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マレー半島モンスーン寄稿
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本日はハリ ラヤ・プアサ(Hari Raya Puasa)。
30日間続いていたイスラム教徒のラマダン(断食)明けを祝う大祭です。着飾った親戚一同が勢揃いして、街はお祝いモードと化すことでしょう。

マラッカに住むマレー人の友人に、ハリラヤに欠かせないお料理は?と聞くと、
クトッパとルンダンと言う答えが。両方とも幾度となく食べてきましたが、ルンダンに使う肉はこれ佃煮??というほどカチカチに煮込まれたものが多く、ご飯のお供にはぴったりの美味しさなのですが、お肉のほどよい食感と旨味が感じられるルンダンに出合ったのはジョホール・スルタンの叔母様の家でご馳走になって以来、あとはなかなか印象に残るルンダンとの出合いがありませんでした。
クトッパに至っては、中のお米がこれまたカチカチの羊羹状になっているものが多く、美味しいと思って食べたことは皆無なんですが、、と言うことを素直に伝えると、「我が家の奥さんが作るものは絶品だよ、食べてみる?でもクトッパを包むヤング・ココナッツ・リーフのシーズンが来るにはあと数日かかるけど」との嬉しい返事が。

私と平岡さんはその日を心待ちにして料理の到着を待っていました。
そして数日後の夕暮れ時に彼から届いたのがこちら。




さわると出来立てのほやほやでまだ柔らかく、ルンダンは鶏肉でしたがグレイビーの色つやを見ただけで「おいしそう!」と食べる前から平岡シェフと狂喜乱舞。 
隣に写っている鶏の串刺しはアヤム・ペルチック、これは近所で買ってきて下さったもの。
早速部屋に持ち込み戴くことに。



まずはルンダン。家庭で丁寧に時間をかけて作り込まれた芳醇なグレイビーにスパイスがしっかり染み込んだカンポン・チキン。2人とも最初のひと口でノックアウトされてしまいました。
甘辛のバランスとテクスチャーと3拍子揃った、これぞまさにお母さんの熟練の味!と言いながら食べる手が止まりません。
隣で平岡シェフが、ルンダンもドライではなく、このくらいたっぷりとした量のグレイビーだと美味しさも倍増ね、、と帰国してからのルンダン作りに早くもトライしたそうな雰囲気です。
油をふんだんに使っていますが、そこがまたイイのです。最近のオイル・フリーなんて美味しいマレー料理づくりには通用しません。

お次はクトッパ。中を開けるとふんわりココナッツ・リーフとお米の良い香りがします。



クトッパに添える炒ったココナッツにスパイスを加えたものと、サンバルソースも奥様の手作りです。
クトッパは冷凍品なども出回っていますが、それとは似て非なるもの。ふっくらとした米の食感はマレー風おむすびといった感じでした。彼曰く、これでもまだちゃっちゃと簡単に作ったものだから、本当に美味しいものを食べたければハリラヤまで居なさい、、、と言われましたが、叶わぬ夢。私たちにはこれでも充分すぎる美味しさでした。

マレー料理もニョニャ料理と同様、レストランでは決して味わえない「本当の美味は家庭にあり」、を再確認した、マラッカの幸せな一夜でした。


これはシンガポールのゲイランセライで購入した可愛いクトッパのポチ袋です。





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暑中お見舞い申し上げます。

ご無沙汰してしまいました。しばらく平岡シェフとマラッカに行っておりました。

いつもと変わらないヒーレンストリートの街並み。





ここを歩くと第二の故郷も同じ、「帰って来たなぁ~」とほっとするのです。

世界遺産に登録されてからというもの、街には新しいお店やホテルなどもオープンし、少し行かないと「あれ??」というほど変化しつつあるマラッカです。週末ともなると車と人でごった返し、普段の静けさとは程遠い街と化すのが残念でなりません。

今回、新しいホテルを2軒ご紹介しましょう。
ひとつは3カ月前にオープンしたマラッカ川を隔て、カーサ・デル・リオの真正面に見えるQuayside Hotel。
昔倉庫だった建物を改造してホテルにしたものです。部屋数わずか39の横に長い2階建てのホテルです。



