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マレー半島モンスーン寄稿
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先週土曜日は、出版関係でお世話になっている方で、私同様にシンガポールからペナンに引っ越しをされたB夫妻とともにバリク・プラウへ出かけました。第一の目的はドリアン三昧でしたが、それと同時にバリク・プラウにある高級リゾートを覗いてみようと言う目的もありました。

行った先は「マリホム」という山の上にある、ほとんど知られていない謎の隠れ家リゾート。今回初めて訪れたのですが、何しろ行くのが私でよかったね(笑)という、入り口すらもわかりにくいロケーションにあるのです。

バリク・プラウのゲンティン・ヒルというところの山頂にタイ料理を食べさせるレストランがあります。ドリアン林のある山のすごい急坂を延々と登っていくところにあり、バリクプラウの眺めが素晴らしいので、ペナン観光に来た人を案内するにはなかなかいいところで、私たちは何度かそっちには行っていました。

このマリホムはそのゲンティン・ヒルのすぐそばにあるので、大体の場所を私は見当がついていましたが、あまりにも小さな案内版が立っているだけなのには驚きでした。しかも途中の山道では、いくつかに道が分かれているのに、どちらへ行ったらいいのか何も表示がないのです。途中は同じくドリアン林がずっと続いています。迷い迷い何とか敷地の入り口にたどり着きましたが、レセプションがあるのはもっと上の方です。ゲンティン・ヒルのタイ・レストランよりももっと標高の高いところにあるのです。

後続のB夫妻の車、ちゃんと着いてきてるだろうか、途中転落なんてしてないだろうか、とハラハラしながらようやくレセプションへ到着。



マリホムは1泊RM600以上というペナンではかなり高級な宿泊施設となります。環境は本当に素晴らしいです。下界では見たことのないカラフルな小鳩などもよく見ましたし、植物が見事なほど巨大に育っています。なんといっても素晴らしいのはバリク・プラウやバヤン・レパス、ペナンブリッジまで四方を見渡すことができるパノラマ。そんな山の上にロビンソン・クルーソーの話にでてきそうなコテージが9棟点在しているのです。



一番眺めが気持よいわね、B夫人が言っていたのが、プールからの眺め。ゲンティン・ヒルがずいぶん下の方に見え、その山の先の海がよく見えます。

IMG_3465.jpgただ、RM600〜800以上というのはちょっと高すぎるのでは、というのが私たちの正直な感想でした。料金には3食ついているということなのですが、試食させてもらってないので、どのレベルかわかりません。コテージも雰囲気はあるのですが、私もB夫妻もアジアの高級リゾートはたくさん見ていますので、物足りないと言わざるをえません。家具もたいしたことないですし、ティッシュ・ボックスとかアメニティーなどディテールがちゃちいのです。高級リゾートと認められるには、もう少し細部にわたって高級志向にこだわられた方がいいです。






IMG_3457.jpg・・・・と、文句も多く出たのですが、やっぱりこの環境はなかなかないので、泊まってみたい気持は否めません。

観光客には空港からジープでの送迎があります(有料)。











従業員の人たちは皆ミャンマー人で、フレンドリーでアットホームな感じでした。最後にドリアンをたらふくごちそうになってしまいました。きっとここでは捨てるほどあるのでしょうが・・・。Mr.Bはアメリカ人ですが、大のドリアン好き。すごい量だったのに、ひたすら食べまくっていて、びっくりしました。


撮影に夢中のMr.B

尚、見学に行けたのは私たちが出版関係者であり、前もってアポを経営者にとりつけてあったからです。一般でも見学できるかもしれませんが、関係者以外立ち入り禁止になっていますので、必ず前もってお問い合わせを(急な山道は車が一台通れるだけの幅しかないので、途中で他の車と出くわすと危険です)。

マリホム
Malihom

http://www.malihom.com/


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6月7日にヒルトン東京で行われたシティリビング社とマレーシア政府観光局の共催による「Malaysia Night 2010」。

ヒルトン東京によるマレーシア料理を食べながら、マレーシアの魅力を知ってもらうという女性限定のイベントには数千通の応募があり、その中から抽選で選ばれた200人の女性が着飾って集結。会場は最初からとても華やかな雰囲気に包まれていました。その華やかさにさらに華を添えていたのがペナンから来たキム・ファッションによる鮮やかなクバヤ刺繍の実演と、ずらりと並んだ刺繍の小物。



