるんだそうです。
さて、ペナンの友人のもう一人、クバヤテイラーのキムさんの娘さん、イアンさんにスポットを当てた記事がスター誌に掲載されました。
http://thestar.com.my/metro/story.asp?file=/2008/7/20/sundaymetro/1586974&sec=SundayMetro
東京でファッションの勉強をされたイアンさんは日本語もペラペラ。でもそんな彼女はペナンの女番長みたいな人で、たくさんの武勇伝があります。間違ったことが嫌いなので、間違っていると思ったら誰に対してもはっきりという(そういう武勇伝がいっぱい)。その実、彼女はとても気遣いの出来る人。私はそんな彼女が大好きです。
写真)刺繍をするキムさんと横で見守る娘のイアンさん(右隣のピンクのクバヤ)
お母さんのキムさんは、仕事一筋の職人さん。一日3時間睡眠も珍しくなく、寝ても覚めてもクバヤのことばかり。私たちが先月ペナンに到着した日、キムさんは私たちをもてなしてくれたあと、できたクバヤをクアラルンプールのお客さんにどうしても手渡ししたいと深夜バスでクアラルンプールへ向かいました。なんとその翌日の昼にはペナンに戻って来て、「ああ、お腹すいた」と言って、私たちをディナーに連れてってくれたのです。いつ寝たんだ?75歳の高齢のおばあさんが、ですよ?? 家族の人たちが「DHLで届けてもらったらいいでしょ?」といくらいっても聞かない。「私はそういう今風なやり方は嫌い」といって、意地でも遠路かまわず出かけて行くのです。
ディナーを終えると、すぐにソワソワし始めます。ミシンに向かいたくて仕方がないのです。キムさんは「仕事ができなくなったら、私は死ぬ」と言っていますが、大げさではありません。マレーシアの王室、政府VIPはおろか、インドネシアやシンガポールの要人たちからも注文を受ける彼女は、マスコミの取材やらパーティやらでひっぱりだこでもありますが、そういう派手な舞台が苦手で興味もなく、ミシンにむかえない時間が長くなると本当にイライラしはじめるのです。私はここまでワーカホリックな人を見たことがありません。
そんなお母さんを見て育ち、尊敬しているイアンさんも最近やっとお母さんに腕を認めてもらえるようになったそうです。現代っ子の彼女は「クレイジーなママ」の真似は私にはとても無理、と正直に認めていますが、ママと同じ目的に向かっているつもり、と語ります。
一点もので仕上げるクバヤ、労力と時間がかかるため、お金儲けにはならないと言います。
しかしお母さんを全面的に信頼し、サポートしてくれた故ダティン・スリ・エンドンさん(アブドゥラー・バダウィ首相夫人)の「ニョニャクバヤの文化を後世につなげてほしい」という遺言にも応えるため、イアンさんもあえてこのイバラの道を選んだそうです。彼女の努力が報われる日が近いことを祈ります。
Kim Fashion
170-4-77, Gurney Plaza, Penang, Malaysia
Tel: +604-226 6110
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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