左隣に見える白い建物がホテル併設のカフェレストランになっていました。室内はコンパクトにまとめられており、1人旅にもお薦めです。川沿いのプレミアム・ルームを選べばベランダがついており、お手軽価格で朝に夕にマラッカ川の眺めを楽しむことができるうえ、世界遺産の見どころの全てが徒歩圏内という抜群の立地です。http://quaysidehotel.com.my/ 


もうひとつはマラッカ・メガモールの真正面にあるHatten Hotel Melaka。こちらは昨年オープンした22階建ての高層ホテルで、一番小さな部屋でも33Sqフィートあることや、部屋によってはマラッカ海峡を一望に臨む部屋もあり、それでもQuayside Hotelと変わらない大変お手頃な価格なのですから今後予約が取り難いホテルのひとつになるかもしれませんね。http://www.hattenhotel.com/

かくいう私たちはどこへ行くにも必ず1人部屋を予約する上、毎回大量の荷物と共にマラッカには長逗留をするので、結局は従業員さん一同気心が知れているホテル・プリに落ち着いてしまいます。とはいえ今回は少し気分を変えて、以前ブログでも紹介したCourtyard at Heerenにも宿泊してみました。

ヒーレンストリートのど真ん中に位置するこのホテル。かつてのプラナカンの豪邸を上手に改装し、モダンかつプラナカンらしさを残した稀有なホテルのひとつです。
奥行きは多分80メートルくらいでしょうか。


今回泊まった部屋はこちら。

2階の中庭を隔てた正面F3という部屋です。扉の上の作りは昔のままです。

部屋の入り口横には可愛らしいキャビネットが置かれていました。

そして目の前にある中庭 の下を眺めると古井戸が、、、
夜はちょっと怖いかったですが・・・・・。

部屋の内部はコンパクトながら綺麗に整えられていますし、シャワールームは中庭と天窓からの光を上手に取り入れており、ちょっとしたアウトドア気分。 この裏にシャワールームがあります。

何よりも古き良きプラナカン屋敷の面影を肌で感じながら泊まるワクワク感があります。

朝ごはんはヒーレンストリートを隔てたお土産物屋さんの奥が宿泊客専用の朝食処になっていました。



簡単なブッフェですが、中庭からの光を燦々と浴びながらのんびりいただく朝食は気持ちの良いものですね。


サービスも行き届いておりフロントの皆さんも親切でしたので、ちょっぴりプラナカン気分を味わいたい女性にイチオシのホテルです。内装は部屋ごとに全て違うため、お好みがある場合はホテルのサイトをご覧になり指定もできます。http://courtyardatheeren.com/


これからまた色々とマラッカでの情報をお伝えしていきたいと思います。


先日の1月24日、生前私たちが大変お世話になったマラッカのお爺ちゃんこと、Baba Nyonya Heritageの元館長さんMr.Chan Kim Lay氏の一周忌が行われました。早いものであっという間に1年。実際にお亡くなりになったのは昨年の1月6日でしたが、あちらでは法事も全て旧暦でやるんですね。それに当たる日が今年は24日だったそうです。現地から送られてきたお供え物の写真です。お爺ちゃんの大好物ギネスビールが添えられ、美味しそうな煮込み料理が並んでいます。
今だから言えますが、いつもギネスを1~2本飲んだ後、ゆらゆらとした運転でマラッカの街を案内してくれたお爺ちゃんでした。後部座席で「この運転怖い!」とMikiさんは何度も日本語で叫んでいましたが、今となっては良い思い出です。




私たちも少しでもお爺ちゃんのご供養になれば、と生前色々な場所で食べさせていただいたニョニャ風チキンカリーを平岡シェフと作って食べました。煮込むことおよそ40分。平岡シェフ特製のニョニャ・アチャーも添えて絶品カリーの出来上がりです。

カリーとひとことで言っても、このニョニャ・カリーを日本で作ろうとすると、当たり前の事ですがポピュラーなS社のカリー粉やインドカリーの粉では決してできません。マラッカで購入したニョニャのカリー粉でないとやはりこの味は出せないのです。もちろん自分でスパイスをブレンドすれば良いのですが、ニョニャのカリー粉は少なくても15種類以上のスパイスやハーブがブレンドされていますから、よほどの料理好きでないとそこまでスパイスを揃えられませんね。
ですから私たちがマラッカに行くたびに友人たちはグラムラカ(黒砂糖)とともにカリー粉をお土産に持たせてくれるのです。料理名人のJ家では市販されていない特注のカリー粉を、 オン家では自家製の幾分マイルドなカリー粉を、レストランNyonya Makkoのカリー粉も香ばしくてお薦めです。



