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マレー半島モンスーン寄稿
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残暑お見舞い申し上げます。

この夏は記録的な暑さが続いておりますね。食欲もすっかり減退し、そんな時はスタミナがつきそうな?バクテーでも!と思い、久しぶりに平岡シェフに教えていただきました。

普通家で作るバクテーと言えば、シンガポールやマレーシアで売っているバクテーの素を使い、水とスペアリブとにんにくを入れてちゃちゃっと煮込んでしまえば出来上がりの簡単なレシピと思っていましたが、せっかく教えていただくには一から作りたいとリクエスト。
お邪魔すると日本でも手に入りやすい漢方食材をそろえて待っていて下さいました。



シンガポールに住んでいたころは現地でポピュラーな、にんにくがゴロゴロ入って胡椒がピリリときいた透明なスープのバクテーが好きだったのですが、マレーシアに頻繁に通ううちに、真っ黒で漢方がたっぷりきいた具だくさんのバクテーも大好きになりました。

今回使ったスパイスや漢方食材は好みによって調整可能ですが、シナモンスティックにつぶした白と黒胡椒、クローブ、スターアニス、党参、玉竹、クコなどなど~。(山芋を干した淮山、陳皮や当帰などを入れても良いそうです。) それらをすべて茶こしに詰めます。 あとは肉を煮込むだけかな~??と思っていましたら、塩こしょうで下味をつけたスペアリブの表面を強火でさっと焼き、そのあとカラメル状にした砂糖で豚をさらにコーティングします。
黒砂糖などを使うレシピはあっても、カラメル状にすることにより、さらに深い濃くが楽しめるので、シェフはこの作り方が好きだそうです。
こんなひと手間かけるのが、バクテーをさらに美味しくさせるワザのひとつなんですね。

キャラメリゼした豚肉に水、漢方を加えて1度沸騰したら蓋をせず、途中丁寧にあくを取りながら沸騰させないようにコトコト煮込みます。
そのあと薄口しょうゆや黒醤油、塩、皮をむかない丸ごとのにんにくを加え、さらに1時間半ほど蓋をせず静かに煮込みます

 
器に盛ったら油揚げやコリアンダー、レタスなど好みのものをトッピングして出来上がりです。

さっぱりとした味わいの中に、漢方のエキスとキャラメルのホロ苦さとコクがスープの中にたっぷり染み出ており、ホロホロのお肉とともに何杯でもおかわりをしたくなる深くて優しい味でした。


ちなみに、こちらはクアラルンプール在住の編集者さんから頂戴して美味しかったバクテーの素。


バクテーには「我が家が元祖、オリジナル」とうたっているお店がシンガポールやマレーシアに沢山ありますが、シェフのレシピで作ったバクテーも、まさに「我が家が一番!」と言いたくなる美味しさでした。

市販の素を使っても豚肉にひと手間加えることで、さらに美味しくいただけますので是非お試しください。



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中国の月暦カレンダーでちまきの季節となりました。

その昔、楚の愛国者だった政治家で詩人の屈原が入水自殺した後、屈原を慕う民衆が弔いのため、魚が屈原の亡骸をつつかないよう、笹の葉で包んだ米の飯を川に投げ入れたのが起源なのだそうです。

日本では台湾式ちまきなどが食べられると思います。ちまきも地域によってかなり異なるのですが、シンガポールやマレーシアでは福建式のちまきが主流です。うちの主人は広東系ですが、その彼もちまきだけは福建式がいい!広東式、香港式は好かん!と言います。

さて、今年は食べるだけでなく、料理上手な一家として有名な、ペナンのバリク・プラウのThorさんファミリーにちまき作りを教わりに行きました。


主な材料です。餅米、栗、干しエビ、にんにく、豚肉、そして下のオレンジ色はアヒルの塩卵の黄身です。


6キロくらいあるという豚肉の山。これをかき混ぜるのは至難の業です(私には無理でした)。でもここのおばさんは何でもないかのように肉を炒めていました。


肉が炒まったら、水を加えて煮込みます。うーん、この段階でも美味しそう。


肉を煮ている間におばさんは餅米の準備に。干しエビとニンニクを炒めたところに餅米を加えてしばらく炒めます。


しょうゆ2種類、塩、砂糖、五香粉、コショウなどで調味。
ペナンでは写真のような豆を入れる家が多いです。
シンガポールではあまり見たことがありません。


お肉にはしいたけも加えられ、グツグツ…。もうそろそろOKです。


具の準備が終わったら、笹の葉に巻く作業の始まりです。
これが彼らのワークステーション!


