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マレー半島モンスーン寄稿
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個人的に大好きな客家料理。以前、アモイの客家土楼めぐりをした時に食べた素朴な料理が忘れられず、シンガポールに住む客家系の友人に料理を教えて~とリクエストをしたところ、僕よりもこちらへ是非!と紹介してくれたのが客家の同郷アントワネットのPangシェフでした。 シェフPangと言えば数々の受賞歴を持つシンガポールを代表するスターシェフのひとり。 彼のお店、アントワネットはその名のとおり美しく盛り込まれたゴージャスなケーキと、ラデュレを思わせるラブリーな内装のイメージしか無かったのですが、実は料理も素晴らしいことを発見。 
「菓子職人には素晴らしい料理人が多い」という説を聞きますが、シェフPangはまさにそのひとり。  


伺ったのはラベンダー駅からほど近いPenhas Rdのお店。 


 
美しいディスプレイにシンガポールであることを一瞬忘れてしまう店内。

まず教えて頂く前に腹ごしらえを、と同行した平岡シェフと注文したのは彼のシグネチャーケーキのひとつ
La Rose。お食事には客家アバカスと擂茶のクリエイティブ・バージョンをチョイスしました。  


こちらがシェフ独自のアレンジを加えたカラフルなアバカス、客家風のニョッキです。
紫イモやビーツ、ヤム芋やさつま芋など4種類の野菜を練り込んであります。味付けには干しエビやスルメイカ、塩漬けの豚(どれも客家料理には良く使われる食材です)それにモリーユ茸とフォアグラを合わせ、紹興酒をきかせたソースで仕上げてあります。ソースにとろけ出た濃厚なフォアグラが、シルクのようになめらかなアバカスを包み込み、海産物の旨味も加わり、素朴なアバカスが極上のイタリアンに大変身! 
もうひとつは客家擂茶のリゾット。
擂茶のメインといえるバジルソースにはグリーンのハーブがどっさり!トッピングにはグリルしたホタテとパリパリに仕上げたパルミジャーノチーズ。香りとともに頂くご飯は麦などの雑穀。口の中でパリパリ、ムチムチ~様々な食感が弾けて楽しいことこの上ない逸品でした。(擂茶リゾットは今現在のメニューには無いようです)  


アバカスも擂茶も客家の伝統を守りながら、シェフ独自のセンスと想像力をきかせた素晴らしいアレンジに脱帽!食べてみてその美味しさにびっくり! と、よくある組み合わせの妙だけを狙った奇々怪々なフュージョン料理とは真逆で、わずかな時間で2人ともすっかりシェフの虜になってしまいました。  


お次はスイーツのLa Rose

日本ではなかなか見られない思い切った真紅の薔薇。ピエール・エルメのイスパハンについた花びらの雫を思わせるデコレーションが、咲き誇る薔薇の美しさを際立たせています。
中身はチョコレートムースやキャラメル、ヌガーが幾重にも層になり、香ばしさとチョコレートの濃厚さが一体化した複雑な味わいですが、彼のスイーツは甘さがかなり控え目なため、大ぶりなケーキでも一人で2つくらいはペロリといける心地よい軽さが特徴です。    


興奮さめやらぬ中シェフPangのご登場。


教えていただいたのは伝統的な客家擂茶でした。

緻密な計算と手先の器用さが必要とされるペイストリーシェフならではの細やかなハーブの使い方や、盛り付けのセンスがうかがえるシェフの客家擂茶
出来上がりがこちらです。

シンプルに素材の味を生かした毎日でも食べたくなる、やさしくて香ばしい客家のお茶漬けでした。  


大変忙しい仕事の合間に教えていただいたため、御礼に日本から何かお土産を、とリクエストをした際にお願いされたのが、日本で出版されている料理本の数々。日本が大好きで年に何度もリサーチ旅行に来るとおっしゃっていたシェフ。非常に熱心に日本のスイーツや料理のテクニック、デコレーションを研究され、それを自分の感性で活かされています。どうりでメニューの中にはカステラやイチゴショートケーキ、昆布や桜えび、和牛などシェフの日本好きが伺える素材が沢山ちりばめられていました。
面白そうなメニューでは、日本のスフレパンケーキをヒントにしたオンデオンデ・スフレパンケーキなど、スイーツもお料理もヴィエノワズリーも、フランス料理を基本に、シンガポールの食材やスパイスを用いながら、日本のエッセンスも巧みに取り入れたPangシェフ。

アイデンティティーを守りながら異国の素材を柔軟に吸収しミックスさせるところは、どこかニョニャ料理にも通じる上質な味わいのお料理とスイーツのお店でした。
お土産にはお洒落な三角錐の箱に入ったクッキー類も是非。


 


お店情報


☆アントワネット30 Penhas Rd.
http://www.antoinette.com.sg/


https://www.facebook.com/Antoinettesg/


 


*アントワネットでは週末のみ、Penhas Rdのお店の裏側で客家小包のテイクアウトコーナーが設けられ、アバカスやヤムケーキなど気軽にお持ち帰りができるようです。



 


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Miki 2019/06/03(Mon)21:18:30 編集
うーん、アバカスもルイチャも美味しそう。客家である上にパティシエですか、鬼に金棒?
盛り付けがいかにもって感じの浅いアレンジ料理がよくありますけど、こちらは違いますね。
  • 無題
Chie 2019/06/03(Mon)22:39:18 編集
MikIさん

アレンジ料理にはマズイものが多いのですが、彼のアレンジは非常に美味しくできていました。
次回、土日のみ?お店の裏側のコーナーで販売している伝統的なアバカスやヤムケーキも試してみたいです。絶対に美味しいはずです。
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