色はご覧の通りオレンジ色がかった美しい茶色。インドのカリーはクミンやカルダモンの香りが立つものが多いかもしれませんが、ニョニャのカリー粉はシナモンやアニス、クローブなどの少し甘くて清涼感のある香りが特徴です。火を加えて煮込んでいくと、どこか昔ながらの中国の漢方薬局のような香りが立ち込めるのも面白いですね。
で、見た目はマイルドそうですが、後からかなりの辛さが襲ってきます。甘いアチャーをお口直しに激辛のカリーをいただく。マラッカの灼熱の日々と食いしん坊だったお爺ちゃんの笑顔が思い出された1日でした。


マラッカ・ポルトガル・ユーラシアン協会による祭典があさってから催されるようです。

詳細はこちら(画像をクリックすると大きくなります)



公式フェイスブック
http://www.facebook.com/mpea.official


2011年5月6日、マラッカ川とチャイナタウンを挟む絶好のロケーションにホテルCasa del Rioがオープンしました。その名の通りポルトガルをイメージしたブティーク・ホテルです。早速泊まってきましたのでご紹介します。



このクラスのお洒落なホテルのオープンは、マジェスティック・マラッカ以来とあって興味しんしんでした。世界遺産になってからのマラッカの街は週末になるとまるで原宿のような大賑わいを見せ(金・土だけだったJonkerStの縁日も日曜日もやるようになっていました)人気のホテルは予約が困難な場合が多く、新しいホテルのオープンは嬉しいですね。しかも世界遺産の見どころの全てを徒歩で回れる便利な場所なのですから。



P1350166.jpgまず、チェックイン時に中庭の大きな池に突き出た東屋で出されたのはウェルカム・ソルベ。レモングラスにライムの爽やかな香りが喉を潤してくれます。灼熱の地に降りたって癒される気持ちのよいサービスです。

部屋は大きく分けてリバービューと中庭を眺める部屋の2種類がありますが、お薦めは絶対にリバービュー。ゆったりとしたバルコニーにはソファーとテーブルが置かれ、オランダ広場の赤い建物やマラッカ川を行き交うクルーズ船をのんびり眺めることができます。












P1350158.jpg部屋は入ってすぐ横にトランクなどを置くクローゼットルーム。その隣には大理石の床がぴかぴか光る大きなバスルームがあり、バスタブも2人で入れるくらいに深くて大きなものでした。大理石のモザイクを施したシャワールームも充分な広さがあり、バスタブの窓を開けるとベッドルーム越しにマラッカの景色を見ることができるようになっているようですが、毎回部屋には寝にだけ戻るマラッカでの生活、のんびりバスタブにつかる暇もありませんでした。木の床のベッドルームは落ち着いた造りになっていましたが、バスル
ームの大きさと比べるともう少しゆったりしていても良いかな?という印象を持ちました。その分バルコニーをゆったりとってあるからでしょうか。






P1350143.jpgお部屋のアメニティーには最近流行りのシナモン石鹸があり、真っ赤赤な色にちょっと驚きましたが、石鹸マニアとしてはこういった個性的なアメニティーは嬉しいものです。備え付けのお茶はTWG、コーヒーは挽きたてのもの。これもなかなか気が利いています。




そして何といってもこのホテルの売りは屋上のプール!マラッカ川とマラッカ海峡が一望に見渡せるL字型のインフィニティプールです。



マラッカ川に沿って一直線にのびる長~いプールを直角に曲がると今度はマラッカ海峡を臨むという、なんとも心憎い造りになっています。世界遺産の古都を眼下に眺めながら優雅に泳ぐひとときは南国リゾートとはまたひと味ちがった気分を味わえます。
日中は40度近くなることもある灼熱のマラッカでプールの存在はありがたいですよね。

マラッカ川に面したテラスで頂く朝食ブフェはまだオープンしたてだからか?あまり品数はありませんでしたが、心地よい風を感じながら古都の眺めを独り占めできるロケーションには満足でした。