2010060800240000.jpgこの日のためにわざわざ来日したというリム・スウィーキムさんは、以前ブログでも紹介したイエンさんのお母様です。キムさんはマレーシアで人間国宝の称号を与えられているニョニャ・クバヤの重鎮。彼女の手掛けるクバヤはマレーシアをはじめ、インドネシアやシンガポールの王族、VIPの御用達。そんなキムさんの実演を目の前で見られるのは、日本では初めての貴重な機会でした。小物類もすべてキムさんの工房で手作りされたもので、神楽坂の香りの老舗「椿屋」さんとのコラボレーションによるペナンの香りをイメージした香りを詰めたキュートな匂い袋とミニ・クバヤも初お目見えしました。(これは後日ゆっくりご紹介させていただきます。)

また当日はキム・ファッションのクバヤがペナンとほぼ同じ価格で販売されているとあって、興味のある人たちは皆試着に大忙し。それというのもTVや舞台、映画など多岐にわたって活躍中の女優さん、小野麻亜矢(おのまあや)さんがゲストとしてキム・ファッションのショッキングピンクのクバヤにジーンズを合わせて登場されたこともあり、その素敵な姿に「麻亜矢さんが着ているものと同じクバヤはないですか~?」と質問を多々いただきました。クバヤとジーンズを颯爽と着こなしている麻亜矢さんの姿を見て、新しいクバヤのあり方と可能性を見たような気がします。

IMGP5602a.jpgイベントも終盤にさしかかる中、一気に盛り上がったのがマレーシアからやってきたニュープリンスこと、Aizdean(アイズディーン)君のミニ・コンサートです。日本の大学に留学していた彼は日本語がべらべらのご覧のとおりのイケメン青年!
(オフィシャル・ウェブサイト http://www.aizdean.com

アイズディーン君の甘い歌声に女性陣は皆メロメロ~~。
そのあとはCD購入にサイン会に握手に撮影と、大盛況のうちに2時間の宴が幕を閉じたのでした。
P1010021.jpg今マレーシアはドリアンの季節到来です。ペナンもドリアンは有名で、この季節になると街のあちこちで売られるようになります。うちの娘の学校の脇でも売られているのには驚きました。どこでもOK、ってのがマレーシアらしいです。

ペナンでドリアンといったら、バリク・プラウが有名です。山のあちこちにドリアンの林がひろがり、ペナンッ子は週末になるとバリク・プラウにドリアンを食べに出かけます。私も初めてのペナン・ドリアン体験を試みるべく、バリク・プラウに出かけてみました。




バリク・プラウといえばもうひとつ、名物のラクサは外せません。ドリアン用にお腹には余裕をもたせつつも、いつもの店でラクサに舌鼓、その後のどかな田園地帯をドライブしながらバリク・プラウを探検してみました。


山の上から眺めるバリクプラウには田んぼが点在しているのがわかります。困ったことに、手持ちのペナン道路地図ではバリクプラウの大半が割愛されてて道がわかりません。道すがら住民らしき中国系の女性に「ここらへんに田んぼはないか?」ときいたら、「うちの裏だからおいで」と案内してくれました。その後もハーブガーデンの行き方を聞いたら、「口じゃ説明できないから、車でついてきて」とまたまた車を出して案内してくれるのです。本当にペナンは親切な人が多いですね。

その後Pasir Panjangというビーチに行って遊んだあと、大体目星をつけておいたドリアン露店をめざしたのです。私たちが好きなのは小ぶりのドリアン。そんなドリアンが並び、客の姿がちらほら見える店を選びました。

私たちが選んだのは、市内(アイルイタム方面)から入る道にある店で、ラクサのあるホーカーセンターに近いお店です。



ペナンのドリアン事情にうといので、適当にお店の人に選んでもらってでてきたのがこれ。



ほんのり紅い色をしているため、「小紅シャオホン」と呼ばれるタイプのドリアンです。甘さもちょうどよく、みずみずしい果肉で食べやすく、かなり美味です。うちの娘が「これちょっとカフェオレっぽくない?」と言っていました。お店の人と話をしているうち、「KFCって種類の、食べてみる?」といわれたので、ひとつ試してみることに。これは小紅とはまったく違うタイプで、相当濃厚な味で舌にねっとりとまとわりつくようなタイプです。バターやクリームチーズみたいな感じ。常連のお客さんがKFC(ケンタッキーフライドチキン)と名付けたそうで、「指をなめたくなるほどおいしい」からだそうです。

この露店はすぐ裏山がドリアン林になっており、オーナーは客家のファミリーで、常連らしき客から「今何の種類のドリアンがある?」と問い合わせの電話がかかってきていました。つまりこの露店、ドンピシャだったわけです。