餅米を少し入れて豚肉やしいたけ、栗などの具をのせます。
ここんちの豚肉の何と大きいこと!


さらに餅米をかぶせて、包み始めます。


紐できつく結んで出来上がり。この紐を結ぶのが結構むずかしい・・・
あとは蒸すだけ。


蒸し器から出てきたばかりのホカホカをいただきました。
もちろん、美味しくないわけがありません!

驚いたのは、この調理の間、おばさんは一度も味見をしませんでした。大雑把に、塩、砂糖、醤油、スパイスを放り込んで、どんどん調理していく。でも味つけはバッチリきまっているのです。すごい、これが年季というものですね。

さらにここんちではちょっとヘルシー・バージョンとして日本米のちまきも作ります。日本米の方が餅米よりも糖質が低いのでね。

といっても、ドリアンまで食べるのだから、糖質も何もあったもんじゃないのですが??
ま、それは指摘しないであげようと思った私でした。

近所の農家でもたくさん作って売っているのですが、「1個5リンギ(150円ちょっと)もするんだよ!」と言うThorさん。あの〜、ジョージタウンじゃ具もケチケチのマズイのが1個8リンギもするんですけど…。日本だったらいくらでしょうかね?これだけの具が入ってるのだから、800円くらいでしょうか?「日本だったら、最低でも1個20リンギで売れると思う」と言ったら、Thorさん一家、大笑いしていました。
シンガポールの名店で味わうような、ふっくらジューシーな海南チキンライス(海南鶏飯)を家庭でも作ってみたい、と思っていました。このたびやっと時間が取れ、大和のマカン・マカンの平岡シェフから伝授していただきました。
しかも丸鶏バージョンと、手軽にできる腿肉の切り身バージョンの2種類!
使った鶏は薩摩地鶏でした。
もちろん海南鶏飯に欠かせないソースと鶏のエキスで炊き上げるチキンライスも一から全部手作りです。

まず軽く塩をしておいた1.5kgもある丸鶏を、香味野菜などを入れて沸騰したお湯に入れて煮込みます。このように大きな鍋に一羽入れるのがやっとの鶏でした。       
          

ごく弱火で煮込み、その後蓋をして30分ほど置いておきます。

腿肉はお湯に入れて再沸騰したら、わずか数十秒で火を止め25分ほど放置。

その間に漬けダレとなるジンジャーソース、チリソース、平岡シェフがタイで味わったという醤油ベースのタイ風のタオチオ・ソースの3種類を作ります。

もうひとつシェフ秘伝の様々な香味野菜の香りを油にうつした「香りオイル」も作ります。あとでスープにも炊きこみご飯にも、鶏にも使う万能オイルです。
このように鶏よりもソース作りのほうがはるかに手間がかかるのです。
でもこういった手間をかけることがプロの味につながるのでしょう。

途中、茹であがった鶏を取り出し、流水にさらすこと約30分。この流水にさらす~というのがポイントのようです。流しっぱなしのお水ですが、ジャージャーではなく、このようにちょろちょろでOK!
 

今度は海南鶏飯の「メインディッシュ」ともいうべき、鶏ごはんを炊きます。
使うお米はジャスミンライス。香りオイルで炒めたジャスミンライスに鶏のエキスがぎゅっと出たスープを加え、さらにパンダンリーフや塩やコショウをしてお米を炊きます。
もちろん日本のお米でもとても美味しくできるそうです。

流水にさらすのが終わった時点で、鶏の水分を良く拭き取り、表面に香りオイルを塗り乾かないようにしておきます。これは腿肉。
お店では(特に丸鶏を使用した場合)皮と身の間に水分がたまっているので、水を出すため吊るしておく光景をよく見ます。