暫くはオープニング・プロモーションもしていますので、次回マラッカへお越しの際には是非お試し下さい。

Casa del Rio Melaka
88, Jalan Kota Laksamana
www.casadelrio-melaka.com/

しばらく間があいてしまいましたが、続けさせていただきます。
いつもお世話になっているプラナカンのご夫妻から麺屋に連れて行くから、と半ば強制的に早朝ホテルのロビーに集合となりました。行き先はMeeRebus(ミー・ルブス)の名店だとか。クタクタに煮込まれた極太ラーメンに甘くてドロドロのソースがかかっているMeeRebusを生まれて初めてシンガポールで食べた時、「世の中にこんなにマズイ麺があるんだ!」とのけぞるほど驚いたマレー料理です。それから私はこの麺料理が好きではありませんでした。ドロンとした謎のグレイビーはあとからポテトのソースと知り、麺にポテト、、炭水化物のダブルか~!とまた驚いたのですが、それを素直に伝えると「大丈夫、ここのはすっごく美味しいから」と言われ期待に胸を膨らませて出てきたのがこちら。

P1310119.jpgグレイビーはあっさりと香ばしく、甘さもほど良く「おお!美味!」と言うと、このお店はマラッカで最も古くからMeeRebusを出している店。蝦でダシを取ったカリー風のグレイビーにトッピングも山盛り。特に半分に切ったゆで卵を必ず2個載せるという出血大サービスは初代からの決まりだそうです。その方が豪華に見えて食べ応えがあるからとか。ゆで卵の隣には豆の粉や小麦粉にスパイスを入れた唐揚げやポテト、干しエビなどが載ってこれでわずか3リンギット!ターメリックやココナッツのきいたソースはドロドロでもさらさらでもなく、ちょうどいい塩梅でした。










P1310121.jpg聞くとお酢を入れているとのこと、だから重たくなりすぎず、スキッとした味わいになるんですね。ただし夜に食べるとグレイビーに入っているポテトが溶けてしまうため、もう少しトロ~んとなるそうですよ。Rebusとはぐつぐつ煮込むという意味もあり好みが分かれますが、老舗のMeeRebus一度は是非食す価値ありです。
















お次はプラナカンの人がやっているというコーヒーショップ「Kafe LIN’S」。ここはRoti Jalaがお薦めとか。Roti Jalaとはレース状に焼き上げたクレープのことで、小さな穴のあいたRoti Jala専用の型に生地を流し込み、円を描くようにフライパンに落としていくとこんな感じにあっという間に焼きあがります。

P1310025.jpg P1310016.jpg






















それを4つに折りたたみ、カリーやサンバルのきいたグレイビーをつけて食べる。普通のクレープをいただくよりソースがRotiにとてもよく絡み、これはなかなか良く考えられたお料理だなぁ~と感心。チキンカリーかサンバル・プローンかルンダンの3種類の中からグレイビーを選びわずか4リンギット。お薦めはスパイスがたっぷりきいたルンダンとサンバル・プローン。クレープといえば軽食のように思われがちですが、Roti Jalaは案外お腹にたまります。Malaccaでは中国正月の1日目によく食べるそうです。


P1310023.jpgこのカフェにはRoti Jala以外にもMalacca Prawn Noodleという面白そうな麺がありましたので注文。ご覧のとおり真黒なスープの蝦麺は驚くほど濃厚な蝦の味に特別な中国醤油が特徴だとか、パンチのきいた強い味は蝦好きにはたまらない一品だと思います。


















さて、もうひとつおまけにマラッカでいっぷくする穴場もお知らせします。
いつも宿泊するホテルのフロントのお姉さんが、のんびりできてお薦めよ~と言ってくれたのがHeeren St.にあるホテル(ゲストハウス)「Heeren House」の1階にあるカフェ。こちらは川に面したわずか6部屋の可愛らしいホテルとして日本人にも人気がありますが、1階が小さなクラフトショップになっており、その奥にノスタルジックな気分にさせてくれるカフェを併設しています。

P1310276.jpg毎日スパイシーな料理を食べ続けていると突如としてクリームやバターがたっぷりの甘~いデザートが恋しくなる私たち。早速合間をぬって3時のお茶に行ってきました。注文したのはスコーンとアップル・クランブル。
こちらのゲストハウスはユーラシアンの男性と西洋人女性が営むお宿。きっと女主人の手作りなんだろうなぁ~と思わせるボリュームたっぷりの素朴で武骨なスイーツでしたが、想像以上にイケました。アンティークに囲まれたショップハウスの中でのんびりできる場所としてお薦めです。