うちの主人はKFCがとても気に入ったらしいですが、もっと濃厚な「カプリ」という種類もあり、残念ながらその日は売り切れでまた来週〜、ということになりました。KFCタイプは濃厚すぎるので、初心者の日本人にはあまりお薦めではないかも。小紅タイプは食べやすいと思います。この他にもいろんなタイプのドリアンがありますので、グループで行けば、“利き酒”ならぬ“利きドリアン”が楽しめます。

シンガポールだと年中輸入ものドリアンが入荷されていつでも楽しめるのですが、ペナンではこの時期だけです。
シンガポールで一年中出回るドリアンは化学肥料たっぷりで育てられたものが多くて喉がイガイガすることがありますが、ペナンのドリアンはナチュラルでおいしい、とシンガポーリアンの主人も大喜びでした。合計4個食べてお値段はRM40。シンガポールから考えるとかなりお安いですが、それでも今はまだ初物なので、もうしばらくするともっと安く食べられるそうです。

路上にこんな露店も

現在スクールホリデイである上に、ドリアンのおかげでバリクプラウに抜ける道も交通量がいつもの倍です。途中どっかの車が横転事故をおこしていました。山道なので安全運転をしてもらいたいですね。
今年の2月に新宿伊勢丹、マ・パティスリーに登場するや話題を集めた
プラナカンをコンセプトとしたアジアン・スイーツのお店
『 Li Pore 』 が5月19日(水)から25日(火)まで同じ場所に出店中です。

フランス人のデザイナーによる鮮やかなプラナカン・カラーのパッケージはそのままに、

以前よりさらにパワーアップして、バラエティーも豊富に登場です。

今回は初夏を意識したさわやかなプリンやムース系のグラスデザートを中心に、
カヤを使ったロールケーキや東洋のバニラとも言われるパンダン・リーフを使ったスイーツなど、
この機会に是非ともアジアと西洋の融合の味を楽しみに足を運んでみてください!


(写真のロールケーキは試食会の時のものです)

Li Pore (リーポール)
伊勢丹百貨店 新宿本店 地下一階 マ・パティスリーにて
5月19日~5月25日まで開催中
住宅専門誌の取材でプラナカンの伝統家屋を取材することになり、私Mikiは久々にマラッカへ行っておりました。人が実際に住んでいる世界中の伝統家屋、古民家を紹介する特集記事のための取材です。

取材した家は一般宅ですが、私がマレーシア、シンガポールを含めても一番好きなプラナカン・ハウスで、とても保存状態がよく、昔のままの建材でメンテしています。インテリアの飾り方もシンプルながら、センスがとてもよいのです。
それでなくても、プラナカン・ハウスはやっぱりマラッカだな〜と思います。

さて今回は、いつも窓辺で外を眺めてるニョニャのお婆ちゃんとお近づきになれました。プラナカンはとても閉鎖的なので、近所付き合いには慎重です。たとえ隣、お向かいの家でも他人を家にあげたりすることはまずないのが普通です。このお婆ちゃんにはこれまでも何度か愛想を振りまいて「家に入れてもらえないかな」とチャンスをうかがって来たのですが、いつもカーテンを閉められていました。それが、今回取材した家の人が最近やっとその家に入れてもらえるようになったとのこと、では是非とも撮影用のお茶会にそのお婆ちゃんを呼んでみよう、ということになったのです。




お婆ちゃんは91歳で歯がないため、フガフガと言葉が聞き取りづらいのですが、よく聞いてみると英語はとても流暢です。お婆ちゃん、歯がないのに、席に着くなりニョニャ・クエを食べ出し、オンデオンデを20粒くらい平らげ、その後パウンドケーキを二切れも食べました。「歯がないのに、餅詰まらしたらどうしよう」と同時に、「撮影する前にクエがなくなっちゃう」と心配になりました(笑)。

しかしニョニャクエに対するあの執着心、そしてチェキーが大好きだというお婆ちゃんを見ていて、「こりゃ本物のニョニャだ」と嬉しくなり、思わず「ビビック!」と呼びかけると、「(ビビックと呼んでくれて)ありがとう!!」と大喜びされ、「あたしんちへいらっしゃい」と案内されることに。チェキーで財産つぶしたニョニャなんて資料や本では知っていたが、本物を目の前にして思わず「ビビック!」と呼んでしまっただけなのです。それにしても、お婆ちゃんは体が弱くて家からほとんど出たことがないという、絵に描いたような深窓のニョニャだったそうです。