さて丸鶏はこのように手羽、もも、胸肉と美味しそうに解体できました。

解体時に残った骨(鶏ガラ)をスープの中に戻し、さらにスープに濃くを出します。
なんと贅沢な~~~

食べる直前にゴマ油とオイスターソースなどで味つけをした香味オイルを鶏の表面に薄く塗ります。これで一気にプロの味に。

あああ~~~早く食べたい~~~!!と待ちきれない気持ちを抑えながら、あともう一品、サイドディッシュとしてトーフゴレンも伝授していただきました。
          
厚揚げに甘くてスパイシーなピーナッツソースをかけていただく料理ですが、このピーナッツソースも手作り。タマリンド(アッサム)とピーナッツさえあれば複雑な味からは想像もできないほど、以外と簡単に出来てしまうことにビックリでした。

食いしんぼうの平岡シェフの料理クラスは、このように嬉しいサプライズもあって、お腹がはち切れそうになりながら家路につくのです。

さあ出来上がりです!!
左は丸鶏バージョン。右はチキンライスをひいた腿肉の切り身バージョン。


 


鶏は想像した通り、ふっくらジューシー!かつ臭みもゼロで柔らかい~~!

感想として、海南鶏飯は自宅でも簡単にでき、しかもレストランで頂くよりはるかに美味しくできる!そして鶏もとっても美味しいけれど、それ以上に「チキンライス」というだけあって「ごはん」をおいしく味わうために鶏は添えものに近いのかも???と思ったのでした。

ジンジャーやパンダンの香り豊かなご飯に、様々なソースをつけて味わうのが海南チキンライスの醍醐味と言えましょう。  
            





料理とは美味しさだけを追い求めるものではありません。

作ってくれた人の真心、その時一緒に味わった人たちとの語らい、様々な要素が一体となって味になります。

その思いは年齢を重ねる度にますます強くなってきました。


私が今でも忘れられない、心をゆさぶられる温かい味が、マラッカの古い建物の奥の奥、マラッカ川を背後に望むわずか一坪ほどのキッチンにありました。


彼らもプラナカンの取材を通して知り合った人たちですが、ニョニャ・ババではなく客家の人たちです。婚礼歳時用の洋品を代々扱うお店を経営する彼ら。
4人の兄弟姉妹とその家族が仲良くお店を守っています。

倉庫のような店内で可愛らしいテーブルクロスを探したり、ニョニャの籠を買ったり、中華風の極彩色の飾りを眺めたり、通う度に仲良くなり、話の行き着く先はやはり料理!!

もともと客家料理が大好きな私たちは、客家ならやっぱり『客家醸豆腐(ハッカ・ヨンタオフー)』、一度でいいから家庭で作るヨンタオフーを食べてみたい!!と聞いてみたところ、お母さんが昔よく作ってくれたけれど、手間がかかるから次にマラッカに来た時に作ってあげるね、必ず連絡をちょうだい!と約束をし、3ヶ月後に出会ったのが写真のヨンタオフーです。



お店で働く家族の夜ご飯として、店の裏口にある小さなキッチンで妹さんが腕をふるってくれました。

大きな寸胴鍋の中には大豆のスープがたっぷり!

具は厚揚げや湯葉、ビターゴーというゴーヤに似た野菜、それぞれの中に丁寧に豚のミンチが詰め込んであります。そして残った豚肉で作ったミートボール。
もちろん豚肉は挽き肉ではなく叩いて歯応えをしっかり残したもの。

屋台などで食べるヨンタオフーは詰め物がかまぼこだったり色々ありますが、客家のヨンタオフーはシンプルに豚肉だけ!

そしてスープも大豆とイリコなどで出汁をとった大変あっさりしたものでした。

一口スープを味わうと、雑味が全く無い澄みきった味。
ひとくち目は少々物足りなく感じましたが、そこでヨンタオフーを頬張ると中からぎゅっ~と豚肉のエキスが染み出て、いくらでも食べ続けられる飽きない味に、ああ、これぞまさに家庭料理!、と込み上げてくる感謝の気持ちとともに、ヨンタオフーを2杯おかわりした私たち。


食べている間にお兄さん、弟さん、お姉さんとそれぞれが時間差で、まるでお茶漬けをすするようにヨンタオフーをご飯にかけ、さらさらと胃袋に流し込み、あっという間に仕事場に戻って行きます。
小さな食卓の窓からは世界遺産の街をのんびり流れるマラッカ川の風景。



生活に根差した優しい味と人たちの笑顔、そして川辺をすり抜ける爽やかな風。それらが皆一体となって、今でも思い出すと胸がきゅんと熱くなる、料理研究の原点に戻らせてくれる家族の愛情がたっぷり詰まったマラッカの味でした。


