忍者ブログ
Admin*Write*Comment
マレー半島モンスーン寄稿
[48]  [49]  [50]  [51]  [52]  [53]  [54]  [55]  [56]  [57]  [58
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Majestic~そそられる名前のホテルです。



外観はムーア式とゴシック様式を取り入れ、1800年代に建てられたイポー駅にある白亜のコロニアル建築。
シンガポールのラッフルズ・ホテルよりも 「遠目」 は壮麗で巨大です。

1階部分は駅に向かう売店やBarなどのパブリック・スペースとなっており、客室はレセプションのある2階とその下にある中二階となっています。
外国から来た人は天井の高い2階に泊まることをおすすめします。
迷路のような階段を数段降りたところにある中二階は、窓を開けるとすぐ下がプラットフォーム、
深夜に通過する電車の音でたたき起こされる??ことも予想できます。
183メートルあるという長~い回廊から眺めるイポーの風景は、これまた白亜のコロニアル建築が立ち並ぶ官庁街の壮大な眺め。

と、ここまで書いてみたものの、、、なにしろ古い~!!
1階入り口の階段からガタが来ています。
私たちが宿泊した日はエレベーターが壊れていたため(多分数週間はそのままのはず)、大きな荷物を運ぶのに大変な苦労でした。

部屋は回廊からのっぽのドアを開けて入ると、すぐに小さなリビングセット。その奥にベッド(いちおうセミダブルが2つ)その奥に6畳程度のドレス・ルーム、その隣にバスタブ付きのシャワー室。
ラブリーな色合いの壁紙。  良く言えば、シンガポールのラッフルズ・ホテルや、ペナンのE&O スタイルの部屋のつくりなのですが、こちらは壁には穴、床は斜め、ベッドのスプリングは絶望的、そしてシャワーは水しか出ない!バスタブは水漏れするほどヒビが・・・・・という、残念な有様。
生まれて初めて水シャワーで頭と体を洗いました。朝からお互いの「冷た~~!」という悲鳴が聞こえてきます。

しっかりメンテナンスし直せば、マレーシアでも有数の豪華なコロニアル・ホテルとして生まれ変わるのに、マレーシアにはこういう建物が沢山ありますね。 歴史的建造物を維持するだけでも大変なのでしょうが、本当に残念だな~~~~という思いでいっぱいです。

とはいえ、1部屋なんと90リンギットくらい(約3000円)で泊まれます。
雰囲気だけでも味わおう、、、という方は一度お試しください。
URL http://www.majesticstationhotel.com
PR
せっかくですから、イポーのもうひとつの名物、「アヤム・タオゲイ」を紹介しましょう。アヤムは鶏、タオゲイとはもやしのことです。水のおいしいイポーでは、ぷくぷくに太ったモヤシが栽培されており、それをさっと湯がいたものが名物なんです。  

IMG_2394.jpgなんでこんなものが名物なの~~?と思うほどシンプルこのうえない料理なんですが、わずか数秒間湯がいたもやしは、シャキシャキ!かすかに甘みも感じられ、あまりの美味しさに私たちはこれを3皿もおかわりしてしまいました。日本でも、香港でも、シンガポールでもこんなにおいしいもやしは食べたことがないぞ!と本当にびっくりしたんです。みずみずしいもやしに、さらりと絡めた中国醤油と香味オイルが食欲を倍増させます。

場所によって味付けは違いますが、「タオゲイ」とセットで頼まれているのが蒸し煮された雛鳥のアヤム。普通は鶏の添え物が「もやし」と考えますが、イポーではもやしも鶏も主役なんです。だから「アヤム・タオゲイ」と言われるんですね。 ちなみに、イポーの鶏というのも、おいしくて有名です。雛鳥はやわらかく、鶏の脂をもやしに絡めて食べたり、ご飯に載せて食べたりといろいろと楽しめます。帰国後、比較的太った日本のもやしで試してみましたが、似て否なるものでした。



