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マレー半島モンスーン寄稿
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シンガポールのプラナカン関連スポットに『The Intan』というところがあります。
インタンとは、ダイヤモンドのローズカットのこと。ニョニャたちが身につけた宝石の多くがこのインタンと呼ばれるカットだったとか。

ここのお店はアルヴィンという若いプラナカンの実業家が経営しており、彼のアンティーク・コレクションがずらりと揃っているほか、ランチョンマットなどの廉価なプラナカングッズを製作・販売しています。私たちの著書でも紹介していますが、その後、お店が移転したとのことで、この場をもって移転先をお知らせいたします。
移転先は同じカトン地区の69 Joo Chiat Placeです。電話番号はそのままだそうです。

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私たちの著書を書店で見つけて大喜びしてくださった、という女性、Tさんからメールをいただきました。しかもタイ経由で私たちの本にたどり着いた、というのですから驚き!

Tさんは世界中を旅行され、バンコクに住んでおられた方で、東南アジアの東西折衷様式の古い建築物が好きで、街歩きをしては写真撮影を楽しんでこられたそうです。
プーケット島のプーケット・タウンでプラナカンの建築を見つけたときに大変興味を持たれ、資料を探されたそうですが、あいにくタイ語のものしか入手できなかったとか。
そんな貴重な資料をご丁寧に郵送してくださいました。
せっかくなので、ここで一部を皆さんとシェアしたいと思います。

プーケットのプラナカンはプーケットで鉱山が見つかったときにペナン島から移住したグループだそうです。2年前のシンガポールでのプラナカン・コンベンションのときにプーケットのグループがシンガポールを訪れ、そのときにご本人たちにお話を聞かせてもらったことがあります。去年末のコンベンションはプーケットで開催されたのですが、本の執筆で出席できませんでしたが、行った人たちからは「さすがホスピタリティのタイ、素晴らしい内容だった。またプーケットタウンにマラッカのような街並があるのも驚いた。見どころもあり、食べ物もおいしかった」と大好評でした。
プーケットは3年前の大津波以降、観光客の誘致に必死で、プラナカン・コンベンションの催行にはタイ政府観光局のバックアップも大きかったと聞きます。しかし実際にプラナカンの遺産がプーケットに残っているというのはプーケットの観光資源となるに違いありません。
Tさんはプラナカンに関する予備知識もないのに、プーケットでプラナカンの建物に魅せられ、資料収集までしてこられたのです。彼女の目の付けどころもすごいと思いますが、実際にそれくらい魅力的なものだったのだろうとも思います。

最近、プーケットにも新たにすてきな隠れ家リゾートが次々とできており、観光客も着実に増えてきているそうです。先日、「プーケットの歴史に重要な位置を占める錫鉱山をイメージした」風変わりなリゾートができたというニュースリリースをいただきました。単なるビーチリゾートのみならず、豊かなタイ文化が息づくプーケットで、プラナカンたちや19世紀の歴史遺産に触れてみるのもいいものだと思います。

Tさん、資料送付、本当にありがとうございました。
私たちの著書、『マレー半島 美しきプラナカンの世界』について、地元(シンガポール)の日本語新聞、『シンガポール経済新聞』で取り上げていただきました。
現地事情に即した詳しい情報満載の新聞であり、シンガポールについての貴重な日本語情報源として定評のある新聞に取り上げていただき、とても光栄です。

