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マレー半島モンスーン寄稿
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華やかに着飾るのが好きなニョニャたち。
そのしぐさは常に上品でなくてはならない、はず、ですが、 普段からさりげなく心がけていること??のひとつに、 写真を撮られるとき「足をやや広げて座る」。 これは南国の暑さの中、あせも防止でも、股ヅレをおこしているわけでもなく、 足元できらきら輝く「年代もののビーズ・サンダル」を見せたいがためだそうな。 今残っている白黒の写真を見ても、サロンの下から見える足先はみな開脚気味。 言われてみれば、サンダルが良く映えますね。
ホームページでも書きましたが、ニョニャ・クバヤの袖の短さの要因のひとつも、 「ご自慢の宝石がよく見えるように」でした。普段どれだけじゃらじゃら着けていたかは知りませんが、結婚式やお祝い事となると、それはもう凄かったらしいです。
結婚式といえば、プラナカンにとって、これまた見栄の張り合い、競い合いのような場所でした。そのひとつに花嫁が持つハンカチーフがあります。 これは花嫁自ら製作するもの。 灼熱の地で持つハンカチといえば汗をたっぷり吸ってくれるふわふわのコットンしか思い浮かべませんが、そんなことはお構いなし! ひたすら美と技を追求した結果、シルクやビーズの刺繍で全面を覆いつくす豪華なものとなったのです。
プラナカンの重鎮のコレクションで、代々花嫁が持っていたシルクやビーズ刺繍の目もくらむような艶やかなハンカチを見せてもらったことがありますが、ハンカチーフは花嫁の刺繍の腕を夫の家族に認めてもらうための品でもありました。まったく実用性は感じられませんが、実用的なことばかり考えていたら、美は生まれないってことでしょうか。
見栄っ張りの競い合い人生!などと書いてしまいましたが、プラナカンの世界は決して成金趣味のゴテゴテではなく、見てすぐに「これがプラナカンの工芸品」と判るように、小さいころから本物に囲まれ磨き上げられたセンスは、フェミニンな色彩感覚とともに一種独特の美意識を生み出しています。
下記のYou Tubeはビーズ刺繍についての特別プログラムです。出演しているのはプラナカンの方ではありませんが、結構有名な方です。ちょっと柄が地味なものが多いですが、刺繍の細かさはわかると思います。
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  • 無題
Miki 2007/08/05(Sun)20:05:43 編集
足を開いて写真を撮っているのは、バティックの柄を見せるため、とも聞きました。
普段はサロン姿のニョニャたちも、結婚式には南国にはどう考えても似つかない暑苦しい重厚な衣装を身に着けるのは非常に大変だったらしく、そこまでしても、自分たちの中国系としてのプライドを守りたかったとか、貧しい新移民たちにはできなかった豪勢な結婚式を見せたかったとか、いろいろ言われています。
  • 無題
Chie 2007/08/06(Mon)01:24:04 編集
そう、これまた目がくらむような緻密な絵つけがされたバティックを見せつけたい!ってのもあったようですね。
巻きスカートの役割をしているバティック(サロン)ですが、実際つけてみるとジーンズや普通のスカートを履くよりずっと涼しいのです。
しかし結婚式となると重量級の衣装を身にまとい、あまりの暑さのために新郎が熱射病で死んでしまった。。。というニョニャとババの小説を読んだことがあります。
小説とはいえ、ありえなくもない話しだと思います。
特にマラッカの暑さはものすごいですからね~~~

結婚式は自分たちの財力を見せつけるのが目的ではなく、伝統を守ることの美しさや様式美、それがプラナカンを支えている美意識なんだと思います。

マラッカのババ・ニョニャ・ヘリテージにしても、タン・チェン・ロック家にしても、毎日のご先祖崇拝、家まわりの美しさ、屋敷の内部はものすごい飾りつけですが、ゴテゴテ感はなく、ある種の様式美を醸し出し整然としていますよね。
本当に魔可不思議で奥が深いプラナカンの世界です。
あっ、You-Tube見れないんですけど・・・
  • 無題
2007/08/07(Tue)03:46:52 編集
すてきですね。

足元のおしゃれ、おもしろいです。

でもじーっとみてたらそれはそれで変なんでしょうね。
  • 無題
Miki 2007/08/07(Tue)09:10:21 編集
ま、だけど、こっちの人ってがに股が多いのも事実なんですよ。チャイニーズ系で歩き方にとっても特徴のある女性、よく目にします(笑)。
あ、大さん、上のYou Tube見れますよね?
プラナカンの文化についてなのに、BGMが中国宮廷風なのはとても変なのです。こういうのをわかっていないシンガポール人が実は山ほどいます。
  • 朝日新聞の記事・・・
R&R 2007/08/07(Tue)20:22:23 編集
…拝見しました!
地球の歩き方・シンガポール版は丹保さんが編集していらっしゃるのですね!今までシンガポールと
いえば、ごみひとつない、きれいで、
コスモポリタンな都市、という
印象が強かったふうに思えます。
プラナカン文化が知れ渡ることで
ますますシンガポールの美しさや伝統に
魅了される人が増えそうですね。
(個人的には、マレーシアもがんばってほしい!)

ビーズ刺繍、きれいですね~
ずっと受け継がれていってほしいですね。
You tubeで紹介されてた
ビーズ教室機会があったら参加してみたいです。
  • 早速!
Miki 2007/08/07(Tue)21:20:01 編集
R&Rさん、すごい早いですね!
私は残念ながら拝見できませんが、あちらから記事を送っていただく予定です。
地球の歩き方シンガポールは編集プロダクションが非常にまじめな方たちで、毎年200軒以上ある掲載物件を本当に歩いてまわり、新しい物件を取材するので、もっとも内容の充実したガイドブックだと思います。今も取材班がきて、今日取材初日です。これから一ヶ月間、取材の日々です。
プラナカンの特集も去年いち早く掲載しました。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
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シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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