シンガポールではここ数年、ヴィレッジ系の飲食街が注目されています。
シンガポールはイギリス植民地として発展したところで、あちらこちらにコロニアルハウスや英軍関係の住宅地などが残っています。私が勝手につけてるだけなんですが、「ヴィレッジ系」というのは、こういった古い住宅地のコロニアルハウスを利用した飲食街を指しています。
もともと古くからあったのではホーランド・ヴィレッジが有名です。コロニアルハウスの街並ではありませんけど、この辺は古くから外国駐在員の多いエリアで、欧米人好みのブティックやレストランなどがあります。今でもホーランドヴィレッジは欧米人が多く出入りする繁華街ですが、これに続く「ヴィレッジ」がここ3〜4年ほかにも登場するようになりました。
写真はWessex Estateのもの
ブラック&ホワイトと呼ばれるコロニアルハウスの集まったロチェスター・パークにはグッドウッドパークホテルのミンジャンと行った大手の系列のレストランまでできています。このエリアがコマーシャライズされすぎてる、という声もあり、最近人気が傾き始めました。シンガポールは大手会社の経営だったり広告代理店がらみとか金に物言わせてる店が多すぎます。そういうのって、シンガポール人は好きでしょうが、欧米人とかはあまり好きではないのでは。もっとオーナーの個性が感じられるようなお店を求める人も多いのではないでしょうか。
その後に開発が進んだタングリン・ヴィレッジ(Dempsey Rd)は英軍バラックを再利用した家具店がもともと集まってたところにレストランがいっぱい入って充実しました。でもここも元から他のエリアで成功していた有名店がわんさと集まっているのが私はあまり気に入りません。有名なシーフード店までもが出来ていて興ざめです。
そういうのに飽きた人たちが今注目し始めたのがWessex Estateです。
ここもブラック&ホワイトのコロニアルハウスが集まったところですが、もと英軍宿舎だったため、アパート形式のコロニアルハウスが中心になっています。
Colbarへ
で、ここにもイタリアンやチョコレート専門のカフェなど、お洒落な店ができているんですが、その中でユニークなのは、50年以上続いているという老舗、Colbarです。
Colbar とは Colonial Barから来ているのだそうですが、もともとこの英軍宿舎村の社員食堂的な存在のお店だったのでしょう。ローカル料理もありますが、チキンチョップ、ポークチョップ、ステーキ、サンドイッチなどの英国人むけ料理がメニューに並んでいます。
お店そのものはレトロで私の好みにぴったりです。満点に近いかも。
50年の歴史もあるし、このシンガポールでなくなってはほしくないお店の一つ、とも言えると思います。
実際ここは高速道路の建設で用地を接収されたときになくなりかけたけど、このWessex Estate内にそのまま移築させたらしいです。
そう言う意味では伝説の老舗食堂、高評価する人もたくさんおり、人気もあってかなり繁盛しています。しかし、当地の掲示板で「過大評価しすぎでは?」という厳しい意見も上がっているとおり、私も食べ物に関してはひどいなあ、と思いました。値段も安くはないのです。
私たちは一応評判になっているチキンカリー($9)やポークカツレツ($12くらいだったか)などを頼んでみましたが、正直ろくでもないです。肉はバサバサだし、缶詰から出しただけのマッシュルームやベイクドビーンズが添えられているだけだったり、カリーも具が少し(ポテトが入ってない!と文句言ってた人もいた)で甘ったるいだけのカリー、なのにこの値段は、シンガポール人なら怒るでしょう(笑)。イギリス人家族とかは「Wow!」とか彼らお得意の大げさ表現を見せていましたが、「これでWowかよ」と冷めた目の私たち。
ジョホールのチキンチョップの方がずーっとおいしい!とは、うちの8歳の子供の弁ですよ。
大人2人で「うん!」とうなづいてしまいました。しかもジョホールなら半額以下の値段なのに。
で、翌日ジョホールに行ってしまった私たちです。
でも環境は素晴らしいのです。明るいオープンエアーのスペースもサンデーブランチなんかには理想でしょう。それにあのレトロな店構えを目の前にして、私には絶対に拒絶できない魅力があります。
カフェ代わりによる程度がいいのかな〜、と思いました。
しかしこのWessex Estateも実は現在大手企業が手がけるOne Northという開発の一部であり、アーティスト村を形成するために、アーティストを優先して入居させている住宅地です。つまり人工のアーティスト村なのです。その一部にレストランなどがオープンし、さらにギャラリーやスタジオなどがオープンしています。旧表参道同潤会アパートみたいな感じで、大半は居住用賃貸アパートになっていて、今入居希望者が70人待ちになっていると聞きました。
まだまだのどかな環境でタングリンほど「完成」はされていません。お店よりも「住む人」の方が多いからでしょう。でもこの状態がいいと思います。これがタングリンやホーランドビレッジなみにお店がせめぎあうような状態になったら悲しいです。それを心配している古くからの住人もいるのです。家賃も吊り上がっちゃいますしね。
Wessex Estate
http://www.one-north.sg/hubs_wessex.aspx
Colbar
9A Whitchurch Road
Tel: 6779 4859
シンガポールはイギリス植民地として発展したところで、あちらこちらにコロニアルハウスや英軍関係の住宅地などが残っています。私が勝手につけてるだけなんですが、「ヴィレッジ系」というのは、こういった古い住宅地のコロニアルハウスを利用した飲食街を指しています。
もともと古くからあったのではホーランド・ヴィレッジが有名です。コロニアルハウスの街並ではありませんけど、この辺は古くから外国駐在員の多いエリアで、欧米人好みのブティックやレストランなどがあります。今でもホーランドヴィレッジは欧米人が多く出入りする繁華街ですが、これに続く「ヴィレッジ」がここ3〜4年ほかにも登場するようになりました。