記事はこちらからウェブ版を読むことができます。
http://singapore.keizai.biz/headline/4272/index.html
華やかに着飾るのが好きなニョニャたち。
そのしぐさは常に上品でなくてはならない、はず、ですが、 普段からさりげなく心がけていること??のひとつに、 写真を撮られるとき「足をやや広げて座る」。 これは南国の暑さの中、あせも防止でも、股ヅレをおこしているわけでもなく、 足元できらきら輝く「年代もののビーズ・サンダル」を見せたいがためだそうな。 今残っている白黒の写真を見ても、サロンの下から見える足先はみな開脚気味。 言われてみれば、サンダルが良く映えますね。
ホームページでも書きましたが、ニョニャ・クバヤの袖の短さの要因のひとつも、 「ご自慢の宝石がよく見えるように」でした。普段どれだけじゃらじゃら着けていたかは知りませんが、結婚式やお祝い事となると、それはもう凄かったらしいです。
結婚式といえば、プラナカンにとって、これまた見栄の張り合い、競い合いのような場所でした。そのひとつに花嫁が持つハンカチーフがあります。 これは花嫁自ら製作するもの。 灼熱の地で持つハンカチといえば汗をたっぷり吸ってくれるふわふわのコットンしか思い浮かべませんが、そんなことはお構いなし! ひたすら美と技を追求した結果、シルクやビーズの刺繍で全面を覆いつくす豪華なものとなったのです。
プラナカンの重鎮のコレクションで、代々花嫁が持っていたシルクやビーズ刺繍の目もくらむような艶やかなハンカチを見せてもらったことがありますが、ハンカチーフは花嫁の刺繍の腕を夫の家族に認めてもらうための品でもありました。まったく実用性は感じられませんが、実用的なことばかり考えていたら、美は生まれないってことでしょうか。
見栄っ張りの競い合い人生!などと書いてしまいましたが、プラナカンの世界は決して成金趣味のゴテゴテではなく、見てすぐに「これがプラナカンの工芸品」と判るように、小さいころから本物に囲まれ磨き上げられたセンスは、フェミニンな色彩感覚とともに一種独特の美意識を生み出しています。
下記のYou Tubeはビーズ刺繍についての特別プログラムです。出演しているのはプラナカンの方ではありませんが、結構有名な方です。ちょっと柄が地味なものが多いですが、刺繍の細かさはわかると思います。
シンガポールやマレーシアに住むインド系は南インドにルーツを持つ人が多いのです。シンガポールで使われるインド系の言葉はタミール語です。ペナンなどはイギリス人たちが南インドから囚人を連れて来て労働力に使ったという歴史もあります。またプラナカン文化に影響を与えたインド文化も南のものなのです。それはイギリス人がやってくる以前から、ポルトガル人やオランダ人たちがもたらした部分も多いわけで、ちなみにこちらのユーラシアン(ヨーロッパ人とアジア人の混血グループ)は、おもにポルトガルとオランダ、インドがミックスした人が多く、中にはインド人にしか見えないユーラシアンも珍しくありません。

そういう背景があるということで、固い話はここまでにして、さっそく食べ物の話題に移ります。南インド本場では英語でミールスと呼ばれていますが、シンガポールでは非インド系の間でインディアン・ライスとか、ペナンではナシ・カンダールと呼ばれているものが写真のものです。

IMG_5064.jpg基本的に南インドはベジタリアンが主流なんでしょうね。私が行きつけのお店もガンディ(名前から連想してください)、肉もあるんですが、ベジタリアンのおかずの方がずっとおいしいです。席に着くとバナナの葉が皿代わりに置かれ、ライス担当者のボーイがライスを持って来てくれます。すかさず野菜おかず担当者がやってきて、ポリヤルやクートゥ、ピクルスなどをよそってくれます。そして最後にグレービー(汁)をご飯にぶっかけてくれるのですが、グレービーは鶏や魚のカリーだったりしますが、私が頼むのはベジタリアンのサンバルやダール。黙っているとしこたまライスをよそってくれるのですが、インド人のお客さんたちはそれを3回くらいおかわりするのですから驚き。最初はサンバルで食い、2回目は酸味のある乳精のようなバターミルクで食い、3回目はダールでしめる、といった感じです。とにかく黙っていても席につけば、このセットが出るわけです。これでベジタリアン用ミールスは完成。ちなみにおかわりは自由、ベジタリアン用ミールスは固定価格ですから、いくら食べても同じ値段、そう、食べ放題なのです。

でも肉や魚も食べたい人もいるでしょう。その場合は注文すればいいのですが、ガンディでは飲茶のようにトレーに小皿を並べてもって来てくれます。カリー・チキンだったり、マトンだったり、ウズラの卵だったり、いろいろあります。おすすめは魚肉入りコロッケ。インド版炒り卵のようなのもおいしいです。

シンガポールのリトル・インディアなら大体どこで食べてもおいしいです。レストランが林立するRace Course Rdには観光客にもおなじみのお店があり、シンガポールの南インド人が発案したというフィッシュヘッド・カリーが有名です。でも私はそういうところのは野菜のおかずがイマイチなので行きません。野菜がうまくなければ南インド料理はダメですよ。ガンディはその裏にあります。いつもすごい人だかり、安さも人気のお店です。

このほか、スナック類も魅力的です。観光客にも人気のロティ・プラタ(パンケーキのようなもの)やムルタバ(プラタの生地にひき肉などを入れて焼いたお好み焼きのようなもの)は専門店で。でもどういうわけか、リトルインディアにはプラタの有名店がないです。リトルインディアなら米の粉でできたトサイがおすすめ。プラナカンのお菓子、アポン・バークワの原型となったスポンジ風スナック、アポンもおいしいです。そんなスナックやミールが食べられるファースト・フード店もありますので、そういうところでトライしてみては?