次はいつリクエストしようかな?でも、とっておきのあの味は大切にしまっておきたい宝物かもしれません。
マラッカへ行くと毎回知り合いからランチ&ティー&ディナー攻めにあいます。嬉しいことではありますが、時にはホテルでのんびり寝ていた~~い!なんてことは決して許されません。特にローカルの人が連れて行ってくれるお店はガイドブックには載らない興味深いお店が多く、一日に何度食べようと胃袋が許す限り決して断らないのがMikiさんや平岡さんとの旅。もちろん帰国後は戻らなくなった体重と格闘することになるのですが、、、、、

そして面白いことにプラナカンの人たちはめったな事でもない限りニョニャ料理屋さんには連れて行ってくれません。「我が家の料理が一番」というプライドがあるので、ニョニャ料理はわざわざ外で食べるものではないという気持ちがあるのでしょう。フレイバーズというニョニャ料理店を経営しているババ・ニョニャ・ヘリテージのお爺さんだけは別ですが、それでも毎回「ママの料理が一番!」と86歳になられても言っているのですから、いかにニョニャ料理というのが家族の絆を深めるために大切なものだったか、というのがマラッカに行くたびに痛いほど分かります、素晴らしいことですね。

そんなこんな毎回連れて行ってもらう面白いお店の数々、まったく英語の通じない店も多くメニューもお任せなので記録できないままに終わっている事もしばしばでしたが、今回それぞれ違う友人に同じ店に連れて行ってもらうハプニング??がありました。しかも食べた料理がほとんど同じ!というのですからお知らせしなくては、です。

店の名前は「 Golden Mansion 」。すごい名前ですがこんな店構えです。場所はブキチナ。



P1310093.jpgどのテーブルも注文するのがオイスター・ヌードルのようで真っ先に麺が出てきます。一見味が濃そうですが見た目よりもずっとあっさりでニンニクがたっぷりきいた香り高い麺でした。



















P1310091.jpgお次はタロ芋のバスケットに入った酢豚。酸味はお酢とタマリンドで出しているのでしょう、ジューシーな豚肉にフルーティーな酸味と甘さが広がる濃厚な酢豚は大変美味でした。



















P1310265.jpgそしてこれも誰もが注文していた大きな器をロティで覆った包み焼き☆ロティ・チャナイ風の生地を開いてみたらこのとおり、中身は卵とジャガイモがゴロゴロ入ったカリーでした。

さすがマレーシアのチャイニーズ、辛さもしっかりスパイスたっぷりのお味。蓋や器に張り付いた香ばしいロティをカリーにひたして食べることもできます。激辛カリーを大きなパンで覆ったイポー名物「麺包」みたいな料理ですね。














P1310263.jpg他には春菊風の野菜とガーリックのスープでいただく牛肉のしゃぶしゃぶ風鍋(写真左)や、歯ごたえ抜群の野菜料理などもをたっぷり頂きました。2日間ほぼ同じ料理を食べることになったお店でしたが飽きることなく地元ならではの中国料理としてお薦めです。

















もう一軒のお薦めはこちらも賑わっていた「Good New World Restaurant(好世界酒家)」。ここでは春節の時に食べるイーサン・フィッシュ「魚生」が始まっていたので迷わずリクエスト!

P1310042.jpgP1310039.jpg






















イーサンとはお刺身を極細の線切りにした野菜や着色したフルーツの皮や海草、ベビースター麺のようなものなど得体の知れない色とりどりの千切りグッツにピーナッツと揚げたワンタンの皮などを散らし、上から油と甘いプラムソースと五香粉風のスパイスをかけてごちゃ混ぜにして食べる、この時期にしか登場しないシンガポールやマレーシアの春節料理なのですが、イーサンに絶対に欠かせない具材がポメロ。グレープフルーツを甘くしたような房の大きなポメロが入らないとイーサンの味は決まりません。甘くてぐじゃぐじゃの料理がポメロの爽やかな酸味と上品な甘味で引き締まるのです。「イーサンは残すと縁起が悪いわよ、高く上げれば上げるほどいい!と言われ、全員立ちあがってそれぞれの願い事を言いながらご覧の通り刺身はいったいどこに消えたか!というほどこっぱみじんにして食べます。刺身はシンプルが一番という日本人が食べたら卒倒しそうな味かもしれませんが、これが不思議と癖になる強烈な印象を残すんですよね。