24a.jpg もうひとつ、これもなぜか??「プリン」も普通に食べられている名物デザートのようです。乳製品のおいしくない南国でプリンなんて・・・・・まあ、ベトナムにいけばバイン・フランがありますが、まさか~~~と思ってためらっていたところ、朝ごはんに入ったコーヒーショップでは、周りのお客さんがみんな食後にプリンを食べているのです。

それも、冷やして固めた「な~~んちゃてプリン」ではなく、きちんとベイクした「本物のプリン」です。見た目もフレンチデザートを思わせる姿に恐る恐る1つたのんでみたら、これまたびっくり!こってり、まったり、卵の香る本格プリンなのでした。 というように、イポーの食は懐が深すぎて驚きの連続。それもさりげない食材や料理に、いちいちたまげてしまうのですからスゴイところです、本当にイポーは。



 カリー味のフォーファン、客家の雷茶や塩鶏、海老の味が凝縮された蝦麺。おまけは名物チキン・ビスケット!!(にんにくがきいた、甘くて塩っぱいビスケット。これまた不思議なイポー名物!)思い出すだけで飛んでいきたくなります。
これはマレーシア随一のグルメタウン、イポーの有名な老舗コーヒーショップで
撮影したものです。
俳優の渡辺哲さんがコーヒーをすすっているのを発見しました(笑)。
どれだかお気づきになりましたか?

イポーは私たちの著書でも紹介していますが、
鍾乳石が豊富な土壌で水がおいしく、そのため水が命というホーファン
などの米粉の麺類やもやしが名産です。また、チャイニーズ式カプチーノ
ともいわれる、ホワイト・コーヒーが有名で、おいしいコーヒー屋さんが
あちこちにあります。コーヒーと言えばイポー、イポーと言えばコーヒーというくらい
マレーシアやシンガポールで知られています。

イポーは住民の多くが中国系、しかも、広東系が大多数だそうで、そのせいか
食べ物はとってもおいしいのです。広東人のおじさんの知り合いがいて、
イポーのうまいものを食わしてやる、というのですが、たった1日しかなかったため、
朝から食べ物やめぐりで、朝飯で4種類、昼飯3種類くらい食べましたかね。
夜はさすがに3種類でダウンでしたが、どれもこれもおいしく、
おじさんおすすめでないものでも、おいしそうなものがたくさんあり、
日程の厳しさを呪ったものです。

その他、イポーは歴史的な建造物も多く、駅周辺はシンガポールのシティホールのような
白亜のコロニアル建築が建ち並ぶ美しいエリアです。
郊外には奇岩や奇怪な形の山が並び、鍾乳洞などのみどころもいっぱいあります。
なぜこんなにすばらしい街の観光が宣伝されないのか、とても不思議なくらいです。
今まで取材させてもらったり、調査に協力していただいたマラッカの方々に、その成果である私たちの著書を進呈するため、マラッカに日帰りで行ってきました。

マラッカ編で登場するお宅のいくつかに行ってみると、「本を持ってやってきた日本人がいる」とのことで、びっくり!
一緒に記念写真まで撮られたらしく、「ほら、このジャパニーズ」と、とっても嬉しそうに見せてくれました。
本の発売が7月頭で、すでにその本をみてマラッカ歩きをした人がいるのは、
「早い!!」と驚きを隠せませんでした。

しかも、私たちの本に出ているところは、結構海外旅行上級者向きのものもあり、どのガイドブックにも一切載っていませんし、地図を見て簡単に行けるところでもありません。

よくぞはるばる、と思ったのはお菓子工房チャーリー・リーの家。ここは、車かタクシーでしか行けないロケーションですが、何度行っても「この細道を曲がるんだっけ?」とちょっと迷うところです。もちろん地元のタクシー運転手なら知っている人も少なくないので、タクシー運転手が案内してくれたのだと思いますが、よくぞ足を運んでくださいました。しかも、菓子屋に持参された本を売ってくださったとのこと。

今、マラッカのプラナカン社会では「日本人がこんなところまでやってきた!」とちょっとした話題になっていましたよ!