シンガポール・プラナカン協会の委員会メンバーで、研究家のピーター・リー氏の講演会がシンガポール国立図書館でありました。著作に『Rumah Baba』(『The Straits Chinese House』というタイトルで今年復刻版がでました)という素晴らしい本があります。
このピーター・リー氏、日本でも有名な音楽家ディック・リー氏の弟さんです。このつるつるとした可愛いお顔、まさに年齢不詳ですよね?ノーコメントにしときます。お隣はプラナカン演劇のスター、GTライ。性別不詳ですよね?れっきとしたババです。
講演会では彼のすばらしいサロン・クバヤ・コレクションの展示とともに、おもにクバヤのルーツとその歴史、プラナカンたちがいつからそれを導入し、材料としての布、柄、サロンとの組み合わせ方や羽織り方など、どうトレンドが変わっていったかという変遷史についてのお話でした。私もいろいろアンティークは見せてもらいましたが、とくにクバヤ・レンダ(レンダとはオランダ語でレースのこと)で本物の手刺繍のこんなに精巧なものは初めて見ました。



専門的なお話のあとはGTライ氏のトーク。ババ・マレー語やシングリッシュのユーモアがいっぱいのジョーク満載で、場内大爆笑でした。そしてプラナカン協会メンバーによるコーラス。こちらでおなじみのマレー・ソング『ゲイラン・シパク・ゲイラン』や『ラサ・サヤン』といった名曲から、ババ・マレー語や英語でテレサテンの名曲も披露されました。

(コーラスを聞かせてくれた女性陣の写真の真ん中が友人のC嬢。元SQのスッチーです。最近知って驚いたのが、彼女はマラッカの億万長者通りにオランダ風建築の大豪邸を構えるチー家の親戚でした。プラナカン社会は狭い・・・。左から2番目の方は有名なシェフのシャーリー・テイで女優としても活躍中。スイソテル・マーチャント・コートのメインダイニングでこの女優シェフの味が楽しめます)
私たちの本を見て、マラッカに行ってみたくなった、という声が多くなりました。
そこで、実践編です。

まず、マラッカには平日は行かない方がいいです。というのも、マラッカはクアラルンプールやシンガポールから来る週末の客を見こんで営業している店が多いのです。ですので、平日はお土産やさんなどはあまり開いてません。
ベストは金曜日イン、日曜日アウトです。金曜・土曜の晩にはチャイナタウンでナイトマーケットが開かれます。

本でも紹介しているお菓子のチャーリー・リーですが、ここは午前中11時過ぎくらいに行くと
できたてのお菓子が食べられます。2〜3時くらいまでならお菓子が店頭にあります。夕方から彼らはお菓子をナイトマーケットに売りにいきます。ホントはこちらがメインなんですが、観光客が行きにくいところにあるので、工房に行くのがベストです。また、ナンシーズで売っているクエもおいしいですよ。ニョニャ粽がおすすめ。

マラッカはとても暑いですのでお気をつけください。日傘・帽子の携帯おすすめします。水を多く飲むようにして、熱射病を予防してください。

宿はババ系の宿は決して高級ホテルとはいえませんが、プチホテルならではの魅力があります。ババハウスなら自転車も借りられますが、建物の構造上窓のない部屋も多いです。川岸にあるヒーレン・ハウスも落ち着いた宿で、全室リバービューというのが売り、オーナーはババとイギリス人の奥さんです。その並びにヒーレン・インという安宿もあります。チャイナタウンの街歩きをするなら、ヒーレンStの宿か、Jalan Bunga Raya周辺のホテルが便利です。大型ホテルや安宿の多いメラカ・ラヤ周辺は「歩き」ではしんどいと思います。

なお、チャイナタウンは夜はレストランが開いていないことが多いので(ナンシーズもやってません)、潮州料理のお店(本にあります)か、Jalan Bunga Rayaの方へ行かれるといいでしょう。また、メラカ・ラヤにはたくさんレストランがあります。

ちなみにこの潮州料理屋はほんとうまいです。オイスター・ヌードルは絶品。こんな濃厚な麺料理は日本では味わえません。味も奥深く、こってりしてそうですが、意外としつこい味ではありません。不思議です。若い店員は英語が通じます。日本人駐在員もよく来ると言ってました。

シンガポールからはバスで行きやすいですが、クアラルンプール経由もいいかもしれません。クアラルンプールでは世界ブランドの有名ホテルに格安に泊まれます。クアラルンプールにもニョニャ料理屋が数件あります。

では良いご旅行を。
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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