お婆ちゃんちはヒーレンの海側のとても長いお屋敷ですが、もはや家の中はキンピカというわけではありません。しかし、応接間に入るや目に入ってきたのは大きなイギリス国王ジョージ4世の肖像画!!先祖の写真を掲げている家は珍しくありませんが、いまだに海峡植民地をひきずっている家はここが初めてです。家の中は伝統的なタイルで覆われ、その中には今まで見たことのないパターンのアールヌーボー調フローラルタイルがあり、一緒に入ったババの友人も「こんな柄は見たことがない」と驚いていました。そして各部屋にはお荷物のように放置されたアンティーク家具の数々。どれもススだらけですが、マラッカの骨董屋でウン十万円で売られているものと同じです。お婆ちゃんはしきりに「今度来たら、お前が好きなものは何でも・・・(フガフガ)」と私に話しかけるのですが、フガフガ部分が「あげる」なのか「見せてやる」なのかイマイチ不明でした(笑)。台所付近には私が欲しくてたまらない大きな水瓶が実際に使われており、そして何と薪で燃やす竃が健在だったのにも驚きです!!

お婆ちゃんはずっと「今度来たら、おまえの好きな物を・・・」をひたすらくり返していましたが、おそらく窓から外を眺めるだけのたいくつな毎日だったのが、突然やってきた外国人との触れあいに大興奮していたのでしょう。

マラッカのお宝はこうしたお年寄りだと思います。本よりも鮮やかにプラナカンのかつての暮らしぶりを語ってくれます。本だけじゃダメ、もっと彼らに口を開かせなきゃいけない、と思いました。

お婆ちゃんがいつまでも元気に、そして私のこともずっと覚えていてくれるよう(笑)、強く強く願います。
4月15日から17日の3日間、東京・大阪・岡山にてメディアと旅行業者を招き、マレーシア政府観光局主催のイベントがありました。

スパやショッピングなど、マレーシアの魅力を紹介するイベントの中でマレーシアが誇る伝統衣装のひとつ、ニョニャ・クバヤの紹介とクバヤ刺繍のデモンストレーションが観光局のご協力を得てこのたび実現しました。

帝国ホテルにて盛大に行われた東京のイベントで、デモンストレーションのお手伝いしてきましたのでお知らせします。



実演はもちろん日本で初めて。デモンストレーションをしてくれたのは王室御用達のクバヤテイラーであり人間国宝リム・スウィーキムさんのお嬢さんコイド・ブン・イエンさん。私たちの本での取材をきっかけにイエンさんと呼んで親しくさせていただいている彼女は、東京の文化服装学院卒業の日本語ペラペラの女性です。


とってもひょうきんなイエンさん

当日は実演だけではなく、ペナンから運んだキム・ファッションのカラフルなアンティーク・クバヤや、純白のクバヤ・レンダなどを巻きスカートのサロンと合わせてディスプレイ。ニョニャ・クバヤのコーディネートに欠かせないビーズ・サンダル、クロサンと呼ばれるブローチなどのアクセサリーも美しいバティックと共に飾りました。
また可愛いミニ・クバヤや、キム・ファッションが取材協力をしたニョニャ・クバヤの世界的名著 『The Nonya Kebaya』 も陳列。



クバヤの刺繍にはアンティークのミシンを使います。イエンさんが使用しているのはジャノメの足踏みミシン。テーブルは木でできているものでした。
様々な機能を持つ電動ミシンとは違い、直線縫いしかできないアンティーク・ミシンで、手を小刻みに動かしながら一ミリ単位のジグザグを縦横無尽に描くのは熟練の技を要します。そして何といってもクバヤ刺繍の圧巻は、蜘蛛の巣をはり巡らしたような穴!この穴が多ければ多いほど手間がかかるため値段が高くなるそうです。

もとはフランスやイギリス刺繍から来たテクニックだそうですが、モチーフの輪郭を縫い上げたら、専用のハサミで中を切り取り、何もない穴の中を糸を往復させ、その糸の上をジグザグ縫いでかがってゆくのです。言葉では説明しつくせませんが、すべてがミリ単位の緻密な作業に、見学の人たちも皆さん『うわぁ~こうやって穴ができていくんだ~』と驚きの声がとびました。百聞は一見にしかずとはよく言ったものですね、お手伝いのはずが自分もすっかり魅入ってしまいました。電動ミシンではできない技だそうですよ。


刺繍のモチーフは花模様を中心に、キム・ファションの代表作といわれる風水を意識した愛らしい金魚、鮮やかな孔雀、ドリアンやバナナなど様々なフルーツをちりばめたものなど、どれもニョニャ・クバヤならではの遊び心あふれる自由な絵柄と豪華な刺繍に目を奪われました。ディスプレイをしながら思わず自分が着たくなるクバヤばかり!