P1310037.jpgイーサンですっかり盛り上がった後はローカル・チャイニーズでよく登場する魚のすり身と豆腐を合わせた揚げ豆腐と蒸し魚。中でも特に気に行ったのはマンゴー風味のチキン。からりと揚げた鶏肉がフレッシュなマンゴーソースで和えてありました。南国ならではのはっきりとした味つけのお料理です。

















もう一軒、数年前に移転した在住日本人にも大人気のチャイニーズ「北桟BeiZhan」というお店があります。




体育館のように広いお店なのですが毎回大賑わい。ここも誰かが必ず連れて行ってくれるお店のひとつです。マラッカにしてはお洒落で明るい内装で、ものすごい種類のメニューがありますよ。

ニョニャ料理やチキンライス・ボールだけではなく、マラッカならではのローカル・チャイニーズも大変美味ですので是非試してみてください。

●Golden Mansion Restaurant
3&5, Jalan Bukit China ☎06-283-8193

●Good New World Restaurant
131-134,Taman Melaka Raya ☎06-284-2528

●Bei Zhan(北桟)Restaurant
43 Janan Kota Laksamana2/17 Taman Kota Laksamana ☎06-281-2684
今年も月餅(ムーンケーキ)の季節となりました。

シンガポールではいたるところで月餅を売るブースがたち、それを求める客でごった返すのですが、ペナンではスーパーやデパートの片隅でちょこっと・・・って感じで、シンガポールとの温度差をすごい感じます。

そういえば、シンガポールには月餅の有名老舗店が結構あるのに、こちらでは聞いたことも見たこともないなあ。

こうなってくると、なぜだか月餅が恋しくなってくるんです。

去年までは馬鹿にしていた、シンガポールのホテルの月餅プロモーションのニュースでさえ、なんだか真剣に読んじゃったりして。スノースキンとよばれるお餅の皮に包まれたニューバージョンの冷たい月餅も食べたくなったりして。ドリアン月餅とか、チョコのトリュフ入り月餅とか。

しかし、こっちのスーパーとかで並んでいる月餅はなんだか得体が知れず(試食コーナ−もないし)、触手が伸びません。シンガポールから買ってきてもらうんだった、とちょっと後悔していた矢先、今日こちらのお友達から「知り合いのところで作ってもらった月餅をあげる」とプレゼントされました。



早速開いて味見。シンガポールの老舗の伝統的月餅とは違い、手に持って軽いので心配になりましたが、予想していたよりも悪くないです。多分市販されているものよりはいいでしょう。アヒルの塩卵も入って、なかなかいけます!皮がパイナップルタルトのものと同じなんで、軽いです。こういうのはこちらでは上海ムーンケーキと呼ぶらしい(でも昔上海で買ったのはこんなんじゃなかったけど)。多分月餅慣れしてない人だったら、こちらの方が食べやすいかも。でもやっぱり、私はどっしりとした月餅も恋しいですね・・・・

そういえば、中国正月のときもお友達から「知り合いのおばさんが作るクッキーがおいしいの。注文しない?」と紹介されたっけ。マラッカでの正月のときも「このお菓子はお友達に頼むの」って聞きました。こっちって、おいしいお菓子はお店で買うんじゃなくて、知り合いの知り合いに注文して作ってもらうのが一般的なんですね。おいしいのにありつきたかったら、「コネ」なしではダメ。コネがものをいうって、とてもマレーシア的?

それにしても食品販売のライセンスとかって、多分ないのでしょう。こういう「知り合いのオバさんに作ってもらう」ってのでは。日本やシンガポールじゃ厚生省や衛生局が目の敵にしそうなこの商売が、マレーシアではお目こぼしされているようです。私はこういう「ゆるさ」も好きですけどね。実際、工場で作られたものよりもおいしいですし。

そのかわり、あたっても文句言えません(笑)。
今回は本に書ききれなかった麺をいくつか紹介します。

まず一杯22リンギットもする「32 ザ・マンション」の蟹のラクサ。

P1160448.jpg「32 ザ・マンション」は私たちの著書にある「お屋敷コレクション」に登場してもおかしくない由緒正しきペナンのコロニアル邸宅のひとつですが、誌面のスペース上、載せることができませんでした。(地図には載っています)