いつもおまけしてくれないチャーリー・リーも今回はすっかり気を良くしておまけしてくれました。それにしても、チャーリー・リーで売られている本当のニョニャ式オタ(かまぼこのようなものにスパイスペーストを塗り付けて焼いたもの)はやはり美味しいです。オンデオンデも堪能いたしました。

それにしても、マラッカは暑い!!!!!
灼熱地獄でした!ずっと雨模様の毎日だったそうですが、
今日は見事な晴天で多分36〜7度はあったと思います。
あまりにも暑すぎ、今回もカメラ持参で行ったのですが、
写真を撮る気力すら失われてしまい、今回は写真ゼロ。

それからちょっとお知らせ。
ババ・ミュージアムにカフェができました。ゴージャスな建物の一部ですから、
インテリア鑑賞がてらに休憩にぴったりです。ヒーレン・ストリート散策の際は寄ってみたらいかがでしょうか。
私たちの本の写真は、99%現地で撮影したものですが、一部日本で撮影したものがあります。
それは「サロン=腰布」バティックの撮影でした。
なぜかというと布の撮影、しかも2メートルにもおよぶ布全体の撮影ともなると、ゆがみや、シワ、色味の出し方、ライトのあて方ひとつ取っても非常に難しいことが多く、プラナカンの重鎮から貴重なバティックをお借りしての撮影となると、大変な作業になるからです。
そんな時、素晴らしいバティックのコレクターでもあり、本の著者でもある「クンプル」の方々から嬉しいお言葉をいただきました。ご自宅にての撮影と、クンプルの方がお持ちの貴重なコレクターズ・アイテムのバティックの撮影を快く引き受けてくださったのです。

「クンプル(Kumpul)」というのはインドネシア語で「集まる」という意味。かつてシンガポールの国立博物館でガイドをしていた、おもに駐在員夫人で構成されているバティックの研究家集団です。
帰国されてからもずっとバティックの研究をされており、2005年に「ジャワ更紗の旅 Batik」という素晴らしい本を自費出版されました。

世間では、時として暇をもてあましている海外駐在員婦人、などと言われることもあるようですが、とんでもない! シンガポールにいればインドネシアにはすぐに飛んでいける距離。
ありとあらゆるバティックの産地に足を運び研究されてきた彼らは、そこら辺のバティック研究家をはるかにしのぐ素晴らしい知識を、現地での検証とともに本に綴っておられます。
クンプルさんの膨大なコレクションの数々は展覧会を開くほどで、コレクターには羨望の的の美しいバティックがどっさり。
その証拠に、本の写真はすべて彼らのコレクション。その内容は、日本人ならではのセンスで細部まで丁寧に書き込まれたもの。歴史から作り方、素材、使い方、産地別の特徴など、まさにいたれりつくせりの「バティックの教科書」ともいえる素晴らしい本です。

わたしたちの本では紙面の都合上、残念ながらわずか1ページというスペースにバティックの数々を詰め込みましたが、入りきれなかったバティックは色々なページにアクセントとして盛り込まれています。
中でもプラナカンが好んだプカロンガン製、愛好家羨望の的、エリザ・ファン・ツァイレンのサイン入りバティックや、ライステラスを模した米粒大の緻密な描写を施したもの、深みのある色合いに心を惹かれる三国染など、どれもが撮影に立ち会いながら、思わずうっとり見とれてしまうものばかりでした。