写真はWessex Estateのもの
ブラック&ホワイトと呼ばれるコロニアルハウスの集まったロチェスター・パークにはグッドウッドパークホテルのミンジャンと行った大手の系列のレストランまでできています。このエリアがコマーシャライズされすぎてる、という声もあり、最近人気が傾き始めました。シンガポールは大手会社の経営だったり広告代理店がらみとか金に物言わせてる店が多すぎます。そういうのって、シンガポール人は好きでしょうが、欧米人とかはあまり好きではないのでは。もっとオーナーの個性が感じられるようなお店を求める人も多いのではないでしょうか。
その後に開発が進んだタングリン・ヴィレッジ(Dempsey Rd)は英軍バラックを再利用した家具店がもともと集まってたところにレストランがいっぱい入って充実しました。でもここも元から他のエリアで成功していた有名店がわんさと集まっているのが私はあまり気に入りません。有名なシーフード店までもが出来ていて興ざめです。
そういうのに飽きた人たちが今注目し始めたのがWessex Estateです。
ここもブラック&ホワイトのコロニアルハウスが集まったところですが、もと英軍宿舎だったため、アパート形式のコロニアルハウスが中心になっています。
Colbarへ
で、ここにもイタリアンやチョコレート専門のカフェなど、お洒落な店ができているんですが、その中でユニークなのは、50年以上続いているという老舗、Colbarです。
Colbar とは Colonial Barから来ているのだそうですが、もともとこの英軍宿舎村の社員食堂的な存在のお店だったのでしょう。ローカル料理もありますが、チキンチョップ、ポークチョップ、ステーキ、サンドイッチなどの英国人むけ料理がメニューに並んでいます。
お店そのものはレトロで私の好みにぴったりです。満点に近いかも。
50年の歴史もあるし、このシンガポールでなくなってはほしくないお店の一つ、とも言えると思います。
実際ここは高速道路の建設で用地を接収されたときになくなりかけたけど、このWessex Estate内にそのまま移築させたらしいです。
そう言う意味では伝説の老舗食堂、高評価する人もたくさんおり、人気もあってかなり繁盛しています。しかし、当地の掲示板で「過大評価しすぎでは?」という厳しい意見も上がっているとおり、私も食べ物に関してはひどいなあ、と思いました。値段も安くはないのです。
私たちは一応評判になっているチキンカリー($9)やポークカツレツ($12くらいだったか)などを頼んでみましたが、正直ろくでもないです。肉はバサバサだし、缶詰から出しただけのマッシュルームやベイクドビーンズが添えられているだけだったり、カリーも具が少し(ポテトが入ってない!と文句言ってた人もいた)で甘ったるいだけのカリー、なのにこの値段は、シンガポール人なら怒るでしょう(笑)。イギリス人家族とかは「Wow!」とか彼らお得意の大げさ表現を見せていましたが、「これでWowかよ」と冷めた目の私たち。
ジョホールのチキンチョップの方がずーっとおいしい!とは、うちの8歳の子供の弁ですよ。
大人2人で「うん!」とうなづいてしまいました。しかもジョホールなら半額以下の値段なのに。
で、翌日ジョホールに行ってしまった私たちです。
でも環境は素晴らしいのです。明るいオープンエアーのスペースもサンデーブランチなんかには理想でしょう。それにあのレトロな店構えを目の前にして、私には絶対に拒絶できない魅力があります。
カフェ代わりによる程度がいいのかな〜、と思いました。
しかしこのWessex Estateも実は現在大手企業が手がけるOne Northという開発の一部であり、アーティスト村を形成するために、アーティストを優先して入居させている住宅地です。つまり人工のアーティスト村なのです。その一部にレストランなどがオープンし、さらにギャラリーやスタジオなどがオープンしています。旧表参道同潤会アパートみたいな感じで、大半は居住用賃貸アパートになっていて、今入居希望者が70人待ちになっていると聞きました。
まだまだのどかな環境でタングリンほど「完成」はされていません。お店よりも「住む人」の方が多いからでしょう。でもこの状態がいいと思います。これがタングリンやホーランドビレッジなみにお店がせめぎあうような状態になったら悲しいです。それを心配している古くからの住人もいるのです。家賃も吊り上がっちゃいますしね。
Wessex Estate
http://www.one-north.sg/hubs_wessex.aspx
Colbar
9A Whitchurch Road
Tel: 6779 4859
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- 無題
缶詰から出したばかりのBakedBeansにマッシュルーム、なんかすごくイギリス的だったりして!
写真はまるで給食みたいな料理ですね。
カツレツは、やはりタイピンの海南人のお店でしょう。
ペナンのシンキャンアンのも良かったですよね。
シンガポールでは、RafflesHotel裏のチキンライス屋、YetConのも悪くは無かったんじゃないですか?
写真はまるで給食みたいな料理ですね。
カツレツは、やはりタイピンの海南人のお店でしょう。
ペナンのシンキャンアンのも良かったですよね。
シンガポールでは、RafflesHotel裏のチキンライス屋、YetConのも悪くは無かったんじゃないですか?
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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HN:
Miki & Chie
性別:
女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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