初めて見るニョニャクバヤの刺繍にびっくりの皆さん。興味津々です

そんなご要望に応えるため、この度キム・ファションの東京窓口を開設し、ニョニャ・クバヤのオーダーメイドが日本でも可能になります。また、近々クバヤ刺繍の教室も始める予定ですので、その時はあらためてブログでご紹介をさせていただきたいと思います。

キム・ファション東京窓口の公式ホームページも出来上がりましたので是非ご覧ください。
http://kimkebaya.hahaue.com
バリク・プラウの絶品ラクサを思い出しながら、日本でも美味しいラクサがたまらなく食べたくなりました。
シンガポールやマレーシアに住んだことのある人達が口を揃えて恋しがる麺料理のナンバーワンがラクサ。

日本各地にご当地ラーメンがあるように、ラクサも場所が変われば味もさまざま。私はタマリンドがきいた甘酸っぱいペナン・ラクサ(アサムラクサ)が大好物!久しぶりにマカンさんでラクサ食べたさに料理を教えていただきました。


この日のメニューは炭水化物クイーン☆と言われる仲間と、アサムラクサの他に混ぜごはんのナシウラムをリクエスト。
この2品ではラーメン・ライス状態になってしまうかと…思い、おかずにはポークレンダンも追加。

P1002571.jpg日本ではペナンのようなモチモチの生麺調達は難しいですが(最近話題のJ麺はラクサにぴったりですが、まだ広く出回っていませんね)、スープの味ではバリク・プラウのラクサにも負けない平岡シェフのアサムラクサは、鯵を蒸して、丁寧に骨を取り除きながら身をほぐします。


レモングラスや香り高いジンジャーフラワー、チリなどでルンパー(味のベースとなるスパイス・ミックス)を作り、タマリンド(アサム)の絞り汁を加えたスープに魚を入れてコトコト煮込むと、ぷ~んと甘酸っぱい香りがキッチンに漂います。本場ではタマリンドにアサム・グルグーという強烈な酸味を持つ干した果実のスライスも加えますが、まろやかな酸味を楽しむにはタマリンドだけで充分。麺にはベトナム料理に使うブンボーフエ用の太めのビーフンを使用しました。


盛り付けにはご覧のとおり生のパイナップルときゅうり、ミントとオニオンを添えます。冷たいきゅうりと暖かい麺のコンビネーションは最初不思議な感じがしましたが、これが酸味のあるスープのアクセントになり、とてもよくあっていました。

P1002569.jpgもうひとつはナシウラム。ナシはご飯。ウラムはハーブのこと。ハーブがどっさり入った混ぜご飯で、これもペナンのプラナカン料理の逸品です。入るハーブは多いレシピですと10種類を越えるものもありますが、欠かせないのはライム・リーフとダウン・カドというワイルドペッパー・リーフ。
日本でダウン・カドは、一部のタイ食材店などでないとお目にかかれませんが、代用品には小松菜の葉っぱが合うそうです。その他にはセロリの葉っぱなども入れてみました。この料理はライムリーフの香りを生かすため、他に合わせる葉っぱはおとなしい香りのものがおすすめです。


まず、葉っぱ類を一ミリ以下の極細に刻むのがコツ。私を除く仲間の2人は料理のプロでしたので、小気味良い音と共に、みるみるうちに極細になりました。これをご飯に混ぜたら出来上がり!…と思ったら大マチガイ。
そこはニョニャ料理ですからさらに一手間かける工夫が施されています。
ジャスミンライスの一粒一粒に細かく刻んだターメリックやココナッツと干しエビ(レシピによっては塩魚など)の味をからませて、お米にかすかな塩味と色見と風味をつけるのです。少し味がなじんだところでハーブを一気に加えてよく混ぜ、味を整えたら出来上がり!

おかずがなくても香り高いライムリーフの香りにつられてズンズン食べ進んでしまうのがナシウラムです。

アサムラクサをスープ代わりに、スパイシーなポークレンダンをおかずに、ハーブがたっぷりの混ぜご飯をいただく、贅沢な昼下がりを過ごしてきました。
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プラナカンを中心に、シンガポール・マレーシアの話題をお届け。食べ物・旅行の話題が中心です。
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Miki & Chie
性別:
女性
自己紹介:
シンガポールとペナンに住んで20数年、プラナカン協会会員です。ライター&コーディネート業務に携わっています。ご依頼・お問い合わせは下記ホームページからお願いいたします。
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