「ジャワ更紗の旅 Batik」は、東京では神保町のアジア文庫でロングセラーとなっています。
在庫が無くならないうちに興味のある方は注文されてはいかがでしょうか。

夏休みの間、メディアにて本の紹介を沢山していただきました。

まず、8月9日東京新聞の夕刊、本のマニアの間で評判の高い「書籍の森」コーナーの中の「今週の本棚」にて大きく紹介されました。

私たちが書いたプラナカンの世界を他の編集者の方々(おもに男性)が読むと、どのように感じられるのか?とても興味がありました。

東京新聞でのコメントが、「砂糖菓子のような家々の扉の向こう。重厚なしつらえを背景に、印象的に浮かび上がる(中略)タイルやビーズ刺繍の室内履~~~~台所からは手間暇惜しまぬ料理の香り・・・・。」
と、プラナカン屋敷へのいざないから始まり、
「プラナカンの趣味は、洋の東西が混交し、どこかキッチュでゴージャスが魅力。日常生活へのこだわりがはぐくんだ文化~~」
と、ありました。
「砂糖菓子のような家」とは、きっとシンガポールのカトン地区に見られるような、ピンクやミントグリーンの、まさにシュガークラフトのような愛らしい色合いの家々のことだろうな~~と思いますが、プラナカンの特徴である「フェミニンさ」を表している素敵な言葉だな、と思いました。

翌、8月10日に発売された人気ファッション誌、「GINZA 9月号(マガジンハウス)」の書籍のコーナーでも、「マレー半島が生んだセレブリティ」として紹介。

8月25日に発売された「クロワッサン特大号(マガジンハウス)」の「最近出版された ぜひおすすめの本」の中では、
「世界は広い。(中略)唯一無二のプラナカン入門書は鮮やかなカラー写真のオンパレード。見てびっくり、東南アジアの新しい魅力が満載の1冊だ。」と紹介していただきました。

これからもプラナカンが築き上げたユニークな文化を中心に、マレー半島のおもしろいものを、真面目にディープに伝えて行きたいと思います!
もうひとつ、移転のお知らせです。

私たちの著書でも紹介している、大好きなお店、カサ・ボン・ヴェントも移転して、今は観光客にも便利なラッフルズホテルの裏、Seah St.にあります。

ここは奥さん(残念ながら今年亡くなられました)がニョニャで、ご主人がユーラシアンという家族経営のレストランで、ニョニャ料理とユーラシアン料理の両方が一度に味わえる貴重なお店でした。
私の親戚の友人ということで初めて食べに行ったのは12年前。その頃は私もニョニャもユーラシアンもよく知りませんでしたが、「奥さん(チー夫人)の料理好きが嵩じて」という言葉通り、出てくる料理には愛情が感じられるほど、丁寧に作られたもので、とても印象に残りました。その後、ニョニャ料理の本質とは何かを知るようになって(手間ひまを惜しまない料理、ということ)、なるほど、さすがニョニャだ、と納得した次第です。チー夫人はその後癌を煩い、残念ながら今年他界されてしまいましたが、最近食べに行った人から、「味はかわってない」とのことです。

ここのおすすめはユーラシアン料理の代表、カリー・デバルです。ポルトガルや南インドなどが融合した、日本には絶対にない、きっとびっくりする味だと思います。また、ニョニャ料理のアヤム・ブアクルアも大変いいお味です。ブアクルアの殻に身を詰めたものは入っていませんが、ソースにブアクルアのうまみがいっぱい。とても濃厚です。この他のおすすめは、ペナンのニョニャ料理風四角い豆のサラダ、カチャン・ボトル・サラダや塩魚とベリンビン(すっぱい実)の温サラダ、ボリュームもたっぷりのオックステイル・シチュ−などです。

グルメな方へ。シンガポールにいらしたら、こんな珍しい料理を試さないのはもったいないな〜、と思う私です。しかもおいしいし。

Casa Bom Vento
32 Seah Street
Tel:6346-8433
  • ABOUT
プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
  • プロフィール
HN:
Miki & Chie
性別:
女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
  • 便利ツール
Amazon 私たちの書籍もアマゾンでお求めいただけます
  • 最新コメント
[02/25 Chie]
[02/24 らんこ]
[02/24 Miki]
[02/24 らんこ]
[01/22 平岡弘子]
  • ブログ内検索
  • カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
  • 最新トラックバック
  • バーコード
  • カウンター
  • アクセス解析
  • バーコード
Copyright © マレー半島モンスーン寄稿 All Rights Reserved.*Powered by NinjaBlog
Graphics By R-C free web graphics*material by 工房たま素材館*Template by Kaie
忍者ブログ [PR]