●Mee Rebus 「明發茶餐室」55 Jalan Ujong Pasir
●Roti Jala & Malacca Prawn Noodle 「Kafa LIN’S」
45,Jalan Kristal 1,Taman Limbongan Indah
●お茶「Heeren House」1 Jalan Tun Tan Cheng Lock
住宅専門誌の取材でプラナカンの伝統家屋を取材することになり、私Mikiは久々にマラッカへ行っておりました。人が実際に住んでいる世界中の伝統家屋、古民家を紹介する特集記事のための取材です。

取材した家は一般宅ですが、私がマレーシア、シンガポールを含めても一番好きなプラナカン・ハウスで、とても保存状態がよく、昔のままの建材でメンテしています。インテリアの飾り方もシンプルながら、センスがとてもよいのです。
それでなくても、プラナカン・ハウスはやっぱりマラッカだな〜と思います。

さて今回は、いつも窓辺で外を眺めてるニョニャのお婆ちゃんとお近づきになれました。プラナカンはとても閉鎖的なので、近所付き合いには慎重です。たとえ隣、お向かいの家でも他人を家にあげたりすることはまずないのが普通です。このお婆ちゃんにはこれまでも何度か愛想を振りまいて「家に入れてもらえないかな」とチャンスをうかがって来たのですが、いつもカーテンを閉められていました。それが、今回取材した家の人が最近やっとその家に入れてもらえるようになったとのこと、では是非とも撮影用のお茶会にそのお婆ちゃんを呼んでみよう、ということになったのです。




お婆ちゃんは91歳で歯がないため、フガフガと言葉が聞き取りづらいのですが、よく聞いてみると英語はとても流暢です。お婆ちゃん、歯がないのに、席に着くなりニョニャ・クエを食べ出し、オンデオンデを20粒くらい平らげ、その後パウンドケーキを二切れも食べました。「歯がないのに、餅詰まらしたらどうしよう」と同時に、「撮影する前にクエがなくなっちゃう」と心配になりました(笑)。

しかしニョニャクエに対するあの執着心、そしてチェキーが大好きだというお婆ちゃんを見ていて、「こりゃ本物のニョニャだ」と嬉しくなり、思わず「ビビック!」と呼びかけると、「(ビビックと呼んでくれて)ありがとう!!」と大喜びされ、「あたしんちへいらっしゃい」と案内されることに。チェキーで財産つぶしたニョニャなんて資料や本では知っていたが、本物を目の前にして思わず「ビビック!」と呼んでしまっただけなのです。それにしても、お婆ちゃんは体が弱くて家からほとんど出たことがないという、絵に描いたような深窓のニョニャだったそうです。

お婆ちゃんちはヒーレンの海側のとても長いお屋敷ですが、もはや家の中はキンピカというわけではありません。しかし、応接間に入るや目に入ってきたのは大きなイギリス国王ジョージ4世の肖像画!!先祖の写真を掲げている家は珍しくありませんが、いまだに海峡植民地をひきずっている家はここが初めてです。家の中は伝統的なタイルで覆われ、その中には今まで見たことのないパターンのアールヌーボー調フローラルタイルがあり、一緒に入ったババの友人も「こんな柄は見たことがない」と驚いていました。そして各部屋にはお荷物のように放置されたアンティーク家具の数々。どれもススだらけですが、マラッカの骨董屋でウン十万円で売られているものと同じです。お婆ちゃんはしきりに「今度来たら、お前が好きなものは何でも・・・(フガフガ)」と私に話しかけるのですが、フガフガ部分が「あげる」なのか「見せてやる」なのかイマイチ不明でした(笑)。台所付近には私が欲しくてたまらない大きな水瓶が実際に使われており、そして何と薪で燃やす竃が健在だったのにも驚きです!!

お婆ちゃんはずっと「今度来たら、おまえの好きな物を・・・」をひたすらくり返していましたが、おそらく窓から外を眺めるだけのたいくつな毎日だったのが、突然やってきた外国人との触れあいに大興奮していたのでしょう。

マラッカのお宝はこうしたお年寄りだと思います。本よりも鮮やかにプラナカンのかつての暮らしぶりを語ってくれます。本だけじゃダメ、もっと彼らに口を開かせなきゃいけない、と思いました。

お婆ちゃんがいつまでも元気に、そして私のこともずっと覚えていてくれるよう(笑)、強く強く願います。
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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Miki & Chie
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女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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