この屋敷はケンブリッジで学び、数々のビジネスを手掛けたペナンのセレブリティ一族、リョン・イン・キーンのために1926年ジョセフ・チャールス・ミラーが手掛けたもの。E&Oホテルから徒歩数分の海岸沿いにある薄ピンク色の豪奢なお屋敷です。

嬉しいことに近年レストランとして開放し、一般人もお屋敷の中を楽しめるようになりました。

パティオ風の部屋や、モダンに改装された部屋、かつてのお屋敷の雰囲気を存分に味わえる雰囲気のあるバーなど、それぞれ趣が異なる部屋に分かれており、すぐ横に海を望む屋外のテラス席は大人気のようです。

肝心のレストランのお料理は……というと、西洋料理を中心としたお味はまあまあといったところなのですが、メニューの一番最後にポツンと一品だけ記載してあるローカル料理「Crab Laksa」が抜群に美味しいのです。



お店の人に聞くとオーナー一族自慢の麺料理だそうで、クラブ・ラクサ専用のシェフがいるそうです。

普通魚でダシを取るペナン・ラクサですが、32ザ・マンションのものは、蟹肉からダシを取り、ドロリとした濃くのあるグレイビーの中にチャンクした蟹肉がぎっしり入っています。ほどよい甘味も全部蟹肉の甘味だそうで、リッチな風味に打ちのめされました。
このラクサはサイアミーズ・ラクサにヒントを得たものだそうで、ココナッツミルクとタマリンドが程よくブレンドされていました。

22リンギットという、ペナンの麺料理ではあり得ない高値ではありますが、雰囲気とともに味わう豪華な麺として大変オススメの逸品です。


P1160207.jpgお次はがらりと変わり、わずか3リンギットで食べられる美味しいホッケンミー(福建麺)の紹介です。
場所はロロン・スラマにある私たちの本でも紹介した有名なチャークエイティアオの店、興發茶室(カフェ・ヘンフゥア)の真ん前に出ている屋台。凝縮したエビのスープは日本人なら誰もが病みつきになる味。チャークエイティアオを注文した際、道路を横切りホッケンミーも注文してみましょう、運んできてくれますよ。屋台のオジチャンに美味しいね~と言ったら、何とスープを教えてくれ!と頼み込んできた日本人男性がいたそうです。









P1110147.jpgさて次は何とも不思議なレアものの麺「青麺」を紹介します。はっきり言ってこの麺は決して美味しいものではないのです。なぜ紹介するか?というと、はるか昔からペナンに伝わる福建人のお袋の味的存在の麺なのだよ、と地元の食通に教えてもらったからです。今、ペナンでこの麺を食べられるのはジャラン・ガドワラにある超ディープな「七條路南来ホーカーセンター」のみとのこと。味は、スープを吸い込んでプクプクにのびきった麺とでも言いましょうか、アルデンテ好きの日本人には受け入れがたい鍋底にこびりついた煮込みラーメン?といった感じなのですが、面白いのはスープが薄味だからか、醤油スープをタピオカで固めたものが中に入っています。さらに面白いのはよーく見るとタピオカの中に干しエビも入っているのです。
これを全部溶かして混ぜ混ぜにしたら、シンガポール・スタイルのホッケンミーのようになるかもしれませんね。イマイチ味がはっきりしないこの青麺ですが、昔を懐かしむオジチャンたちが1人ですすっている光景をいくつも見ました。こういう麺が残っているのもペナンの良さなんでしょうね~。

ちなみに「七條路南来ホーカーセンター」は美味しいものの宝庫です。私の大好きなサゴの炒めものや、ミキさんの好きな鴨のクエイティアオ・スープ麺やお汁粉系のデザートも充実。ニョニャ・クエも沢山ある市場を併設している地元密着型の活気あふれるホーカーです。

ただし、旅行客でも行きやすいプラウティクスやチョーラスタ・マーケットより、ずっとディープな場所にありますので、夕方日本人女性が1人で…というのはあまりオススメしません。行く場合はタクシーで乗り付けて、待っててもらうのが良い方法です。
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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Miki & Chie
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自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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